映画を観た記録165 2024年9月7日    マックス・オフュルス『たそがれの女心』

Amazon Prime Videoでマックス・オフュルス『たそがれの女心』を観る。

宝石の耳飾りがドラマの主人公である。

ダニエル・ダリュー演ずる女主人公は、主人から結婚祝いでもらった宝石を宝石商に売り飛ばしてしまう、その宝石が転変していく物語である。

女主人公の夫はシャルル・ボワイエ演ずる将軍。

その夫の目を盗んで、女主人公はヴィットリオ・デ・シーカ演ずる男爵と密会を結ぶ。

女主人公は身体が弱いのか、いつも倒れる。

密会のことをしってしまった夫は、男泣きをする。

本作は、男泣きするところが、日本人好みかもしれない。

最終的には決闘するのである。

フランス上流階級の実態を学べる映画でもある。

この連中は、社交パーティーだの開き、招かれ、専用お召し抱え馬車を乗り、高級ドレスを着て…ということが家計に重圧がかかっていたのだろう。

フランス上流階級は、石畳の上を馬車で走る。

西部劇は大地を馬車で疾走する。その違いがある。

女主人公が哀しみに耽るとき、「幸せは平等にやってくる。」という言葉が周囲の者がセリフとして語る演出は残酷さを表現していて、音と映像のモンタージュとも言える。

愛に一途な女の映画である。

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