【石川県】七尾線、運転士職場でのクラスター発生で異例の列車減便
本日8/19から、石川県を走る七尾線で減便が実施され、通常の7割程度の運転本数となります。原因は、運転士や車掌が務める職場でクラスターが発生し、必要な乗務員を確保できなくなったためです。
JR西日本によれば、運転士11名、車掌2名、事務スタッフ2名の計15名の感染が確認され、喫煙所での会話が主な原因と考えられるとのこと。減便は8/31までとのことですが、回復状況などに応じて前後する可能性はありそうです。
石川県では昨年4月に「北鉄金沢バス」でも運転士が感染し、路線バスの運休が発生しました。しかし、鉄道が運休するのはおそらく全国でも初めてで、最近急速に広まっている「デルタ株」の恐ろしさがうかがえます。
金沢駅には早速運休列車の張り紙がされていました。
普通列車15本のほか、特急「能登かがり火」の一部や観光列車「花嫁のれん号」も運休となるようです。普通列車は朝夕のラッシュ時間帯にも影響が出そう。
驚いたのが、救済措置として一部の特急に特急券なしで乗れる特例が出たことです。
写真の通り、一部の運休列車に乗る予定だったことを申し出れば、直近の特急列車に乗車可能とのこと。ただ、特急列車がふだん通過する駅に臨時停車するようなことはもちろんないので、利用する人は限られそうです。
鉄道のほか、大阪では百貨店の従業員の間で感染が広がり、臨時休業に追い込まれる事態も発生。
自粛要請でお店が閉まったり、利用者が減ったことで列車の本数が減ったりしたことはこれまでたくさんありましたが、事業者の感染拡大によって「事業継続ができなくなった」という事態は、ここ最近急に目立つようになってきたと感じます。
ワクチン接種の進行により、重症化例が減っているのは明るい兆しですが、ほんの少しの気の緩みで経済活動を止めてしまう恐ろしさは依然強いです。政府のコロナ対策にはいろいろ思うところもありますが、一人ひとりができる感染対策に淡々と取り組んでいくほかないですね。