映画を観た記録178 2024年9月14日 ヤスミン・アフマド『タレンタイン~優しい歌』
Amazon Prime Videoでヤスミン・アフマド『タレンタイン~優しい歌』を観る。
マレーシアの群像劇である。
本作を観るにはマレーシアは多民族国家であり、多宗教国家でもあることをわかっていないとこの映画を理解できない。私は、わかっていないので、理解できなかった。
言語もマレーシア語、英語、タミル語が飛び交うのである。私は、意味はわからないが、英語を話しているのだなとわかってもマレーシア語とタミル語の区別がつかない。タイトルの『タレンタイン』自体が、マレーシア英語の「学生コンテスト」の意味である。
本作のような映画を理解するのは、画面に写っているのはなんですかというような形式の映画の観方では全く理解もできないし、理解もできなければ、画面で起きている事件の継起を理解できないので、画面を観ているだけでは、観たことにならないのである。
Wikipediaによると、監督のヤスミン・アフマドは小津安二郎、ダグラス・サーク、チャップリンを最も大好きな映画監督として挙げている。確かにそういうことがわかると、風景ショットは小津安二郎の影響といえなくもない。
タイトル通り、優しい映画です。