【21/22 プリマベーラ 第21節】ユベントスU19vsインテル U19
コンペティションの優先順位
2月23日のコッパイタリア・プリマベーラでは、強豪ローマU19を相手にPK戦までもつれ込む接戦を展開したものの、惜しくも敗退となったユベントスU19。
ユベントスU19に残された大会は、このカンピオナート・プリマベーラという、いわゆるトップチームで言うところのセリエAにあたるリーグ戦と、ユースリーグという、トップチームで言うチャンピオンズリーグにあたる欧州カップ戦の2つとなった。
3月2日に敵地オランダにてユースリーグのベスト16を控えているユベントスU19は、リーグ戦のイタリアダービーを若干ターンオーバーする形で挑んだ。
具体的には、ユベントスU19は、ユースリーグでの先発が濃厚な主力メンバーであるエンゾアンゴやムラッツィ、ボネッティ、キボゾらをベンチスタートとした。
結果的に0-3の大敗を喫してしまったユベントスU19。試合後の順位変動表がこちら。
また、上位陣の勝ち点差は以下の通りとなっている。
これを見ると、優勝決定プレーオフ進出枠の6位以内をキープするには、インテル戦の敗北はまずかったかもしれない。
ただ、個人的には、現時点で大会の優先度としてリーグ戦は最も低いと考えている。
コッパイタリア・プリマベーラを敗退したユベントスU19に残されたタイトルは、前述の通り、カンピオナート・プリマベーラ(リーグ戦)とユースリーグの2つである。
このうち優勝価値として高いのは、チャンピオンズリーグの若手版である欧州舞台のユースリーグである。
イタリア勢でユースリーグに駒を残しているのはユベントスU19だけであり、希少価値的にもユースリーグに軍配が上がる。
また、リーグ戦は正直、降格さえしなければ(=14位以内を保てられれば)チームとしては問題なく、国内王者になるメリットも、キャリアに箔がつくことと、ユースリーグに国内王者枠として参加できることくらいである。
(ユベントスはトップチームがCLに参戦できればU19も自動的にユースリーグへの参戦が決定するため、このメリットは薄い)
順位表を見てもらえれば分かると思うが、ユベントスU19が14位以内で今季を終えられる可能性は極めて高い状況である。
そんなこんなで、優勝する旨味が劣るわりにリーグ戦で6位以内&優勝決定プレーオフで勝たなければならないというハードルの高さがあるリーグ戦の優先度は、必然的にユースリーグより低くなってくる。
そのため、リーグ戦大一番のイタリアダービー、インテルU19戦でもターンオーバーに踏み切ったわけだ。
メンバーリスト
ユベントスU19
チェッリ退場
インテルU19リードの0-1で前半を終了し、逆転に向けて気合を入れ直して臨んだ後半。
不調だったサヴォーナを下げ、温存していたムラッツィを投入し、チームの攻撃に厚みが増してくると、インテルU19を押し込む展開が続き、同点弾が期待できる時間帯が続いた。
しかし、そんな展開を一変させたのが、チェッリの退場である。
相手PA内、ボールと関係ないシーンで小競り合いがあり倒されたチェッリは、このプレーに笛を吹かなかった主審に猛抗議。
これで1枚目のイエローをもらい、自分だけイエローを提示した主審に対し暴言を吐き、即2枚目。
チームメイトもこの判定に対し抗議する様子は見られなかったため、相当なことを言ったのだろう。
チームが逆転に向けて良いゲームをしている中で、このプレーは本当にもったいない場面だった。
ただ、後半にはインテルU19の主将Sangalliがイエローを1枚貰っている状態でイエロー相当のファウルをしたにもかかわらず、主審はカードを出さなかった。
(Sangalliはこのプレーの直後に交代)
ユースリーグに向けて
3月2日のユースリーグに向けて、主力を温存して挑んだユベントスU19。
トップチームに負傷者が相次ぎ、スーレとミレッティがユースリーグに参戦するのかが不透明になってきた。
ユースリーグのベストメンバーは上図だろう。
場合によっては、ムラッツィをRBで起用し、ムバングラかアーザをRMで起用することも考えられる。
また、スーレを欠く場合はムバングラ、ミレッティを欠く場合はボネッティで代用すると予想する。
本来であれば、CFタイプのトゥルコをトップに置きたいが、U19も負傷者に悩まされている。