川崎鷹也カバー版「君は天然色」が「恋」「憧れ」の歌になってて鬼エモい話
「君は天然色」という曲をご存知でしょうか?
名前は知らなくても、CMなどで誰しも一度は耳にする「探してたあの曲」。
あのピアノが16分を刻む特徴的なイントロを聞けば
「あぁ〜、あの曲ね」
となること必須です。
(どうでもいいけどあのイントロ演奏することを考えるだけでうへぇってなる。プロって凄い)
色々な歌手にカバーされ、多くのCMに起用され、最近ではアニメEDとしても大瀧詠一版がそのまま使用されていました。
今や80年代シティポップを象徴する「君は天然色」。
私は世代では無いですが、母がドンピシャ世代かつ大瀧詠一と同郷出身だったことから車の中でよく聞かされて育ちました。
私も大好きな超名曲なので時折思い出しては聞いており、YouTubeなどで新たにカバーしてる人いないかな〜なんて探すこともしばしば。
今80年代シティポップ再燃してるし、
星野源とか令和シティポップテイストで歌ってくれないかな〜って思ってたら、より理想のカバー版を見つけてしまいました。
川崎鷹也「君は天然色」
(松本隆トリビュートアルバム収録)
めちゃくちゃ良い。
原曲とは異なり「恋」「憧れ」で歌い上げられている
実は「君は天然色」は本来恋の歌ではありません。
詳細は以下を参照ください。
「今はもう目の前からいなくなってしまった人」の鮮烈な思い出を、その鮮烈さを焼き付ける形で出来上がったのが「君は天然色」。
大瀧詠一のオリジナル版は確かにどこか寂寥感、
盛大なお祭りの後の後に訪れた静寂のようなものを感じます。
これは彼の語尾抜けな歌い方、詰めきらない声質、またピアノが良い意味でオケから浮いて聞こえる、音抜け感がもたらしているのではないでしょうか。
一方で川崎鷹也版は、オリジナルテイストを最大限保ちつつもどの楽器が突き抜けているとかはありません。
むしろ胸がいっぱいになるような、ともすれば噎せ返る様な音盛り感みたいなものを感じます。
大瀧詠一版がビックバンドなら、川崎鷹也版は吹奏楽ポップスみたいな…。
その音のつめつめ感に溶け込む川崎鷹也の柔らかな声と最後までたっぷりで真っ直ぐな歌い方が、
この曲を「恋」「憧れ」の歌たらしめているように受け取りました。
多分PVもそっち方面で作られてますよね?鮮烈な憧れみたいな画作りがすごい素敵です…。
夏の青く抜けた空とボーイミーツガール。
新海誠とかのアートボードとかが合いそうな、むせかえる感じが逆に鬼エモい。
ごちゃごちゃ書きましたが、要は川崎鷹也版を聞くとキュンとするんですよね。
大瀧詠一版は明るさと空虚さのギャップに対する切なさの方が勝つ。それはそれでキュンなんですけど種類が違う。
これまたすごいもの見つけた〜嬉しい〜って感じです。
おまけ(全く関係ない)
全く関係ないですが以下の動画はヨハネスブルグでカバーされた「君は天然色」
めちゃくちゃ素敵なので聞いてみてください。
大瀧詠一は原風景みたいなもの感じるね
Den