ハイブリッドワークで変わる健康経営スタイル(その3/4)
■ハイブリッドワークの問題点を考える
ハイブリッドワークは、オフィスとリモートの双方での勤務を組み合わせる働き方を指します。これには多くの利点がある一方で、特に、メンタルヘルスに関連するいくつかの問題点も指摘されています。例えば、イアkのような問題点が考えられます。
(1)孤立感
リモートワークが多くなることで、社員同士のコミュニケーションの頻度や質が低下し、孤立感を感じることが増える場合があります。これは特に新入社員や単身で遠隔地に住む社員にとって強く感じられることがあります。(コロナ禍の状況においては、ほとんど出社せず、同僚や上司とのコミュニケーションも無いまま退職した新人も多くいると聞いています。)
(2)プロフェッショナルとパーソナルの境界の曖昧さ
自宅での勤務が増えると、仕事とプライベートの境界が不明確になることがあり、常に仕事モードになってしまう可能性があります。これにより、休息を十分に取れなくなる場合があります。
(3)過度な働き方
仕事の終わりや開始の時間が不明確になると、過度に働く傾向が強まることが考えられます。これは長期的なストレスや疲れを引き起こす可能性があります。
(4)情報の非対称性
オフィスにいる人とリモートで働いている人との間で情報の共有が十分に行われないことがあり、これにより情報の非対称性や誤解が生じる可能性がある。特に、全員がリモートで無い場合には、かえってリモートで働いている人なんかは孤立感を強めてしまう人もいるようです。
(5)社交の機会の減少
ハイブリッドワークにより、社員同士のカジュアルな交流や非公式のコミュニケーションの機会が減少することが考えられ、これがメンタルヘルスに影響を及ぼす可能性があります。
(6)セキュリティの懸念
自宅などの非公式な環境での勤務が増えると、情報の漏洩やプライバシーの問題が生じる可能性があり、これに関連したストレスや心配が生じることが考えられます。
(7)適切なワークスペースの欠如
すべての従業員が自宅に適切なワークスペースを持っているわけではなく、狭い場所や騒音の多い環境での作業はストレスを引き起こす可能性があります。コロナ禍では、リモートワークに起因する夫婦喧嘩も増加したというニュースも見たことがあります。
こうした問題を緩和するためには、組織のサポートや研修、明確なコミュニケーションのルール設定、これまでにない新たなヘルスケアサービスの導入などが重要となってくると思われます。
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