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熟慮の末の決断というより見切り発車が多い

熟慮の末に決断したことというのは意外に少ない人生だった。

多分、投稿アカウントの類は、どれも見切り発車的にスタートさせている。

ブログを始めようかどうかまだ迷ってた頃
WordPressも選択肢にあった。
WordPressもテンプレートが用意されていて、あまり細かい知識は要らないという触れ込みだったが
実際は、そこそこの知識がいるようだ
まだ、不特定多数向けの投稿を一切やってないころ
「HTMLの勉強をしっかりやってからスタートするのがよいかな」とか
その他、JavaScriptだとかSEOだとか、ブログをやる前に学ばなければいけないことは山ほどあると思われた

noteもかなり見切り発車的にスタートさせたが
noteは少なくとも、HTMLの知識は事実上なくて済むプラットフォームだと思っている(noteは売れようが売れまいが100円からコンテンツに課金が可能で、これはWordPressにはない機能ではないでしょうか?)

投稿アカウントには、アイコン画像の設定がなくて、デフォルトのままになってる人を見かけるけど、それでいいんだと思う。
妥協ナシのアイコン画像が決まってから……なんて考えてたら、3~4年はあっという間にすぎていくだろう

子供のころは、学校に行くとか、宿題や受験といった、自分の意思とはあまり関係のないタスクがあったが、学校生活が終われば(中退・除籍含む)あとは、基本個人の自由意思なので、お金に困らなければ、死ぬまで食事と排泄以外の一切をやらないことも理論的には可能な世の中だ。

そんな世知辛い世の中にあって
あまりに熟慮を決め込んでしまうと、なかなかことがスタートしないのではないか

ダメージが大きすぎるときは、無論傷を癒す必要がある

「傷」には、もちろん、ときに深い意味があって
「傷」が手に負えないほど大きすぎるときには
何もやらないのは意味のあることなのかもしれない

でも、不可逆的な損失や損害を引き起こさなければ
見切り発車ができるということも重要かもしれない

投稿アカウントにおける投稿者は、無料でこきつかわれる農奴的な搾取される新種のプロレタリアートであるみたいな意見も読んだ。

でも、投稿をある程度やってみた自分の感想を言えば
じゃあ、投稿など一切やらなければよかったのかというと、そうも言えないと思う

投稿をやらなければ人生が貧弱になるとは言わない
向き不向きがあるし、収支勘定でいえばマイナスを計上してる人の方が多いだろうからだ

投稿なんて、妥当な見返りより、ケチをつけられたりすることの方が多い

その様は、まさに搾取されるプロレタリアートだ

でも、そこで深遠(?)な熟慮型になってしまうと
どうしても、経験値は少なくなってしまう
経験値は多いほどよいなんて言うつもりもないけど
ネット的な現代ワールドは、驚くほど経験の貧弱な個人を沢山生み出してもいる。

僕のこんな投稿も、誰かから見ればおっちょこちょいの類で
またどっかから物言いがついて
「やらなきゃよかったな」みたいな気分になるのかもしれない

それでもなおかつ、見切り発車がしにくい環境や状況は
いろいろな人の経験する機会を奪っているのかもしれない

結局、多くのことは、熟慮の末というより見切り発車だ

「こどもをつくるのはバカだけ」とか
「彼女がいるなどはもはや負債でしかない」とか
「○○をまだやってるヤツは終わってます」とかいろいろな意見が
ネットには載っている

趣旨はわかる
たとえば「彼女がいるなどはもはや負債でしかない」は
単に事実を述べてるだけなのかもしれないが
「彼女がいる」などという状態に興味も示さないか、不可能な男子の背中をたたくか、正当化する理論を打ち出してる

しかし、マイナス点として、誰かの見切り発車をおさえてしまう効果がある

その弊害として、40をすぎてるのに、経験値が少なすぎる個人を量産してるともいえる
経験値が少ない人生が価値のない人生ではなかったとしても

いや、はなしがそれたけど
多くのことって、熟慮の末でなく
見切り発車的になされるのではないか、と


(あとがき)
不可逆的な行政の決定について(改憲とか原発とか敵基地攻撃力の容認とか)は、あんまり簡単に見切り発車されても困るでしょう。
また、闇バイトとか、そういうものも、あんまり見切り発車でやってしまうと、あとで請求書が高いでしょう。
でも、多くのことは、見切り発車的でないと、そもそもスタートしないですよね
僕も、2007年に自費で本を出してるんですけど
もちろん、見切り的にやりました(2万4千円の5年ローン)
そんなこんなで、いまでも、ものを書いてますけど……

(あとがき2)
安易な見切り発車による迂闊は、もちろん様々な事故にもつながります。
最近は、山(の危険)をよく知らぬ、シロウトによる山の(登山)事故が増えてるそうですし
昔だと、テロ爆破が頻繁に起こってる中東に仕事がらみでもないのに、特に理由もなく渡航して人質になるなどの軽率がありました。
そうすると、見切り発車もあんまり安易に推奨や礼賛はできないのですが
リスクや損得を考えすぎて、何も始まらないまま歳月だけが無駄にすぎること多いから、この文を書きました
この文は、見切り発車のすすめというわけでは、必ずしもないのですが
結果に対しては個人責任でお願いします

拙の御託にここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!

※ヘッダー画像は、横浜駅で撮った特急「踊り子号」です。


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木月まこと
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