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未来が動いた!『12月9日週のAIトピック』

OpenAIの12日連続発表も驚きですが、AI業界はこの週、技術革新と社会的影響に関する重要な発表が相次ぎました。特に、AIと人間の協働による組織戦略の進化、AI生成コンテンツの信頼性向上、そしてAIアシスタントの新機能追加が注目されています。それぞれ見ていきましょう!

AIと人間の協働による組織戦略の進化

  • こちらは、ペンシルベニア大学ウォートン・スクールの経営学教授Ethan Mollickさんの寄稿文ですが、AIによる組織構造の変革を考えるタネとして注目です。

  • 皆さんも日々肌で感じていると思いますが、AI、特に大規模言語モデル(LLM)の導入により、従来の組織構造が変革されつつあります。

  • 2025年には、人間とAIの協働を基盤とした企業運営が主流となり、AIは個人の生産性向上ツールから組織戦略の中核へと進化する見込みです。

  • この変化により、プロジェクトベースの柔軟な組織構造が形成され、中間管理職の役割も再定義されるでしょう。特に従来の監督業務よりも、人間とAIの調整に重点を置くように進化する可能性があるとのこと。

【ヒトコト】
私は、2025年をシンのAI元年ととらえます。
第3次AIブームはディープラーニングにより飛躍的に実用化が進みました。MS Copilotはまだビジネス上で十分に使えないという声もありつつ、実務でAIを使う人口は圧倒的に増え、パロアルトでは、現2.5億ユーザーで、2034年には50億ユーザーと予測しています。
その中でビジネスはドラスティックに変化し、企業、特にホワイトカラーの中間管理職の役割は人だけでなく、人とAIの調整になるのは理解に難くありません。
このあたりの世界線、特に日本のビジネスの変革像に興味があれば、ぜひ冨山和彦さんの「ホワイトカラー消滅」にて明快に記載いただいているのでお勧めします!


AI生成コンテンツの信頼性向上への取り組み

  • Instagramの責任者であるアダム・モッセリ氏は、AI生成コンテンツの増加に伴い、ソーシャルメディア上での情報の信頼性を確保するため、投稿により多くの文脈情報を提供する必要性を強調しました。

  • 具体的には、AI生成コンテンツのラベル付けや、情報の発信者に関する詳細を提供することで、ユーザーがコンテンツの信憑性を判断しやすくする施策が検討されています。

【ヒトコト】
この手の話はかなり前から想定されていましたが、改めてInstagramという現代ではほぼ必須なSNSのHeadがいうことに意義があると思います。
本日参加したAIガバナンスのシンポジウムでもGPAI*の原山優子センター長が「我々はAIの子どもへの影響を真剣に考える必要がある。
かつてテレビやインターネット、スマホがそうだったように、まだないAIのこども教育への影響はこれから検討しなければいけない。」とおっしゃっていたように改めてAIリテラシーで何に備えなければいけないのか、どうやっていくべきか、我々は考える必要があるでしょう。
*Global Partnership on AI(GPAI)、またはAIに関するグローバル・パートナーシップは、人間中心の考え方に基づき、責任あるAIの開発・利用を実現するために2020年6月に設立された国際的な官民連携組織

AIリスクに関連してWiredの以下の記事も載せておきます。

AIの誤用によるリスクの増大

  • ここではAIの進化に伴い、その誤用によるリスクが指摘されています。

  • 例えば、AI生成の誤情報やディープフェイクの作成、AIツールへの過度な依存による誤判断などが問題視されており、これらのリスクに対処するためには、企業や政府、社会全体での取り組みが必要とされています。


Googleの新AIエージェント「Jules」の発表

  • Googleは、開発者向けAIコードエージェント「Jules」を発表しました。

  • このツールは、PythonやJavaScriptのコードにおけるバグ修正を自動化し、開発者がプロジェクト構築に集中できるよう支援してくれるようです。

  • 現在は一部のテスター向けに提供されており、2025年初頭に一般公開が予定されています。

【ヒトコト】
こちらもとらえるべきは記事の内容よりもプレーヤーの動向です。
OpenAIやその出身者が創出した生成AIツールの普及が爆速で進む中、GAFAプレーヤーが死に物狂いで戦略を練り直し開発を進めている/加速していることは想像に難くありません。
現時点では、おそらくAmazonは価格優位性、Googleはエンジニアリング、Appleはグラスデバイス等特化型で競争量を高めていく可能性があるなと妄想しています。ところでGAFAやGAFAMはもはや死語に近いと感じます。
生成AIを前提とした新たなグローバルトッププレーヤーの再定義が起こり始めてくるでしょう。Nvidia、OpenAI、Microsoft、Google、Amazonあたりとすると、NOMGAやNOGAMなど、また、AI MANGOなんかは覚えやすいかもしれません。来年の様子次第ですがXも可能性はありますね。

OpenAI、ChatGPTに「目」を追加 カメラで映像共有

  • OpenAIは、ChatGPTの有料利用者向けにスマートフォンのカメラを通じて映像をリアルタイムで共有する新機能を追加しました。

  • これにより、ユーザーはAIと会話しながら周囲の状況や物について説明を求めたり、画面共有を通じて助言を得たりすることができるようになりました。

  • この機能は「GPT-4o」を基にしており、月額20ドルから利用可能です。最近、動画生成AI「Sora」の提供も開始しましたが、一時的なサービス障害も発生しましたね。

【ヒトコト】
皆さんOpenAIの12daysの発表を毎日ワクワクしながら見ているのではないでしょうか。日本時間では午前3時となかなかハードですが。。。AIが映像的な感覚が取り入れられた今、改めて人間の感覚の代替を整理してみましょう。
・視覚:☑ 今回の対応
・聴覚:☑ 以前からボイス機能がありますね
・触覚・味覚・嗅覚:この辺りはデータとしては取得可能かもですが、スマホをかざす等の身近さはまだですね。
これらのブレークスルーは、ロボティクスがカギを握ることになるでしょう。脳と目と耳はあるので、後はその他の感覚を検知できるセンサーとそれらに反応しアウトプットする身体ですね。
もともとAI第一人者の松尾教授は

「当初、AI研究者の間では、ロボティクスの進化がディープラーニングの進展を先行すると予想していました。しかし、実際にはディープラーニングが急速に発展し、ロボティクスの分野でもその応用が進んでいます。」

などとおっしゃっていたため、5感、もしくはそれ以上を実装したロボットが出来上がるのもそう遠い話でもないのかもしれません。


以上、私が12月9日週に気になったトピックの共有でした。
AIの発展は目覚ましく、これからも注目が集まりそうですね。気になる話題をお届けできて嬉しいです!
引き続きnoteをご覧いただき、新たな学びや情報を得られることを願っています。次回の更新もお楽しみに!

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