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ヘルスケアモデルにおける「健康関数®︎」の位置付けを考える
健康維持・向上の取り組みを川の流れに例えてみてください。川上、すなわち「インプット」部分には、健康検査や健診、人間ドック、PHR、ヘルスケアアプリといった情報の提供源があります。そして、川下、即ち「アウトプット」部分では、これらの検査結果に基づいた栄養指導や運動指導、関連商品やサービスの提供といった行動が展開されます。
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しかし、これまでのアプローチは、川の流れに沿って即座に川上から川下へと移動するもので、重要なプロセスの部分である川中が欠けていました。
川中とは、多様なインプット情報を統合し、それらにイミ(意味)を与えて理解し、評価し、全体的な視野から見て行動できるようにすることを指します。
「健康関数®︎」の役割は、まさしくこの川中に位置します。これにより、インプット情報を総合的に評価し、個々のヘルスケア目標やニーズに対して、具体的な行動を予測・計画・設計・構想・実行することが可能となります。
例えば、血糖値が高いという川上からの情報に対して、単に栄養指導を行うのではなく、その人のライフスタイルや職業、思考パターン等、さまざまな条件・情報を踏まえ、どのような行動計画が最も適切かを川中で決定し、その結果を川下で展開することが可能になります。
「健康関数®︎」は単なる新たな健診判定システムや健康判定法ではありません。これは、多様なインプット情報を意味深い形に結びつけ、その情報を深堀りし、評価し、そして健康に対する未来設計(自己の将来構想)を描くための航海図のようなものです。