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銀塩暗室プリント
昨日は30枚くらい自宅暗室(屋根裏)でプリントしました。僕は基本的にはキャビネか大キャビネで焼いています。大きく引伸すにしても六つ切迄です。
屋根裏暗室は入り口にダークカーテンを引くだけで良いので、設営が非常に楽なんですが落とし穴がありまして、狭いんです。
暗室に籠るのは半時間やそこらではありません。私は暗室に入ると何時間かは籠ります。焼いてる最中は楽しいので気になりませんが、出て来た途端に狭いところに閉じこもっていた反動が来て、体中が痛いです。
30枚やそこら焼くだけで何時間か籠る理由は1枚に現像・停止・定着と2分半くらい掛かるのとネガ探しです。焼くカットをある程度決めてから入るのですが、そのカットを探すのに時間が掛かります。上の写真のような暗さですから。
水洗は水につけておいて後から一括で行なっています。
使っているのは、ラッキー60Mで白黒用の引伸し機です。点灯確認のみした保証無しのジャンク扱い、イーゼル付きのものでしたが、問題無く使えています。
60年くらい前のものがまだ使用できるので、昔のものは丁寧に作られていますね。
ちなみにラッキー60Mは白黒専用なので、カラーネガをセットして焼き付けても焼けますが、白黒になりコントラストも甘くなります。比較すると絞りを開くのと露光時間が長くなります。どうしても焼く必要がないのであれば、カラーはカラーのままの方が良いですね。
これは、オリエンタルのグロッシーのVC紙に3号フィルターで16秒間露光したもので、農業体験の記事にした時の写真です。
祖母がスマホに写真を送っても見れないので、渡す為についでに焼きました。
暗室プリントで焼かれた写真は、思い入れと保存性の違いが大きいです。
適正にプリント工程の処理と保存がされた前提ですが、100年くらいだったら大丈夫です。インクジェットでは無理ではないでしょうか。
暗室プリントは銀を薬品で処理した結果形成された画像ですから、災害など何らかの理由で印画紙が濡れても、インクジェットのように滲むことはありません。
そもそもインクではないので、インク割れの心配もありません。
自分で工程を全て行ったという思い入れも出てきます。趣味性が高いですし。
フィルム現像も自分で行う場合はその日に、物として手にできるのも気に入っています。
私は、パトローネに長巻フィルムを巻く所から暗室プリントまで自分で行なっています。上の写真はフィルムローダーというもので長巻フィルムからパトローネにフィルムを巻き取るものです。
私は素人ですが、この一連の流れは楽しいですよ。潜像が現像液の中で浮かんでくるあの瞬間は感動ものです。
フィルムや暗室プリントは急速に失われつつある文化で、絶滅危惧種といっても過言ではありません。楽しめる今の内に存分に楽しもうと思いますし、フィルムをやる人にも楽しんでもらいたいですね。
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