映画を観た記録195 2024年10月23日    フランソワ・ローレンス『レッド・スパロー』

Amazon Prime Videoでフランソワ・ローレンス『レッド・スパロー』を観る。
ハリウッドのスパイ映画なのであるが、シャーロット・ランプリングが、ハニートラップ養成所の冷酷な監督官を演じていたりして、妙にヨーロッパ的な雰囲気が漂っている映画である。
ロシアのハニートラップはスパローとよばれ、アメリカから情報を引き出すのが仕事である。足を怪我したバレリーナ・ドミニカは、伯父の勧めでハニートラップ養成所に入り、その任務をすることになる。その任務をする女性がジェニファー・ローレンスである。
ロシアの将軍を演じるのがジェレミー・アイアンズである。
要は、欧米大作ともいえる。但し、内容が「芸術的」であるだけのことではないだけのことで、大島渚がやりたかったのはこういう世界の俳優を集めて大作を作りたかったのだろう、とこの映画から想像した。ある意味、本作はベルトルッチにも作風は似ている。しかし、主題は「芸術的」ではないだけのことで、ベルトルッチ風のスパイ映画なのだ。
ロシアの国家権力がいかに腐敗しているかを描く映画をヨーロッパ的な作風でアメリカスパイ映画の物語で作った独特な映画である。
残忍な殺し屋・マトーリンの拷問の仕方が残酷すぎる。
国際政治サスペンス映画ははまってしまう魅力がある。
プロパガンダ的な要素はあるが、映画として観るだけなら楽しめる。

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