雑談-転職について
わたしは10年以上同じ会社の同じ部署で契約社員として働いています。仕事の内容や待遇の面で不満があり、ずっと辞めたいと思いつつ、人間関係良好、残業なし、有給は理由なくいつでも取得OK、シフト自由、福利厚生完備という環境は、個人事業主の夫がいて、副業で歌を歌う身としては正直とてもありがたいものでした(いつ本番が入るかわからないので)。また、子どもが欲しかったので、福利厚生がしっかりしたこの職場で産休と育休を取得するまではどんなに不満があっても続けようということだけは心に決めていました。なので、いつ辞めるかなどその後のことは実際子どもが出来てから考えようと思っていました。
コロナが収束してきたタイミングで出産、育休後に職場復帰し、「いつか」の転職を見据えた上で、一年目は簿記2級・ITパスポート・FP2級を取得、二年目は京都芸術大学で社会人大学として学び始めました。卒業するまでは今のところで働くのがベストで、その時に何をやりたいかちゃんと考えて転職しよう、と思っていたのですが、一番信頼していた上司の異動、その上で更に部署の人間が大幅に減ったにも関わらず人員補填されることないまま変わらないKPIの要求、自身も役割が追加され負担が増しても増えない給料という現状に今までにはないくらいの不平不満が募り、諸々のメリットを天秤の片方に乗せても、辞めたいという気持ちの方が重くなってしまいました。
働いた分だけはとりあえず確実に給料が入ってくるという状態、平日に休んでお出かけが出来て、子どもの体調不良で休んでも嫌味の一つもなければ、その欠勤に対して有給を充てることも可能な職場というのは、個人事業主の夫とも相性がよく、またまだ幼い子を育てる上では理想的な環境です。理性的に考えればこのまま同じところで働いた方が良いとは分かっていました。職場側もわたしに対して色々配慮してくれていることを感じていましたし、人員が減ってる中でさらにわたしまで退職するという選択肢を取るのは罪悪感もありました。
とは言え、大学を卒業するまでのあと一年半、この不平不満を抱えたまま仕事を続けるのは非常にしんどい。わたしが我慢すれば職場も家庭も丸く収まるのが自明の理だとしても、心はやはり納得出来ませんでした。
ただ、思考を巡らすうちに、職場に残ることの様々な利点や気持ちの問題との衝突は、一年半後転職をしようと思った時にも結局またぶち当たる壁でもあることに気付きました。
従業員側にとって色々と都合がいいからこそ、雇用者側にとっても都合のいい給金で雇っているという現実。今と同じ条件を満たしながら、仕事内容と給料がいいところが見つかるかどうかは分からない。だからこのまま不平不満を持ちながらも取りあえず働き続ける。
でもそれって結局現状維持バイアスでしかないのではないだろうか?
変化を恐れるあまりに色んな理由を付けて、結局「今転職をしない」という言い訳をしているに過ぎないのではないだろうか?
一年半後、この職場で働く上でのメリットはそのままに、人員が増えて負担が軽くなる、もしくは給料が思いの外あがり、今ある不平不満が解消される保証などどこにもない。なんならそんな可能性はめちゃくちゃ低い。そしてそれはわたし個人の努力でなんとかなる問題でもない。
今転職しても一年半後転職しても、結局また同じ内容で悩むのがわかっているなら、精神衛生上、今転職した方がベターなのでは?
子どもには失敗を恐れず、新しいことに前向きにチャレンジ出来る子になってほしいと思って子育てしています。出来なかったことをポジティブな言葉に変換し、またチャレンジ出来るような声かけを意識したり、笑顔で「大丈夫、君は出来るよ」なんて言ったりしています。
なのに、親の自分は現状維持バイアスで挑戦を恐れるなんて、子どもに対してもフェアじゃない。
そう思ったら、霧が晴れたように心のモヤモヤが無くなっていきました。
2024年の9〜10月頃はこの転職するか否かの悩みに支配されていました。結構イライラしていたと思います。上記のような思考に至るまでは家族にも迷惑をかけてかけてしまいました。
11月末が契約更新日。契約更新は3ヶ月ごと。元々は6ヶ月更新でしたが、辞めやすい(辞めさせやすい)ように、更新時期が短くされたことを異動した上司経由で知っていました。会社側が辞めやすいようにという環境をせっかく用意してくれているんだ、と前向きに捉え、夫とも相談し、11月末は一旦更新して、2月末は更新せず契約満了で辞めようと決めました。そうしたら、もう心は晴れやかで。多少の不満も「あと3ヶ月の辛抱だし」と思ったらやり過ごすことが出来るようになりました。
元々まずは大学を卒業し、その後のことはその時どう思うかで決めたかったので、それまではある種の猶予期間だと割り切っていました。なので、とりあえず時給が高い派遣業で食い繋ごうと12月半ばから少しずつ転職活動を開始。大手3つの派遣会社に登録し、そのうち一社の仕事にトントン拍子で決まり、3月から働くこととなりました。実質1ヶ月もかからず転職活動は終了しました。
わたしの経歴やスペック云々で早く決まったいうより、産休代替要員での期間限定勤務の募集だったのでライバルがほぼいなかった、というのが実状ですが、今までと全く違う仕事、しかも元々興味があった教育に関わる内容なので、不安ももちろんありますが、楽しみの方が大きいです。手取りもちょっとだけ増えるので、iDeCoと新NISAの掛金をそれぞれすこーしだけ増やそうかな、と思っています。
今までのような日程的な融通はきかないとは思いますが、このまま今の職場で働くことと、新しい職場で新しいことに挑戦することを天秤にかけたら、後者の方が俄然重い。
結局人は、目の前にある選択肢をそれぞれ天秤にかけて、より重い方を選択して生きている。一見望んでいないようなものでも、比較してそっちの方が何かしら「良い」と思っているから選んでいる。今までの人生も都度都度そうやって目の前の選択肢を天秤にかけて選んで来たし、これからも選択が続いていく。一度選択したら過去に戻ってその選択をなかったことにできない以上、その選択をベストは難しくてもベターなものになるよう努力したり、選択の結果がイマイチだったら「ま、しゃーない」と諦めて次の選択では間違わないように気をつけて、人と比べずにまあまあ適度に前向きに生きていくのが、齢40を過ぎて一つ到達した自分なりの幸せに生きるコツなのかも、とこの記事を書いていて思いました。
3月以降、生活がどういう感じになるのかわからないので、冬期に比較的取り組みやすいWS科目で単位を稼いでおきたいと思っています。
有給が少し余っているのでそこで課題執筆のブーストをかけて、併せて今まであまり触ってこなかったオフィス系も勉強しておきたい。
子どもには、大変なことや辛いこと、面倒なこともまぁまぁあるけど、それでも人生って結構楽しいし、幸せなことって意外に周りにたくさん転がってるって思って生きてほしい。
だから、まず自分が人生ってそこそこ楽しいし、なんだかんだ幸せだと思って生きたいし、そう生きるための行動をしたいと思います。