映画を観た記録236 2024年12月10日   アレックス・ガーランド『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

Amazon Prime Videoでアレックス・ガーランド『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観る。

本作の面白さは、内戦当時者の兵士や人々を描いたのではなく、その内戦を取材する報道記者を主人公にしたことである。プロの報道記者は3人で、その中に偶然、知り合った報道記者の卵が無理やり入り込み、車でホワイトハウスまで行くというストーリーである。

報道記者の卵は23歳の女性なのだが、それにしては幼すぎるのではないか。小柄だからそう見えてしまうのかもしれない。

許されない3期目に突入した大統領はFBIも解散してしまい、反発した住民が反乱を企て、内戦状態に陥るという設定に、報道記者が外から見るという構造になっている。

この物語はトランプが大統領になり、いささかリアルに感じさせなくもない物語である。トランプは何しろFBIを何かと敵視し、解散させたがっている。映画では、テキサスとカリフォルニアが連合する西部勢力とフロリダからオクラホマにかけての連合するフロリダ同盟が政府軍を撃破していく。

この映画のみどころはマット・ディモンそっくりさんのジェシー・プレモンスが報道記者を「君はアメリカ人か」と質問するシーンである。なぜ、見どころなのかというと、マット・ディモンそっくりが出演している。それだけです。

ジェシー・プレモンスは、トミー・リー・ジョーンズが監督した『ミッション・ワイルド』やスピルバーグの『ペンタゴン・ペーパーズ』などにも出演しており、実力派俳優でもある。

しかし、本作は、画面がどうみても、素人目にみても「いかにもデジタルで作りましたよ」的な画面が、飽きてしまう部分かもしれないが、テンポよく進むので、飽きずに、眠くなることもなく、観ることができます。

着想は良いが、作品としてはイマイチかな、という映画である。

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