映画を観た記録60 2024年3月09日    ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『マリア・ブラウンの結婚』

Amazon Prime Videoでライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『マリア・ブラウンの結婚』を観る。
見ようによっては、増村保造の映画に似ているかもしれない。
女性映画の傑作であることは間違いない。
1943年、敗戦近いドイツでハンナ・シグラ演じるマリアとヘルマンは、空爆の中、結婚する。
マリアは、ヘルマンが出征している間、母親と共に憎らし、母は働かなかった。マリアは母にストレスが溜まっていた。マリアは、友達のベティの夫からヘルマンの軍は全滅したと聞かされ、黒人兵士のビルとベッドインまで行く関係になる。しかし、ヘルマンは帰ってきて、マリアは咄嗟にビルの頭をビンで殴ってしまい、殺してしまう。
身代わりにヘルマンが刑務所に収監される。
マリアは繊維商オズワルドに雇用され、またもやベッドインの中になる。
そして…
戦後西ドイツの復興とともにマリアは図太くなっていく。
女性の強さを描いているのかはわからない。
確実に言えるのは、マリアはいつでも身だしなみは整っていたのである。
空爆で破壊されても、街が破壊されても、身だしなみを整えられる資産があったのか、そこは謎である。
ラジオのニュース中継が前半と後半に流れれる。
前半では「アデナウアー首相は再軍備はしない。」とニュースは伝え、後半では「アデナウアーは再軍備をする。」と伝えるのである。
戦後西ドイツに対するシニカルなまなざしを感じる。

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