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ランナーズ2024年2月号:レース前の高脂肪食の効果!?

ランナーズを定期購読している。かなり早いが2月号が本日届いたのでインプレッション。

特集1の「ロング走革命」は大体実践してきたこと。僕は、20km以上のロング走というかLSDを毎週実施し、シーズン中は月1回フルマラソン大会に参加してきた。これは身体の器を大きくし、良い練習にもなっているそうである。

特集2の「ペース戦略を科学で検証」は特に勉強になった。脂質代謝を糖質代謝より優位にするためにイーブンペースで走ることが科学的に良いそうである。

また、天理大学が岩山先生の2022年12月号の記事やランナーズonlineの記事[1]によると、直前の食事で脂質代謝が変わるので、試合前日まではカーボローディングをして、試合当日の朝食は高脂肪食にすると脂質代謝が優位になり、グリコーゲンの消費を抑えることができるという。今まで、色々な本で試合当日の朝食は、餅やうどんなど糖分をたっぷり摂ることを勧めていたので逆であり驚いた。

記事には参考文献はなかったが検索してみると、それらしいRUNNER'S Worldの記事[2]とその記事が引用している論文[2]が見つかったので参考文献に挙げた。論文[3]は福岡大学のMurakamiらの研究グループによるものである。それによると、3日間カーボローディングしてグリコーゲンを満タンにした後に、練習4時間前に高脂肪食(糖質30%, 脂質55%, 蛋白質15%)と練習3分前にマルトデキストリンゼリー(とうもろこしから作られる糖質)を摂った被験者は、高脂肪食とプラシーボゼリー、高糖質食(糖質71%, 脂質20%, 蛋白質9%)とプラシーボゼリーより優位に持久力が向上したと報告している。結論は、3日間カーボローディングをした後に、競技4時間前に高脂肪食、競技3分前に少量の糖質ゼリーを摂ることがランニングの持久力を向上させること示唆している。なお、記事[2]によると、Tanakaは大会当日の朝食として炭水化物、脂質、プロテインの割合が良いダブルチーズバーカ(1個169gにつき、タンパク質26.3g、脂質24.9g、炭水化物31.8g)を勧めている。

次のマラソン大会で試してみよう!なお、アイキャッチ画像はランナーズ2月号の表紙にインスパイアされてChatGPTに作ってもらったもの。

参考文献

  1. レースでのガス欠には高脂肪食が効果的!, ランナーズonline, 2021

  2. Does a High-Fat Meal Boost Endurance?, RUNNER'S WORLD, 2012, https://www.runnersworld.com/races-places/a20801239/does-a-high-fat-meal-boost-endurance/

  3. Murakami, Sakuragi, Uemura, Menda, Shindo and Tanaka , Significant Effect of a Pre-Exercise High-Fat Meal after a 3-Day High-Carbohydrate Diet on Endurance Performance, Nutrients, 4, pp.625-637, 2012, doi:10.3390/nu4070625


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