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【SXSW2023レポート前編】SXSWの歩き方🚶

こんにちは。DeNAデザイン本部の藤本です。

アメリカのテキサス州オースティンにて、毎年3月におこなわれる大規模イベント「サウスバイ・サウスウェスト(以下、SXSW)」に、DeNAデザイン本部から久田と藤本が参加しました。

DeNAデザイン本部としての参加は初めてではなく、過去には宮本、桐山が参加しています。
当時のレポート記事がありますので、イベントの内容や楽しみ方については以下の記事を参考にしてください!

そして、今回のレポート前編では「SXSWの歩き方」と題して、来年SXSWに参加してみたい!と思った方に向けてのSXSWお役立ち情報をお届けします。


SXSWとは

コロラド川に架かる橋から、会場のオースティン市街地を望む

SXSWは、毎年3月におこなわれる、大規模なカンファレンス&ライブイベントです。(コロナの影響で2020年は中止)

会議、パネルディスカッション、展示会、ライブパフォーマンス、映画上映など多岐にわたるプログラムで構成されています。

およそ8日間前後に渡る会期中は、街の至る所でカンファレンス、イベントブース、音楽ライブが行われ、まさに街を挙げての一大イベントといった様相でした。

公式サイト:

そんなSXSWですが、日本にはなかなかない形態のイベントであるのと、普段の日本では触れないような文化や環境の中に飛び込むため、参加するにあたってはいくつかおさえておくべきポイントがあるなと、参加後に感じました。
参加にあたっての最新のノウハウを、みなさんにお伝えできれば幸いです。

準備編:厳しい気候への備えと、旅の準備。

オースティンの気候


3月のとある日、オースティンで撮った天気アプリのスクショ

SXSWがおこなわれるアメリカのテキサス州オースティンですが、3月は季節の変わり目なので、1日の気温差が激しいです。
上のスクショの通り、昼間はカラッとした初夏のような暑さでしたが、夜はかなり冷え込みました。
また、天気の変化が急で、雷雨に見舞われることも多いです。
寒暖差に耐えれる衣類と、折りたたみ傘は必須かと思いました。

ちなみに今回は5泊7日で滞在したのですが、トップスは寒暖差に耐えるのと、洗濯しなくても済むように幅広めかつ余分めな取り揃えで挑みました。

  • 半袖2着

  • 長袖5着

  • ナイロン系ジャケット

持って行きすぎかと思ったんですが、結果としてはちょうど良かったです。
30℃といってもカラッとしているので、長袖でもギリギリ過ごせます。ただ、日中屋外で過ごす時間が多そうなのであれば、半袖で出かけたほうがよさそうです。
一番重宝するのはナイロン系のジャケットで、持ち運びにかさばらず、かつグッと冷えた夜にサッと羽織れてかなり助かりました。(雨に見舞われることはなかったですが、ナイロン素材ならもし濡れても安心そうです。)

時差とサマータイム

オースティンと日本は-15時間の時差がありますが、SXSWが行われる3月中旬はサマータイムにより、会期中に時差が-14時間に変わることがあります。
ややこしいですが、スマホは位置情報を元に自動で時間を調整するため、特に不自由さは感じませんでした。
(オンラインMTGを日本と行う場合は時差に混乱しやすいため、事前にイメージをつけておくと便利です)

米ドルの確保は現地でのキャッシングが便利

現地はキャッシュレスが進んでいて、ほとんどはApple Pay/Google Walletでの支払いに対応していました。
とはいえ、少額の現金は必要です。(主にはホテルでのルームクリーニングへのチップ代)

現地通貨の確保は、日本国内の空港での両替が主流かと思いますが、私たちは現地空港でキャッシングで米ドルを確保しました。
両替の場合は手数料、キャッシングの場合は利息がかかるのですが、両者金銭面的に大きな差はありません。

ではメリットは何かというと、ATMでサッと現地通貨を引き出せる手軽さが大きいです。ちょっとしたことですが、対面で話す必要がないのと、両替のための日本円を用意しておく必要がないのが気軽に感じました。

現地の通信環境

SXSWの会場(ほぼ街全体)にはイベント専用のWi-Fiがあり、速度もまずまず速く、不便な点はありませんでした。
また、キャリア通信はT-MobileのeSIMを使いましたが、こちらも快適な速度でした。eSIMにすると、SIMカードの差し替えの手間もなく便利です。

準備編:セッションを探す

前述の通り、SXSWは2,000以上にものぼるプログラム数があり、自分にあったプログラムを現地で歩きながら見つけるのは至難の技。
また、その中にはAppleやディズニーなどといった著名な企業や、ジョン・マエダさんのセッションなど、魅力的な登壇もたくさんありますが、膨大なプログラムの中から探し出せず、終わってから初めて存在を知ったプログラムもありました。

アメリカに渡航する前に、気になるプログラムをメモしておくのがオススメです。

ここでは、そんなお目当てのプログラムを見つけるため、公式アプリ、Webの使い方について少し紹介です!
(アプリとWebでできることに大きな差分はないので、今回はアプリのスクリーンショットを元に説明します。)

公式アプリはこちら


ポイントその1:「Formats」でプログラムの種類を選ぶ

SXSWでは、登壇以外にもワークショップや輪読会、パネル展示、プロダクトの体験展示など、様々な種類のプログラムがあり、アプリやWebの検索では、それら全てが検索対象になります。
膨大な数から調べるので、まずは種類(Formats)から指定するのがオススメです。
参考:Formats | SXSW Conference & Festivals ( https://www.sxsw.com/conference/formats/ )

ポイントその2:「Tracks」でプログラムのカテゴリを選ぶ

Tracksと聞いて、ピンとこないかもしれませんが、ここではプログラムのカテゴリを選ぶことができます。こちらは、おおよそどういう内容か想像つく表記になっているので詳しい説明は省きます。
ここまで絞り込んだら、検索結果がたくさんのプログラムであふれることはないと思います。

ポイントその3:行くと決めたイベントは「MySchedule」に登録、空いている時間を見つけてどんどん埋めていこう

ピンク色になっているセルをタップすると、空いている時間に最適なイベントを探すことができる

アプリとWebにはスケジュール登録機能がついています。ここで登録しておくと、このようにフリーになっている時間も可視化してくれる上、その時間内に収まるイベントも提示してくれるので、便利です。

(とはいえ、実際のところは時差ボケや現地の気温差に体力が削られていることがほとんどなため、体調と相談しながら休憩しつつ周ることになります…)


おまけ:Ballroomって何?

会場で見かけた「Ballroom」の表記

会場としてよく「Ballroom A」のような表記を目にすることがあります。
Ballroomは舞踏会場を指すところからはじまって、転じてホテル内のイベントホールを指しているようです。SXSWはオースティンの街に点在するホテルの中のイベントホールを使っている場合が多いので、「Ballroom」の表記はよく見かけます。


準備編:人気のセッションは予約する

人気セッションの前によく発生する、行列の様子

著名人が登壇するなど、人気すぎて満員になるセッションもあります。
このような場合、1時間ほど前から並ばないと入場できないこともあります。

確実に入場するには、アプリやWebにて、セッションの詳細に表示される「Request SXXpress Pass」というこの遷移から、SXXpress Passを取っていれば、優先して入場させてもらえます。(テーマパークでよくある「エクスプレスパス」に近いイメージです。)

このPassですが、常に取ることができる訳ではなく、セッションの前日の朝9時から受付開始となりPassが取れるようになるので、9時はチケット争奪戦になります。
受付開始から2, 3分でなくなったPassも多かったので、通信環境が良いところで争奪戦に望みましょう。

おまけ:見逃した人気のセッションはどうやって見れるのか

人気が故にすぐ先着が埋まるセッションは数多くあるのですが、そのようなセッションは映像録画も配信されるため、会場でどうしても聞きたいという場合除き、録画を見る方が良いかもしれません。

録画は、チケット購入者は以下の公式アプリから見ることができます。


当日編:英語のセッションを理解するには

SXSWに参加するにあたって、英語のセッションの内容をどうやって把握するかが一番の不安かもしれません。
すこし前だと、各種翻訳ソフトなどの精度などがやや低かったかと思いますが、現時点だと、Otterという文章書き起こしアプリと、Google翻訳の組み合わせを使えば、セッションの内容はおおまかには把握できた印象でした。

会場にはスピーカーがちゃんとついているので、スマホで音を拾うのには充分な音量で会話が流れています。
また、万が一、スマホで音を拾えなかったとしても、多くのセッションは音源の配信がされているので、あとで音を拾って書き起こしすることも可能です。

言語の壁はテクノロジーによってある程度は取り払われつつあるんだなとも感じたポイントでした。

当日編:会場を快適に移動する

Limeの自転車に乗ろうとする弊社社員
(電動キックボードだけでなく、自転車もレンタルで利用可能です)

SXSWはオースティンという、渋谷ぐらいの大きさの街(体感値)の様々な施設を間借りしながらおこなわれているイベントです。
そのため、会場間の移動に徒歩10分以上かかることもあります。

そんな時に便利なのが、LimeやBirdなどといった電動キックボードアプリや、UBERやLyftなどの配車アプリです。

街中であらぬところに無造作に放置されているキックボード

オースティンの街にはそこら中にLimeやBirdなどといった電動キックボードの機体が停められています。
日本のLuupのように、駐車する場所が決められている訳ではなく、ある程度邪魔にならないところに停めてあればOKという、結構ゆるいルールで運用されています。

アプリにて、キックボード側のQRコードを読み込めば、すぐに利用することができ、とても楽に会場間を移動することができます。
初めて乗る場合、広い場所を見つけて練習するのもありです。

(アプリの中には登録にSMS認証をおこなう必要のあるものもあるので、SMSが気兼ねなく受信できる日本国内でアプリのセットアップをしておくのがオススメです。)

当日編:音楽イベントも楽しむ

ドイツのアーティストが出演するライブハウス

会期の前半はセッション系のイベントが多いですが、後半にかけて音楽系のイベントが増えてきます。
特に夜はオースティンに点在しているライブハウスで同時並行で様々なライブが開催されており、ライブによってはドイツ、台湾、日本など特定の国のアーティストに特化したものもあります。
普段生活している中では出会わない音楽に触れる機会が得れるのは、とても貴重ではないでしょうか。

街中には様々なライブハウスが立ち並ぶ

ただ、良い音楽が聞けるからといってうかうかしていると時々思わぬ落とし穴もあります。
まず、ライブハウスに入るには身分証としてパスポートが必要です。
日本とは違って割りとあらゆるところで身分証明を求められるので、パスポートを持ち歩くのは必須になります。(そして、オースティンは比較的治安が良いようですが、それでもスリ被害などには細心の注意が必要です)

また、バーカウンターでドリンクを頼む際に、注文後に「Open? Closed?」と聞かれます。最初は何のことかさっぱりわからなかったので、おどおどしてたら店員に😧な顔をされてしまいました。
これは、支払いを今するか、それともお店にクレジットカードを預けて後ほど2杯目も注文し、最後に支払いをまとめてするか、の違いみたいです。
よくわからず適当に「Open」って言うと、訳もわからないまま店員にクレカを没収されてプチパニックになると思うので、注意が必要です。

SXSW2024は3/8〜16に開催!

以上、今回はSXSWの歩き方をご紹介しました。
各セッションの内容は機械翻訳にて把握したのもあり、正確を期したレポートをお届けできないため、今回は言及しておりません。

ただ、日本ではあまり聞く機会がないような、壮大なビジョンやストーリーテリングを元にした講演がいくつかあったのが個人的には印象に残っており、刺激になりました。
このあたりについては、レポートの後編で少し触れますのでお楽しみに。

そして、来年のSXSWは3/8〜16に開催されます。チケットの発売は少し先のようですが、興味のある方は公式サイトなどを是非チェックしてみてください。

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