映画を観た記録3 2024年1月2日 クロード・シャブロル『いとこ同志』
Amazon Prime Videoでクロード・シャブロル『いとこ同志』を観る。
田舎からパリへ上京したジェラール・ブラン演ずるシャルルは、ジャン・クロード・ブリアリが演じるポールのアパルトマンに間借りすることになる。ポールが住んでいるアパルトマンは、叔父のアパルトマン、豪華な造りである。そのアパルトマンはパーティーも開かれる。シャルルは、そのパーティーでフロランスに出会う。フロランスとは恋人の関係のようになるが、デートもすれ違い、あげく、フロランスはポールに奪われてしまう。
シャルルの相談相手は、偶然、入った本屋の主人。シャルルがバルザックを求めている、と言ったら、気に入られてしまう。本屋の主人は葉巻を吸っている。葉巻を吸う本屋の主人など初めて見た。
シャルルは合格を目指し、猛勉強に励む。ポールは、カンニングで合格してしまう抜け目のなさ。シャルルは不合格になり、自暴自棄になり…
本作品は1959年公開。1959年はカサヴェテスの『アメリカの影』、1960年に大島渚『青春残酷物語』、ジャン・リュック・ゴダールの『勝手にしやがれ』が公開されている。3作とも、青年の無軌道さを描いている。本作品が若干、色合いが違うのが主人公が堅物であるということで、周りが青年の無軌道、他2作は主人公が無軌道であるということである。1959年、1960年は若者の無軌道さを描くことで新しさを描ける時代だったのかもしれない。
本作品は、撮影はアンリ・ドカエが撮影している。アンリ・ドカエの縦横無尽なカメラワークに驚嘆する。