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EDUTRIP in スウェーデン 2019 Report #2

スウェーデン滞在3日目。今日から本格的に教育視察がスタートしました!
昨日よりも風が冷たく、途中雪がちらつくくらい冷え込む1日でした。

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1箇所目の訪問先は、ヴィンスタ基礎学校(Vinstagårdsskolan)という現地の小・中学校。

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この学校で、6年生を担任しているドイツ人の先生とその生徒たちが、学校設備や授業をはじめとする学校生活のこと、生徒会のことなどを教えてくれました。

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スウェーデンでは学校の中でも、子どもたちが自己決定をする機会が多くあるそうです。
各学級ごとに学級会、またそれを取りまとめる生徒会があり、授業の時間割などについて、生徒たちが意見を出し、学校と協議して仕組みを変えていくことができます。給食委員会というのもあり、献立のことについて校長先生やシェフに意見を言える仕組みがあるのだそうです。
自分の意見が反映される経験を通して、社会に対しても、自分の声が届くんだと感じられるようになるのだと思いました。
学校内には、学童のような位置付けの放課後生徒たちが利用できる教室もあり、そこはスクラップブッキングをしたり、映画を見たり、様々な過ごし方ができ、異学年の生徒との交流の場としても機能しているそうです。

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学校の概要説明と学校見学の後、6年生の英語の授業を見学させてもらいました。
内容は、2週間後に控えた全国統一テストに向けての対策授業でした。
過去の受験者のライティングテストの解答を見て、その解答が5段階のうちのどの評価がつくか、またそれはなぜかをグループで議論していました。
過去問を自分で解くだけではなく、どのように評価されるのかを考えさせる対策授業。なかなか日本ではない授業なのではないでしょうか。
小学1年生から本格的に英語を学び始め、6年生になると週に3回は英語の授業を受けているスウェーデンの子ども達の英語力はかなり高く、私たちの質問にもスラスラと英語で答えてくれました。
スウェーデンでは、グループ学習が子ども達の学習効果をより高めると考えられており、積極的に取り入れられているそうです。

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お昼休憩を挟んだあとは、フリースヒューセット(Fryshuset)と呼ばれる、学校併設型ユースセンターを訪問しました。
ここでは、NGO機関として、若者(特にリスクゾーンにある若者たち)に対して、多様なバックグラウンドを持つ職員が、公的機関との連帯もとりながら、様々な支援を行なっています。

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フリースヒューセットには、以下の4つの役割があります。

①カルチャーセンター(余暇活動施設)
②学校
③ソーシャルワーク
④就労・起業支援

若者の「やりたい」という情熱から社会を変えることをビジョンに掲げ、社会に対して希望を持てない子どもたちにも、きっと何か情熱を注げるものがあるはずだと信じ、1人1人と向き合い関わり続けていると、ガイドしてくれたマーティンさんはおっしゃっていました。

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フリースヒューセットの創設者が遺した、「My work is based on the belief.(人を信じることから私の仕事ははじまる)」という言葉がとても印象に残りました。

自分を信じて向き合ってくれる大人の存在が、若者が社会に対して希望を持てるようになるために必要な要素のうちの1つなのかもしれません。

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明日は、ムッレと自然学校の視察に行きます!^^

(2019/03/25)