20210503 陰謀論と『闇の自己啓発』と陰毛と。
(毒気多め注意)
20210502の日記から引用。
コロナ、マスクをめぐる陰謀論者に一方的に絡まれている知人のツイートを見かけた。当の本人は賢明にもスルーしているが、明らかに陰謀論者の主張がおかしくて火に油を注ぎたくなる。
陰謀論を相手にしたくはないけれど身近にそういう事象を見聞すると、「なんでこの人たちはそう思うようになったのか?」気になる。
最近、数年の間にそういうおっさんやおばさんが増えてきたという。たしかに半年ほど前にも身近な人間が変貌していたのを目の当たりにして、いささか驚愕した。前からある本を勧めていたので「変だな」と感じてはいたのだが。
このときは3時間も議論して平行線のままだった。最後に俺は「俺にそういう話をするのはいい。けど、他の人には絶対に話すな」で終わらせた。そのあと一緒にメシ食いに行って関係がこじれたわけではなく、実害はなかったのは結果的に良かった。
で、なぜ陰謀論的な考えに至ってしまうのか?
そこで思い出したのが、知識が追いつかずに読みかけのまま放置していた『闇の自己啓発』(早川書房)。
note発というこの本、巻頭言を書いた著者のひとりの役所さんがまえがきを全文公開しているのはご存知の方も御座ろう。
どんな本かはこれを読んでもらうとして、とりま、頭から読み返して「第1部 闇の社会」まで。結構読めてしまったのは知識不足というより、最初の時に集中力が欠けていて、気分ではなかったからかもしれない。
いやあ、面白いわ、この本。全部読んだら紹介記事書きたい。1年後かもしれないけど。
で、三度、なぜ陰謀論的な考えに至ってしまうのか?
翻訳業からはじまった化粧品会社の爺さんにしても、何かしら社会に対して不満を抱えているのは想像できる。加えて、玉石混交な情報が溢れかえっている現代、自分が理解しやすい、しっくりした考えを選択した結果というのもわかる。カエサルの有名な “homines id quod volunt credunt” の通りに。
昔、世間的には知識のある人間がオーム真理教に入信したのと同じ理屈なんだろうな。
信じてしまうと、陰毛だって神になる。
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