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クラウドファンディングのうら話

この写真集は、撮影はもちろん、祭りの紹介文の作成からページのデザイン、コラム寄稿のお願いまで、すべて私一人で行っております。A4・176ページ、オールカラーの写真集。これを大手出版社が手掛けるのと同程度の価格に抑えて発行部数2000冊程度で出版するのは至難の業なのです。

なぜ外部にお願いしないのか、コストだけではないもう一つの理由があります。この写真集の構想は5年前に写真集を出版したときから始まっています。前回は中部地方のユネスコ無形文化遺産の山車祭りを中心にした写真集でしたが、ライフワークとしている愛知の祭りを一つにまとめたいという思いがそこで芽生えました。そのときもプロデュース、デザイン、文章作成すべて自分の手で行いました。そこで得た経験は、そのまま今回の制作に生かされています。

自分で出来るならば時間をとことんかけてじっくり作ったほうが写真集の完成度は高くなる。デザインを外部委託して、3年がかりで仕上げるということは絶対無理ですが、自分で作るならばまったく問題ありません。それによって妥協せずに写真選びが出来るメリットはとても大きいです。そして私自身のディレクションなので、修正・変更・確認が同時に行え、時間をクリエイティブワークに集中できるメリットもあります。

つまり完全自己完結により、制作コストを極限まで抑えると同時に妥協なく制作に集中することが可能になりました。事業規模に対してクラウドファンドの目標額が意外に小さいこと、出版を経験された方なら気づくと思います。それはこのようにして制作されるからということ、ご理解いただけたかと思います。

これからも、愛知の祭りの魅力だけでなく、写真集の制作ウラ話も発信します。

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