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【データエンジニア】クラシルが目指す「最強のデータ分析基盤」への挑戦

今回は「クラシル」開発部のデータエンジニア・張替裕矢(@harry)さんにインタビュー。

クラシルのレコメンデーションシステムの開発を牽引し、2022年にはdelyの最優秀プレイヤー賞を受賞。さらにはSnowflakeコミュニティにおいて「2022&2023 Snowflake DataSuperheros」に選ばれるなど社内外で様々な活躍を見せるharryさんですが「本当はマーケター志望だったんです」と驚きのエピソードも。 

そんなharryさんがdelyで働く上で大切にしていることや、データエンジニアとしての新たなチャレンジについて話を聞きました。

このnoteに登場する社員

張替 裕矢(はりがえ・ゆうや)/harry
筑波大学大学院修了後、2011年にマーケティングリサーチ企業に新卒入社。小売データの分析基盤構築等に従事。2021年8月にdely株式会社に入社し主にクラシルデータ基盤の新規構築を担当。これまでパーソナライズレコメンド関連のチームにてデータエンジニア/Scrum Masterを務める。
現在はデータ分析基盤としての社内利活用を中心に活動。座右の銘は「パワー」。

新卒入社で0からエンジニアキャリアをスタート

── 現在クラシルでデータエンジニアとして活躍しているharryさん。エンジニアになったきっかけを教えてください。

harry:
新卒でマーケティングリサーチ関連の企業に入社し、約11年在籍しました。実はマーケティングがやりたくて入ったのに、入社後に急に「エンジニアやれ」って言われたんですよ(笑)。

── つまり、図らずもエンジニアになってしまった......?

harry:
そうなんです。知識も何もないのに、エンジニアのキャリアがスタートしました。なので、思い返せば常に自分自身で何が必要かを考え、常に新しいことを学び続けなきゃいけない、という状況に置かれてたなと思います。

必要なことを身につけ、それを表現し問題解決していくのはエンジニアの本質だと思っています。だから今もフィールドワークじゃないですけど、積極的にキャッチアップして手を動かすことを心がけています。

── delyは2社目なんですね。転職のきっかけを教えてください。

harry:
前職の大きな仕事をやり切って、新しいチャレンジをしたくなりました。その時「自分が好きなプロダクトで働きたい」「やっぱりクラシルっていいよなあ」と思い、井上さん(現・TRILL CTO)に話を聞きに行ったんです。

そうしたら丁度、レコメンデーションに力を入れるためにデータ分析基盤をゼロから作れるフェーズだった。自分の技術があれば貢献できるかも、ぜひチャレンジしてみたいと思いdelyへのジョインを決めました。

ミッションは「最強のデータ分析基盤」をつくること

── 今、harryさんが取り組んでいることについて教えてください。

harry:
いまは分析周りの課題、つまりクラシルの一連のデータにまつわる整備や改善に集中して取り組もうとしています。

実はクラシルのメンバーは職種関わらず、全員SQLで分析できるんです。これってめちゃくちゃ強みなんですよね。ただ、プロダクトやチームが大きくなるにつれ分析のスピードや品質が落ちて各チームで問題になることが増えてきたんです。これの何が問題かというと意思決定をミスる可能性がでてくると。

そして詳しい分析やデータが必要になると、それに対応できるのは僕ともう1名のメンバーしかいなかったので沢山依頼がやってくる。本来集中すべきはレコメンデーションについてなのに、そこでアジリティ出せないことに複雑な気持ちもありました。

この状況を解決するために必要なのは、データ基盤を整備して、メンバーが欲しいデータをすぐ見れる状況をつくること。それによって意思決定を正しくして、プロダクトの価値を引き込むっていうサイクルを早くしたい。これが新たな取り組みです。

── 具体的にはどんなことを行うんですか?

harry:
まずデータを正しく見れる状況をつくるのが一番大事ですね。具体的には「数値全体の要因になる数字」を全部見れるダッシュボードを作ること、そしてそこからメンバーに自走してもらってPDCAを回せるような状況にするということ。常にみんなが同じ正しい数字を見て意思決定をしていけるっていうところが大切になるなと。活用しやすいデータ基盤をつくりたいと思います。

── 今回、そのために新しいチームができたんですよね。

harry:
2023年4月からチームメンバーが4人になりました。内2人は外国籍のメンバー。今まで日本語しか喋ってなかったのに、いきなりグローバルチームになりました(笑)。心強い仲間です。

今まで僕はプロダクトの開発メンバーの一員として集中していたこともあり、どうしても全体的な分析業務の改善をメインに動くことが難しかった。これからは各チームの分析をどれだけ効率よく品質高くやりきれるかに集中できています。「アジリティを持ってプロダクトの開発ができるような分析基盤を作る」のが今のチームのミッションかな、と思います。自分にとっても新しいチャレンジですし、ここからが勝負ですね。


クラシル開発部のキーワード「MVP(Minimum Viable Product)」

── harryさんが長期的な目線で考える、今後目指したいことや、やりたいことを教えてください。

harry:
「クラシル」が正しい方向に進めるように貢献したいですし、それをやり続けることができたらいいなと。そのために必要なのは、プロダクトに「問題があり続けること」だと思うんです。この「問題」ってポジティブな意味で、問題があるからそれを解決するために動き続けることができる

例えば今回であれば、分析に関する問題があるからこそ僕らデータ専門のチームができた。この問題が解決したら、次の新しい問題が見つかって、それを解決するために力を発揮するということ。これをずっと続けていければ幸せだなって思うんです。

これは開発部でもよく出てくる言葉なんですけど、「MVP(Minimum Viable Product)」という、いきなり完璧なものを作るのではなく、まず必要最小限の実用品を作るという考え方ですね。

クラシルで採用している「スクラムフレームワーク」も同じで、問題が起きたらそれを解決するために動いた方が生産性が良くなるという考え方。

僕はこの1年、組織にスクラムフレームワークを浸透させるためのスクラムマスターをやってきて感じたのは、クラシルは経験主義ということ。計画よりとにかく動くことが大事なんですよね。クラシルの開発をしていると、この考え方を実感することがすごく多いんです。

「問題がない」ことが一番の問題。問題は常に起き続けていて、僕はそこにフォーカスして、データで解決していくことをし続けたいと思っています。

harryさん、ありがとうございました!

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