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【レガシー】デーモンストンピィの遍歴

 本記事は筆者が直近のレガシーの大会に精力的に参加し、一定の戦績を収めることが出来ているアーキタイプ「デーモンストンピィ」について執筆したものである。

1.概要

 ストンピィと名を冠するアーキタイプは共通して《古えの墳墓》《裏切り者の都》《金属モックス》といったマナ加速を活用し、序盤から2~4マナ域の脅威を展開する典型的な押し付け型のアーキタイプである。特に1マナのスペルを多用する傾向にあるレガシー環境に於いて上記マナ加速から《虚空の杯》X=1が1ターン目に着地すると相手によっては著しく行動が制限される事となり、続く3マナ以上のカードで速やかにゲームを終わらせる事を目標とする。

ストンピィの根幹を成す4種

 これら基盤となる無色のカードをベースに各色のバリエーションが考案され、デーモンストンピィはその黒版である。アーキタイプの名前になっているデーモン要素は《にやにや笑いの悪魔》が起源(だったと記憶している)。

デーモンストンピィの顔にして元祖4マナ6/6デーモン

 黎明期におけるその他生物のラインナップはシングルシンボルのものが優先され《ダウスィーの匪賊》《走り回る怪物》《スキャンダル売り》等が採用されていたと聞く。前者2種は純粋なクロックだが、《スキャンダル売り》は2マナ起動でセルフハンデスと、これを着地させているなら2回以上起動できるはずなので一瞬でリソースを刈り取る事が出来る。

古のラインナップ

 デーモンストンピィや派生形であるものを含めた黒単ストンピィ系統は、無色の置物以外にも除去やハンデスによってコンボ・フェア両方をある程度見る事が出来る反面、赤系が擁する《血染めの月》のような特定の相手を除き大半のデッキに対し強烈に刺さるカードをほぼ持たないため、相手の動きを制限するものは概ねアーティファクトに頼る事が多かった。
 筆者が初めてレガシーに参入した時のデッキは《深淵の迫害者》《冒涜の悪魔》を《暗黒の儀式》経由で早期着地させるというものであり、その思想やカードを活かせる基盤が整っていると見受けられたため本アーキタイプを調整することを決意した。

4マナ6/6飛行の当時2大巨頭

2.過去のリスト

2015年頃のリスト

 2014~2015年当時デッキリストはほとんど掲載されていなかったためブログ等から断片的な情報を拾い、ベースとなるものに自分なりの調整を施すこととした。先述の《深淵の迫害者》《冒涜の悪魔》2種4マナ6/6飛行デーモンを中心とし、妨害要素や《迫害者》処理手段にもなる除去を多めに採用したり単体除去に多少の耐性を持つカードを採用するなど、様々なカードを検討していった。月日が経つにつれて本流のセットだけでなく統率者デッキやコンスピラシーといったサプリメントセットも次々登場し、その度に魅力的な黒い生物は登場していった。先述の通りデーモンストンピィは懐の広さが持ち味であるため、3~4マナで検討に値しうる生物は一度試してみる事とした。

2016年頃のリスト
着地した直後のアップキープに接死トークンが湧く
さりげなく能力3つ持っていて全部それなりに強い
接死トークンを飛ばすと確定除去
非生物である勝ち手段

 2015年後半から2016年前半頃は《蛇術師》《肉裂き魔》《迫撃鞘》といったサクりエンジン+トークンギミックを起用。《迫害者》処理手段にもなりつつ、単体でも小粒を処理したりそこそこのサイズ+威嚇持ちアタッカーに擬似的な除去耐性がついているため個々のパーツが最低限の仕事をこなせる。また生物除去に頼った相手(主に奇跡コントロール)に対するフィニッシャー枠として《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》を起用。《迫害者》処理手段も兼ねており、奥義まで漕ぎつける事が出来れば《罠の橋》が置かれようとも勝てるため重宝したPWである。

2017年のリスト
通常の構築で使う分にはデメリット無し4マナ5/4飛行。Foil映えするイラスト。
クリーチャータイプどえらい事になっているが実はデーモン

 2017年頃ではコンスピラシー2にて登場した《パリアノの大悪魔》、破滅の刻にて登場した《アムムトの永遠衆》を試用。前者はドラフト中にのみ機能するテキストを持っているが、構築に於いてはそれは無視され4マナ5/4飛行である。後者はデメリット持ちであるものの、シングルシンボルによる出しやすさや加虐によって擬似的な回避能力持ちであることを評価しての採用である。

2019年のリスト
普通に実績のあるデーモン。実質3マナ5/4飛行トランプルくらい

 2018年は別のデッキ(グリセルストーム)をメインで回していたためこちらはあまりアップデートが無かったが、2019年では《騒乱の落とし子》が登場。《古えの墳墓》の自傷ダメージと合わさり更に自分のライフが削れる機会も増える事となるが、《パリアノの大悪魔》より軽く着地させられる見込みがある上に打点はほぼ同一、ライフが半分以下になれば更に増強される上に予め削っておけば《罠の橋》を設置されても《歩行バリスタ》と併せて乗り越えられる見込みがあるという点を評価。
 あれこれ試しているものの、これらのリストに共通して4枚枠を維持し続けている生物がいる。冒頭でも触れた《冒涜の悪魔》、そして《マルドゥの急襲指揮者》だ。

初期の方からずっと入っている1枚

 シングルシンボル3マナ3/2と標準スペックながら、攻撃時に2/1戦士トークンを展開する(攻撃状態ではなく酔った状態で出てくる)。トークン含め全ての攻撃が通るなら4ターンで削りきれる打点を持ち合わせている。
 また疾駆持ちのためPW、とりわけ当時最も使われていた《精神を刻む者、ジェイス》に対して0能力から入った直後ならちょうど蹴落とせる、-1能力でバウンスされても返しのターンで懐に飛び込んでいける点が他の生物に無い強みである。

当時のレガシーの顔であったPW


3.ジャイルーダ型との出会い

 それ以降、レガシーからは少し離れ気味で統率者の方に力を入れていた。しかし折角過去に調整してきたデッキの基盤は残っており、折角ならまたレガシーで使ってやりたいという想いが募り、今の勝っているリストから着想を得ようと再開したのが2023年に入ってから。
 黒単でストンピィをベースとした構築は自分が離れている間にも研究されており、特にMOや店舗大会で勝っていたのはヘルムコンボであった。

2023年3月のリスト(禁止改訂直前)

 《虚空の杯》によるロックを狙うのではなく、《暗黒の儀式》を絡めて早期に《大いなる創造者、カーン》《黙示録、シェオルドレッド》着地を狙い、それら単体でもゲームの流れを作る事が可能。また、メインコンセプトである《虚空の力線》《ダウスィーの虚空歩き》+《Helm of Obedience》によるLOを狙う際にもマナがそれなりにかかるため《暗黒の儀式》まで取り入れた形は納得が行く。《カーン》から《Helm》を引っ張れるため、置換追放どちらか+《カーン》でもコンボに到達可能。古くから存在するコンボでありながら、パーツの純増やアクセスのしやすさから安定度やデッキの強度も高まっているためこれを組む事も検討していた。

 しかし、組むからにはデーモンを使いたい。かといってこのヘルムコンボにデーモンを入れるスペースは殆ど無い。デッキリストの完成度は非常に高い事に何の疑問も無いが。
 そこで改めてリストを検索していると・・・自分が求めていたものが見つかった。それがこの黒単ジャイルーダだ。

リアニメイトでもないのに執政官4枚
機械兵団の進軍にて新規イラストで再録

 《深海の破滅、ジャイルーダ》を相棒に据えた黒単ストンピィである。
確かに基盤は偶数で固まっているため、相棒による制限は3マナのカードが積めない事。もちろん無視できる制約ではないものの、1ターン目《金属モックス》+沼で2マナアクション→2ターン目《墳墓》《都》から4マナ域と動ける構成であるため、マナ加速となる要素をしっかり引けていれば動きでカバーできるためそれほど大きな問題にはならない。
 特徴的なカードとして、普段あまりお目にかからない1枚であろう《心なき召喚》が挙げられる。1,2ターン目に設置から次ターン2マナで《抜け道の予見者》《シェオルドレッド》《悲嘆》でも良し、2マナ土地を絡めれば2ターン目《ジャイルーダ》→《残虐の執政官》というさながらコンボ並みの速度でクロックを形成する事も不可能ではない。

久しぶりに使って分かる地味な強さ

 当該デッキをほとんど元のリストから変更せずに回し続け、参加費と同程度のポイントが戻って来る程度のギリギリ勝ち越しライン程度であったが久しぶりにレガシー環境に向き合ってプレイでき、また得られるものもあった。

・ストンピィと相棒との相性の良さ

 過去のリストも含めてご覧いただいて分かるように、基本的に手札を循環させるようなものは入っておらず、引いたカードでの勝負となる。《虚空の杯》等の妨害+マナ加速+クロックとバランスよく引かねばならない。妨害やクロックは引ければ相手のアクションに合わせたり自分から展開する事が可能だ。しかしマナ加速がダブついてしまった時は何も出来ないターンが生じてしまう。それを相棒の回収やキャストによって埋める事が出来るだけでなく、あわよくば勝ててしまうのは想定していた以上のアドバンテージであった。

・《突然の布告》の強み

刹那持ちの2マナ布告

 対デルバーや《実物提示教育》といったカウンターを構えながらクロックを展開したり大型生物を踏み倒すデッキが存在する中、カウンターを受けずに脅威を処理できるというのは想像以上に有用であった。特に対デルバーにおける後手番で《目くらまし》を気にせず打てる除去というのは非常に心強い。カウンターだけでなく、先出しした《洞窟のハーピー》を手札に戻させず除去したり本命の生物がいるところに《氷牙のコアトル》《霊気の薬瓶》を割り込ませず処理できるといった強みもある。もちろんどんな相手にも万能という訳ではなく、狙った生物を落とせない点は布告除去の弱みでもあるためこれ以外にも適切な除去を採用する必要がある。

・マリガンや《不毛の大地》による脆さ

 上記ではメリットを並べているが、至極当然なデメリットについても触れてゆきたい。まずマナカーブの頂点には序盤のキャストがまず不可能な《残虐の執政官》が4枚、更に《ジャイルーダ》がメインに2枚と4マナより重いカードが6枚も入っているため、2ターン目に4マナまで到達できる初手が来たとしてもまだもう少しプレイできるまで時間が必要となる。その隙に《不毛の大地》で2マナ土地(墳墓)を割られてしまうとプレイできるまで更にまた遠のいてしまう。加えて元々マリガン基準が緩いデッキではない上にこれらばかりが初手に来てもマリガンせざるを得ない事もしばしばある。

 これらを踏まえて、黒単ストンピィ系列として求められるものを改めて整理すると
・《突然の布告》は単体除去では優先度高め
・マナフラッド時の受けになるカードの採用
・《不毛の大地》1回受けても立て直しが効く構成(重くとも4マナを頂点にしたい)

 これらの要件を満たす必要がある。流石に巷のデッキリストでは自分が望むような形のものは無いため、自分でまた模索する事へ。この時点では6月上旬で、下旬にはプレイヤーズコンベンション千葉が控えていた。筆者は本戦フォーマットではなくサイドイベントのレガシー日本選手権へ参加予定であり、指輪物語のカードの全容がまだ明確ではなかったため、特に新規カードを使わずにジャイルーダ型を使うつもりでいた。

 しかし店舗大会でギリギリ勝ち越ししている程度のデッキで長期戦を勝ち抜くのは厳しいとも感じており、またデルバー系は母数が多いのが常であるため当時情報として既に出ていた《オークの弓使い》を採用出来る構築とすべきだと考えていた。ジャイルーダ型では《心なき召喚》《悪意に満ちた者、ケアヴェク》といった自軍生物を-1/-1するカードを採用している手前、《弓使い》を採用するには不適と判断。よって従来の3マナ域も織り込み4マナ域を頂点に据えた構築とすることを決意した。

《弓使い》が勝手に死亡するため共存不可

4.新たなデーモンストンピィの模索

 ジャイルーダ型を試運転している際に並行してフリー等で軽く遊べる用のデッキの草案として黒単騎士なるものを考案していた。その中核となるカードこそ、今やちょっとした有名カード且つ少しお高い1枚となってしまった《騎兵隊の血抜き師》。

機械兵団の進軍統率者デッキ出身

 機械兵団の進軍統率者デッキのカードはほとんどチェックしていなかったため、何か無いかと通販サイトで眺めていると部族デッキで扱うなら強そうな奴がいるなと思い、一応購入しておいたもののしばらくそちらを形にするには至らなかった。
 しかし改めてテキストを見ると部族デッキで扱わずとも単体でも十分強力で、更にもう1体横に《血抜き師》を並べると打点が更に伸びる。《墳墓》による自傷ダメージも絆魂でリカバリーでき、後半引いた土地や《金属モックス》《虚空の杯》は血トークンで変換可能。ここまでストンピィとして欲していたものを1枚で内包した生物は他におらず、文句なく4枚枠を譲る事とした。これのために騎士を追加する事も検討したが、デッキとして欲しているスペックのものはいなかった。

《血抜き師》と相性はいいのだが断念

 また、忘れてはならないのがデーモン枠。パイオニアで話題になり、スタンダードでもそこそこ使わている&自分でも使っているデーモンがいるため是非採用したかったデーモンに4枚枠を譲る事とした。《ドロスの魔神》である。

奴は4マナ6/6飛行デーモンの中でも最強

 相手の生物死亡時の2ルーズもあるため、これまで採用してきたデーモン達と比べても打点の高さはトップ。殴れるターン数は3ターンの間だが、他にもクロックは多数採用する上にフェッチランド等によって勝手にライフ18以下になっている事もしばしばあるため単騎で押し切ってしまう事も珍しくないと判断して採用。
 骨組みはほぼ出来上がっており、指輪物語のプレリリース期間でカードがコンベンションより1週間早く試す事が出来る機会だったため《弓使い》も採用して店舗イベントへ。その時の構築はこちら。

2023/6/17リスト

 結果は決勝で敗れてしまったが望外の結果となった。翌週のレガシー選手権に向けて弾みをつけることが出来た。
 この日試験枠として採用していた《オルサンクのパランティール》だが、ほぼ全てのマッチアップに於いてサイドアウトしていたためまずこれは不採用とする事とした。強い相手はせいぜいコントロール系統なものだが、そもそもそんなゆっくりした相手はほとんど存在しない。
 他にこの日通じて感じた点として、どうしてもマナスクリューは発生してしまうため土地枚数を増強したいという想いもある一方、当然だが土地を増やすとフラッドのリスクが生じるだけでなく《金属モックス》《悲嘆》で追放するカードが減ってしまう。それらを両立するため、スペルランドを採用する事とした。他のリストでも試されている《アガディームの覚醒》《ハグラの噛み殺し》どちらかを4枚とするつもりでいた。

 どちらか片方のみ4枚で入念に一人回しを続けたところ、前者はあまり打つ機会が無いため2枚目以降は普通の土地とほぼ変わらず単にマナフラッドするだけ。後者は除去として打つ機会も少なくないものの、土地側がタップインのため《都》との兼ね合いを考慮するとあまり多くは積めないと判断。  

 それならいっそ2枚ずつで良いのでは?と思いついた。その状態で回してみると感触も悪くなく、土地としてカウントできるカードが増えたことによりキープ基準の改善にも繋がった。
 そうして迎えたプレイヤーズコンベンションの当日、結果は5-1ラインまで漕ぎつけるもバブルマッチに近いところで1手ミスをしてしまい、それが響いて負け、最終成績は5-3でちょっとしたパックのプライズを入手した程度で終わってしまった。

 だが、まだここで終わるつもりはない。折角久しぶりにレガシーに力を入れたのだから、もっと色んなイベントに参加したいというモチベーションに火が付いた。
 コンベンションの翌週に横浜店で開催されたレガシー提督戦。構築は日本選手権の時からほぼ変わらず、サイドだけ数枚弄ったリストで参加。

2023/7/1リスト

 戦績はSE進出、決勝まで辿り着いた。お相手からタイトルが欲しいのでポイントを多めに譲るという条件でタイトル自体にはそこまで興味はなかったので承諾。ここでも(ゲームは行っていないが)準優勝という結果に結び付けられ、6月中旬はたまたま勝てただけではなくしっかり勝てるデッキである事を再認識。

 またこの時のリストをMOパンダ氏が使っていただき、その際に《血抜き師》が実際に動いているところが配信で見れるため、多くの視聴者の目に留まり評価が一転、高騰・在庫の枯渇に繋がったという背景がある。(統率者デッキ出身のため、元々安かった頃もそんなに供給量が多いカードではなかったが)

 更に同リストにて2023/7/15開催のレガシー神挑戦者決定戦へ参加、結果は前半で2敗を喫してしまうも6-2。上位16名のプライズラインまでは届かなかったものの、決して悪い結果ではないところまで勝てている事は実感。
 その後、何度かラストサン予選に臨むもSEまであと1勝ラインという結果が何度か続いた。そうして先週、秋葉原店にて開催された予選にてSE7位抜けから決勝まで漕ぎつけるも敗退。リストの根幹はほぼ変わっておらず、定着すれば勝てるため除去やカウンターを受けても2枚目をすぐ投げられるよう《シェオルドレッド》を4枚に増量したりサイドを少し弄った程度。

2023/7/30リスト

 嘗てモダンホライゾンが出る前くらいまで使っていたデーモンストンピィではここまで勝ち上がった事はあまりなく、チームレガシーのような特殊なイベントで勝てる程度の成績であった。今では純粋に入っているカードが強力で、クロックの太さ・妨害性能・安定性に於いて過去のリストより全て勝っている。《虚空歩き》《弓使い》《シェオルドレッド》《悲嘆》《ドロスの魔神》どれも強力であるが、やはりデッキの安定性・再現性を高めている一番の功績者は《血抜き師》である。
 記事を執筆しているのが2023/8/6であるが、直近で禁止改訂が発表される予定である。世間では《弓使い》がレガシーで怪しいと噂されているため、万が一本当に禁止になった場合はまた別なカードでスロットを検討する事となるものの、引き続きこのデッキを突き詰めてゆきたい。
 現段階でまだラストサン予選の権利を獲得できていないため、目先の目標としては権利獲得に向けて予選巡りを続けてゆく所存である。

5.2023/8/13追記分

 上述にて危惧していた《弓使い》禁止は免れ、モダンでは《定業》が、レガシーでは《精神の願望》が解禁となった。様々な《精神の願望》デッキがMOを中心に研究されているようだが、一強になるような猛威を振るうことはなくコンボデッキの新たな選択肢として、また今後の可能性を秘めたカードという立ち位置となっている。

 また追記時点の2023;/8/13にて、ラストサン予選を突破する事が出来た。
その際のリストはこちら。

2023/8/13リスト

 頻繁にサイドアウトしていた《敵対工作員》とスペルランドの内《ハグラの噛み殺し》を再度《都》3枚目を入れ直すと共に《水連の花びら》へ差し替え。《都》との兼ね合いで確定タップインである《噛み殺し》の優先度を落としたが、《アガディームの覚醒》より圧倒的に表面が有用であるため今後そちらと差し替える可能性はある。《花びら》はこれまで採用を躊躇っていたカードであるが、対デルバーおよびUB scamと呼ばれるテンポデッキが台頭しており、それらに採用される《目くらまし》をケアするためという意図が強い。また《目くらまし》に関係なく押し付ける動きを1ターン早められる点でも評価して採用と相成った。
 但し既に土地が《アガディームの覚醒》込みで21枚+《金属モックス》4枚あり、《花びら》を入れる事でマナしか生まない枠が半数近くを占める事となる。《血抜き師》が動き出せば不要牌を変換出来るとはいえ、マナフラッドのリスクは更に付きまとう事となる。しかしそれでも上述のメリットの方が上回ると判断した次第である。

 ちなみに同リストにて、予選の前日である2023/8/12の5人チーム戦にも参加したがその時はチームメイトがうまく勝ててくれたお陰でSEまで進出するも累計1-5という悲惨な戦績であった。
また余談だが、この時のチームメイトは全員黒単であり、且つデッキはパイオニア以外の4デッキ分筆者が用意したものである。

黒単と黒単と黒単と黒単と黒単

 なおチームで最も勝利に貢献していたのは間違いなくパイオニア担当である。SEまでの間、5回戦を全部ストレート勝ちしており発起人より活躍していた。

 何はともあれラストサンの権利を獲得できたところで、ここ最近ずっとレガシー予選へ参加していたところを一旦落ち着かせて今後は本戦に向けてパイオニアの方にも力を入れてゆきたい。恐らくパイオニアでも《ドロスの魔神》《シェオルドレッド》を使う事になるだろう。


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