マフラーに気付かされた日
#元彼の話 ②
前に書いた、未だに忘れられない元彼から、マフラーをもらったことがある。
「ずっとマフラー探してたでしょ」と言って渡してくれたマフラーは、とても可愛くて使いやすくて、今も現役で使っている。
実は、そのマフラーをもらった時には既に自分でマフラーを買っていて、それはとてもよく似たデザインのものだったけど、私が探しているのを覚えていてくれて、私が好きそうなものを選んでくれた、その気持ちが嬉しかった。
先日、仕事中に入った飲食店にマフラーを忘れた。
それに気づいた時、「彼に貰ったやつだ!」となって、すごくショックを受けている自分がいて、「あぁ、まだまだ忘れられてないんだな」と思い知らされた。
もう2年以上経つのよ。
いつになったら忘れられる?
いつまで経っても、彼を越す人に出会えない。
友達含めてもそんな人はいない。
心のどこかで、彼以上の人はいないんだろうなと思っている自分がいる。
それでも私は独りで生きていく自信はないから、いい人に出会いたいと思い続けてるわけだけど。
正直このnoteも書きたいことはいっぱいあって、でもなかなか思うように言葉にできなくて、下書きだけが溜まっていってるのだけど、
彼の話を書く時だけは、一度も詰まることなくスラスラ書くことができる。
ほんとに些細なことだけど、なんだかなーと思っちゃうよね。
結局、その失くしたマフラーは彼に貰ったマフラーではなかった。
なんとなく仕事に使うにはもったいない気がして、自分で買った方にしていたのだった。
それに気づいて、また安心してる自分にため息をつくしかなかった。