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言葉のチカラを感じながら成長する日々 事務局・山畑俊輔さん

「留職」でdeleteCの世界へと飛び込んだ酒類営業マンのストーリー。山畑俊輔さんは、deleteCではこれまでとは違うフィールド、働き方と向き合うことに。そこでのミーティングで感じた”言葉のチカラ”。deleteCを通じて言葉への価値観が変わり、それは山畑さんが成長するきっかけとなった。

 営業マンからdeleteCへ

 大手酒類メーカーで働く山畑俊輔さんは、2019年10月よりdeleteCに参加し、現在はdeleteCの事務局に所属。deleteCの渉外の対応から、イベント、広報、会計など多岐に渡る業務をこなしている。

 山畑さんが働いている会社では、他社や社外の組織を経験して新たなことを学ぶ「留職」を試験的に導入することに。その時、「新たなキャリアを」と手を上げた。これまで月曜から金曜まで出社していたのに、deleteCには事務所はなく、金曜の定例会議以外は自由。生活リズムもガラッと変わった。今までとは違う難しさもあるが、これまで関わることのなかった多種多様な人たちと触れ、新たな考え方や価値観に触れている。

「これまでは知らないことが多すぎて驚きの日々です。がんに関してだと、『2人に1人ががんになっている』ことも、日本に寄付の文化がないというのも知らなかった。ここは、日々、新たな発見ができる場所です。deleteCにいなければできない経験だと思いますし、とても充実しています。」と笑顔を見せた。

 痛感した言葉の大切さ

 山畑さんが、deleteCを通して痛感したのが「言葉の大切さ」だった。
 入社してから12年間、営業マンとしてキャリアを積み上げてきた山畑さん。これまでは目に見える商品を扱ってきた。だが、deleteCは商品でもなく、相手に売るわけでもない。考え方や枠組みを伝えて、賛同・理解してもらうという点で大きく違っていた。

 「これまでも言葉遣いなどは気にしていました。でもメールも要件を伝えるやり取りがほとんどで、買う人もほとんど同じ。言わなくても伝わる環境でした。」と振り返る。

 そんな中で、言葉を大切にする代表理事の中島ナオさんや小国士朗さんから学びを得る機会があった。

「例えば『希望になりたい』という言葉は漠然としていて、本当にできるのかなと疑問に思いますよね。でも『希望の種を作りたい』とすれば、少し身近になる。『課題を解決しよう』よりは『今よりもっと良くしよう』の方が重くない。言葉ひとつで、これほど変わるのかと思いました。」

相手とのコミュニケーションにおいて、言葉に対する重みが変わった瞬間だった。

山畑②

 写真撮影の瞬間に得た一体感と達成感

 2020年2月1日に行われた『deleteC 2020 ~HOPE~』。
 deleteCが寄付金を初めてがん研究治療に届けたイベントのとき。山畑さんは、連日、朝から夜まで準備に追われていた。大学時代はラクロス部で、毎朝5時起き。7時からの朝練を欠かさなかった。だが、これまで経験した仕事の中で最も体力を使ったという。

「笑っていましたけど、とてもしんどかった。人生で一番体力的に大変だったと思う。でも、みんなの力を合わせて成し遂げた一体感と、最後に写真撮影をした時のやり切った達成感を感じることができました。」と当時を振り返る。

山畑さんが感じるdeleteCの魅力は、”多様性”。所属も、バックボーンも違う、色んな分野のプロがいて、その人たちが力を合わせてイベントを成功させていく。deleteCが、ひとつ大きくなっていくのを実感できた瞬間でもあった。

 プロを支えるプロのボランチとして

 「世界中の人が、deleteCを知っている。そんな法人団体になりたい。道の途中で、壁にぶつかることもあると思うけど、deleteCだからこそ、そういった体験ができると思います。それが自分にとって一番、価値があることです。」と山畑さんは、熱い思いを口にする。

 「deleteCを支えていきたいと思っています。資料を速く作るとか、企画で渉外が必要な時に、より早く約束を取って、みんなが動きやすくするとか、自分にできることはたくさんある。サッカーで言えばボランチのような、プロフェッショナルを支えるプロのボランチになりたいですね。」

 10年間の営業職で身に着けた細かな気配り。数えきれないほど作ってきた企画書。その経験を生かしdeleteCの”ダイナモ”として、幅広く力強く動き、チームを支えると同時に、山畑さんは成長を続けていく。

協力(企画 山口恵子 文 酒谷裕 編集 中島ナオ、徳井柚夏)

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