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シンプルで一番いいプロダクトを作る。それが将来的に最も効率のよい開発だと思っています(DeltaX CTO福田昌弘インタビュー)

日本最大級の学習塾検索サイト「塾選」を展開する株式会社DeltaXでは、現在一緒に働くメンバーを募集しています。これまでにない塾のリアルなクチコミや、一括資料請求ではなく自分にあった塾に対して個別に資料請求できるサービスの提供を行う「塾選」。ユーザーに最適な塾選びを実現するためのサイトのUI・UX設計、WEBマーケティングといった既存サービスの開発に加え、システム再構築を推進しているというCTO(最高技術責任者)福田昌弘に、DeltaXのエンジニア領域における魅力を聞きます。

<プロフィール>
1995年工学院大学 工学部 電子工学科 情報工学コース卒業、1997年 工学院大学大学院 工学研究科 情報学過程 終了、2018年 関西医科大学大学院 医学研究科 博士課程 入学。
1997年 ソニー株式会社入社、1999年 ワイノット株式会社入社、その後、買収にともない楽天株式会社に移籍。2019年Bodygram Japan株式会社入社、2023年7月よりDeltaX CTO(最高技術責任者)に就任。
日本スポーツ協会公認 自転車競技コーチとしても活動。著書に「ロードバイク スキルアップトレーニング」(日東書院本社)など。

DeltaXで、福田CTOはどのような仕事をされていますか?

DeltaXではCTO(最高技術責任者)として開発部を統括しており、開発は私を含めて社員7名と、開発パートナーである業務委託者が複数名という体制で行っています。「塾選」は塾登録数・利用者数が急拡大中で、塾情報管理や、サイトの速度改善、さらに機能強化などに向けた環境開発の整備など、取り組むべき課題が多くあります。そのための仕様設計、開発マネジメント、組織体制構築などを私が責任者として進めています。

CTO(最高技術責任者)として、DeltaXの開発部を統括する福田

福田CTOのこれまでの経歴を教えて下さい。

大学・大学院とコンピューターサイエンスを専攻し、プログラミングも大学のころからやっているという、根っからのプログラマーとしてのキャリアを歩んできました。

子供の頃に、漫画の「ゲームセンターあらし」や「アップルIIストーリー」を読んでコンピューターに興味を持ち、休みになると秋葉原に行っていました。当時買ってもらったMSXはあまりうまく使いこなせなくてプログラマーとしてはセンスがないかも、と思い化学を専攻するつもりでした。しかし、レポートを書くためにポケットコンピューターを使ったところやっぱり面白くて、そこからプログラミングを本格的に始めました。

大学3年時のコンピューター雑誌の出版社でのアルバイトは刺激的でした。メモリをボードにはんだで増設する実践レポートをやったり、秋葉原のパソコンショップマップを作ったり、コンピューターメーカーに取材に行ったりと、様々な経験を通じてコンピューター・プログラミング業界に詳しくなりました。インターネットが使われ始めた時期で、アルバイト先から大学に接続することを試したりもしました。いまだったらハッキングで問題になってしまいますね。

日本のWEBサービス黎明期から業界にいた福田

大学院卒業後はソニー株式会社に入社し、カーオーディオ部門に配属されました。しかし、学生時代にインターネットの可能性にすっかり魅了されていたので、インターネットサービスに携わりたいと思って退社し、CtoCのグリーティングカードサービスを展開していた外資企業に入社しました。グリーティングカードはクリスマスや年末年始になるとやり取りが一気に増えます。当時は自社サーバーで運営していたので、トラフィックが増える時期になると秋葉原にサーバーを買いに行って増設したり、ロードバランサーも自作したりと、現場仕事もやりました。

大学の頃からそうなのですが、なにかに手をつけると突き詰めるタイプで、そのおかげで結果的にいろいろなスキルが身につきました。例えば、会社が楽天株式会社に買収されて海外企業の買収の仕事をすることになったので英語を必死で身につけたのですが、そのまま海外担当として台湾の仕事をすることになったり、検索エンジンをつくることになり、当時まだワードとしても知られていなかったビックデータを解析して3人で作り上げたり。本業以外でもロードバイクを始めた際、世の中のトレーニング方法に違和感を持って古今東西のトレーニング方法を研究しているうちにトレーニングコーチを頼まれるようになったりと、分野問わず「本質」を見つける性分だと自覚しています。

ロードバイクのトレーニングコーチとしての顔も持つ福田

DeltaXに参画したきっかけはなんですか?

実はCEOの黒岩は親戚でして、彼が京都から東京の大学を受験するときに、東京の私の実家に彼が滞在していました。その頃からいろいろと話すようになり、受験が終わって彼が東京に来てからもちょくちょく会っており、一緒に中古バイク検索エンジンの会社を立ち上げるなど、仕事面でも付き合いがありました。私が会社を辞めてfacebookに「暇にしている」と投稿したところ、黒岩から「手伝ってもらえないか」と連絡をもらい、DeltaXの開発アドバイスをするようになり、2023年に正式に入社しました。

当時のDeltaXはまだ会社として立ち上げてから日も浅く、スタートアップではよくあることですが、サービス担当から業務委託のエンジニアに要望を伝えて開発を行うという作り方をしていて、開発ポリシーがない状況でした。黒岩もテック分野には明るいのですが、開発部門の責任者が必要ということで、私がそれを担うことなりました。

会社として今後どのようなサービスにしていくのかを黒岩を中心に検討していますが、それをどう実現するか、実現するためにどのような設計・構成にするべきかを考えるのが私の役割です。

福田CTOが開発において大切にしていることはなんですか?

一番いいものをつくる、ということです。なんとか動けばいいというやり方で開発をしたり、あとから見たときに構造のわかりにくいものを作ってしまったりすると、サービスが拡大したり、機能拡張を検討したりするときにほころびが生じてしまいます。仮にいまの知識や技術で要望通りのシステムを作れるとしても、もっと良いやり方はないかを常に検討し、ベストな選択をしていくこと、将来的な拡張性を考えてシンプルで丁寧な設計を行うこと、遠回りかもしれませんが、結局はそれが一番効率がいいと思っています。

今まさに、システムの再構築を行っています。すでに動いているサービスですがチューニングできるところは手を入れて、サービスレベルを向上させられるように対応していっています。しかしながら、長期にわたってビジネス要求に応じていくには再構築をする必要もあると判断し、フェーズを区切って切り替えも行っているところです。

特に塾選では、塾ごとのクチコミやカリキュラム紹介といったコンテンツがサービスの要です。コンテンツを拡充し、さらに検索しやすいようにデータベースの設計から見直しています。次々と新しい技術が登場しているなかで、それらの技術がどのような性質なのかをしっかり調査してから導入検討を行うので、検証にはかなり時間をかけています。

CEO黒岩とCTO福田。親戚でもあり学生時代から共にサービス開発を行う関係

サービスを提供する上で大事にしていることは?

カスタマー視点のコンテンツであることを何よりも大切にしています。私自身、実は幼少期から受験を経験していたんです。母親が教育熱心だったこともあり、幼稚園生の頃から塾に通っていました。しかし、小学校の受験の結果は軒並み不合格。それは自分の人生においても暗い思い出になっていました。ですが今思えば、自分の目的や性格にあった塾だったかというと疑問です。当時、どんな塾を選べばいいか、母もわからなかったのだと思います。

私は塾選というサービスを技術的な面で意思決定する立場ですが、技術的な観点からサービスを考えるのではなく、カスタマーがどのような気持ちで塾を探すのか、どのような情報をどういうタイミングで得たいのかを念頭に、技術的な進化を武器に、期待を超えるサービスにしていけたらと考えています。

福田CTOはどんな人と仕事をしたいと思っていますか?

私がよくメンバーのみなさんに伝えているのは「Don't work hard, work smart」という言葉です。smartな仕事というのは、省略をするということではなくて、最終的に一番効率のよい進め方を選択することだと考えています。

先程もお話したとおり、開発手法においては新技術の調査や検証にかなりの時間をかけますが、それによって長く使えるものが出来たり、将来的な機能拡張が楽になったりしたら、それは最も効率がよい開発を行ったということになりますよね。

Don't work hard, work smart 何事も本質に向き合う姿勢が大切と語る福田

開発業務だけでなく、たとえば会議ひとつとっても事前に資料を用意して、みんなが目を通してから臨めば結果的に会議にかかる総時間数は削減できます。会議中もNotionで会議内容を更新しながら進めば、あとから会議内容をまとめる必要もないですし、認識の不一致も防げます。このような効率のよい働き方に共感していただける方なら、仕事をしていてストレスが少ない職場だと思います。

システムの世界は日々新しい技術が登場していますが、新しい技術や知識を「どう使えるか、何が出来るようになるか」と、興味を持って習得できる好奇心は不可欠です。しかし、ただ新しいからと飛びつくのではなく、しっかり理解し、習得することに時間をかけることを我々は歓迎します。きちんとしたサービスやシステムを丁寧に作りたい人にとって、やりがいのある環境だと思います。ぜひこのような環境で働きたいという方のご応募をお待ちしています。

一緒に塾業界のサービス向上、さらに進学先選びの未来を作りましょう!