日本語教育能力検定試験受験日記(231022)
たくさん べんきょうスィました
標高4095メートルのロウズピークを踏み、お得意の大深度潜水で水面下40メートルのアニラオの珊瑚の海に魅せられPADIダイブマスターライセンスを取得
サイパン島上空8000フィートからパラシュート降下し、4カ国、計6回のフルマラソンと3回のトライアスロンを完走した。陸軍本部に潜入し特殊部隊員に射撃の手ほどきを受け、38度線の共同警備区域をのぞいてみた
ロンドンのソーホーのボッタクリバーで怖いお兄さんに囲まれたり、急性アルコール中毒で貸切の東京消防庁の専用車で北里研究所病院へ救急搬送された
ボロい自宅に招かれて上海蟹をご馳走になり紅双喜をふかし夜通し飲み明かし、いつの間にか掴まされた人民元の偽札をたばこ屋のババアに掴ませたがばれて猛ダッシュで逃げたこともあった。パリでアンチャンにお金とタバコをカツアゲされ、ローマでスリにカモられた
ブダペストのエロいバーでまたぼったくりかよトホホ。マウンテンバイクでマラヤの熱帯雨林を駆け回り、4万キロを走破してきた
クアラルンプールの国家登録省で婚姻手続きを行い、駒沢女子大で受験したTOEICは950を記録し、フェアモントバルセロナレイファンカルロス1世ホテルのボールルームで120名の聴衆を前にプレゼンで沸かせた
丸の内や銀座をマリオカートで疾走し、御岳渓谷でラフティング。短編小説で原稿料をもらったこともあるんだぜ。PCR検査でまさかのポジティフ判定を喰らうがパリツウなオレは首尾よく○○○○○を入手し合法的な帰国を果たす
通算11年半の海外生活と、30カ国・地域への旅を経てあいかわらず残念なオレはグローバルからドローカルへすっぱりと気持ちを切り替え、今日またDデイ、知的冒険の日を迎えた。よぉしらんけど
オーケー。今日もいつものようにチェックリストを準備、確認してから淡々と目標に取り組み今日も無事にミッションを達成しオウチに帰りトップバリュの安酒で開放感に浸りまくるのだ。そこまでが遠足
冴えねえおじさんがビビっていてもキモいだけ。誰も助け舟は出してくれはしない。いままでやってきたようになんとか今日も自分で切り抜けるのだ。コケても命まで取られるわけでなし、まぁいつものように行けば無問題だ
Dデイ本番直前最終チェックリスト
☑ 緊張は戦うための本能、自然な反応。かつて人類が過酷な環境を生き抜いてきた名残だ。緊張により心拍数を上げ、発汗し戦うための身体能力を引き出す。適度な緊張は集中力やパフォーマンスを向上させて結果を残すためには重要だ。緊張を冷静に受け入れ、コントロールし、持ちうる能力を出し切る。メリハリをつけるために深呼吸やストレッチも適宜取り込もう
☑ 合格点を越えることが目的だ。満点を狙う(ありえない)こととか、いかに少ない勉強時間で合格できたとか、試験中如何に焦ったけどなんとか合格できたかというような武勇伝(マウンティング)のためではない。承認欲求クソ喰らえ、おれはその高みにある自己実現の欲求の充足のみに価値を置く。できる限りの準備はしたし、現在持ちうる能力でベストを尽くして、確実に合格点を勝ち取る
☑ 捨て問対応について。9年分の過去問の統計分析から、マークシート方式の最高得点は204/220。正答率92.7%。受験対策のプロや、日本語教師として活動しているプロも含めての結果。逆に見ると、7~8問は、いわゆる捨て問。捨て問は、十分に勉強してきた受験者でも自信を持って回答できないようなもの。問題作成者が意図的に組み込んでいる問題である。まったく見たことのない問題、解ける気がしない問題、取れなくても仕方ない問題は時間のムダなので、さっと選択肢を検討し確実に答えではなさそうなものを対象から外し正答確率を高めた上で処理する。回答欄間違え防止と、確率1/2~5 (20~50%)の得点チャンスを残すため空白のまま次に進まず必ず何らかの回答を記入する
☑ 選択肢の検討については以下の通りに下処理を行う
✗ 確実に答えでないもの
△ とりあえず保留
◯ 答えなもの
この下処理で、正答をまた2択程度に絞り込めるはず
☑ いまいち自信の持てない回答をした問題には問題番号に△でマーキング、時間が余った場合、優先して見直すための目印だ
☑ 落としてはいけない問題は確実に得点する
・転記ミス
・問題の読み違い(当てはまらないものを選択する問題とか)
・選択肢の選択のケアレスミス(わかっている問題にありがち)
☑ 試験Ⅰ時間配分
問題1と2の20問 20~25分
問題3の20問 20~25分
折返し
問題4~7の20問 15分
問題8~11の20問 15分
問題12~15の20問 15分
☑ 試験Ⅱ 聴解問題は短期記憶と問題処理用のワーキングメモリを最大限に活用することが必要だ。一回しか流れない音声に全集中!まさにワンチャン。試験前にチョコ補給しておくこと
☑ 試験Ⅲ時間配分
20問ごとに20分、計80分
記述40分 計画15分。記述15分。見直し10分
もちものリスト
机の上に出せるものは 鉛筆、シャーペン、消しゴム、鉛筆けずり のみ
※試験中は荷物は足元に
☑ タオル
☑ ストレッチ
☑ 勉強ノート
☑ マークシート用HB三菱鉛筆6本(貧乏削りずみ)
☑ ドクターグリップシャープペン
☑ Mono消しゴム
☑ 鉛筆削り
☑ 時計
☑ 目薬
☑ 爪切り
☑ ウエットティッシュ
☑ マスク
☑ 行動食(おにぎり2個、ペットお茶、ブロックチョコ、エナジードリンク)
☑ サロンパスローション
☑ マッサージツール(モスクワのデカドロンで買ったやつ)
本件については以上。健闘を祈る
Dデイ&アフターマス
2023年10月22日(日)Dデイ
第220日目、いよいよ試験本番。こういう朝は落ち着かないのでさっさと家を出た。秋晴れの気持ちの良い空の下、昨日下見しておいたルートでチャリをのんびり流す。ちょっと時間有るしせっかくだから、なんとなく思いつきで八事山興正寺へ公式参拝。山門越しに重要文化財の五重塔とそのまえに鎮座まします大仏様というインスタ映えする構図で記念撮影。こういうのは縁起物だからねと、大仏様へ合格祈願。はて?お寺で合格祈願って意味があるのかと思い家に帰って公式ホームページを確認するとしっかり事業内容一覧に記載されていて一安心。行っておいてよかったぜ
試験会場の名城大学八事キャンパスにはおそらく1000人ほどの受験生が集う、8割が女性、6割が学生さんというような感じだ。年に一度のハイステークステストだけに美しく日当たりのいいキャンパスのベンチで皆、参考書やノートに目を落とし最後の追い込みに勤しんでいる。ぼくもおもむろに潔くギュッと絞って一冊だけ持ってきた自習ノートを開いてみるものの、字面だけを追うだけでもうまったくアタマに入ってこない
受験会場という特別な雰囲気の中はすでにイベントの時間で、もう試験勉強しめくくりフェーズではない。心ここにあらずで5分程であきらめ、ノートを閉じキャンパスを散策した。テストを受ける302講義室は、大学らしく固定椅子の3人掛けの講義机が整然と並ぶ。狭っつ。これは想定の範囲内。前もって図書館の会議机で一日勉強に取り組んでおいたし、ストレッチの効果的なやり方を印刷してノートに貼り付けておいた
試験官による試験の説明、答案用紙、問題用紙が配布され試験時間まで静かに10分ほど待たさせる。うわつ、この張り詰めた緊張感たまんね。アドレナリンどばどばって感じだ
試験Ⅰ。100問、90分。基礎的な内容が中心。過去問を44回繰り返し、流石に飽き飽きしていたところに久々の初見問題。ぐぐっとくるやりごたえがある。熟達度評価らしく、なんじゃこりぁ?という聞いたことがないような問題も数問あったが、時間ギリギリなんとか戦いきった。解答のペース配分を綿密に事前計画しておいてよかったぜ
お昼休みは、温かいおひさまの届くキャンパスの庭で日差しを楽しみながらのんびり昼食をいただく。エネルギーを充足することが目的の行動食。最後にオレオとエナジードリンクで仕上げる。念のため準備しておいた眠気覚ましのブラックコーヒーと、スニッカーズは残した。もう詰め込み勉強する気分でもなく、気持ちの良い秋を楽しみながら散歩してリフレッシュした
午後は、ちょっと暑くなってきたのでこういうこともあろうかとレイヤリングを一枚脱ぐ
試験Ⅱ。聴解問題。40問、30分。89回目。うわっ、難し。思ったより出来なくてショボーン
最後、試験Ⅲ。応用と記述問題、80問、120分。これも45回目、ペース配分悪くなく予定通り答案用紙を埋めきった。試験終了時間が近づくにつれ、うわーもうすぐ終わると、緊張感が開放感に変わっていくのを感じられる。答案用紙の回収と確認の作業の間、筆記用具を片付けながら試験終了の案内を待つ開放感ととにかくやり終えたという充実感がタマランわ
帰り道。ドッと疲れがでた。ノーミソって疲労するんだね。普段いかに使ってないかを自覚した。ブドウ糖補給してー。八事駅の駐輪場でチャリを回収。夕暮れ時に上弦の月がぽっかり浮かぶ美しいマジックアワーだ。せっかくだからと名古屋グルメの味仙へよって生中で一人密やかに小さな打ち上げ。唐辛子がピリッと効きすぎじゃないかと思われる台湾ラーメンはみんなむせていてワロタ
わかりやすい左遷で地方に飛ばされ、淡々と過ぎていくサラリーマン人生に、いまさら使う当てのない外国語や、資格なんかとってもしょうがないけど、なにもしないのも手持ち無沙汰だなぁ。だったら一周回って普段使っている日本語を再整理、再認識しよう。人に教えるにはまず自分が理解しておく必要があるねということで選んだ受験テーマ
文法だけにとどまらず、外国語教授法、教育学、第二言語習得理論、異文化コミュニケーション、社会言語学、最後まで点数をまとめきれなかったけど結構ハマった音声・音韻学など多岐にわたる試験範囲で割と興味深く取り組めた
ゼロから始めて1年弱でも合格ラインが見えてくるという程よい難易度と年に一度という希少性。17,000円というドブに捨てるにはもったいなさすぎる受験料も相まって最後まできちんと取り組め充実感を得た。フルマラソン完走に匹敵する挑戦だ
アマゾンとメルカリで仕入れた過去問、参考書に加え、ユーチューブの無料動画で十分に戦えるな。授業に出て質問もせずに聞いてるだけなら独学でも変わんないよね 合否については正直わからん。出来たような気もするし、問題Ⅱがコケたし、引っ掛け問題に引っかかって甘くないような気もする。いまさら考えてもしょうがない
1週間後にネットに出回るであろう解答速報と照らしあわて一喜一憂する楽しみが残っているし、結局はクリスマスの頃送付される結果を待つしかねえ。こういう葛藤も含めてエクスペリエンスだね
本取り組みにおいて、自律的かつ能動的な学習目標の設定と学習習慣の形成をなし得たことは学習者本人のメタ認知と学習効果へのプラスの効果が期待できる。また、このプラスのサイクルを繰り返すことにより継続的な学習態度の維持という効果も期待でき、多様な学習テーマへの発展的応用も期待できるはずだというような、記述問題の答案に似せた、漢字を多用し、抽象的な概念を多く含み、論点が不明確なChatGPTの生成AIのような言語明瞭、意味不明瞭かつ一見当たり障りなさそうな結論にて本論を終える
10/23(月)開放感とともにぽっかりやることなくなっちゃって燃え尽きた。まぁ、でもしばらく疲れを癒そう。はま先生、答え合わせサイトで78~83+31+63→172~177。
10/25(水) ももこ先生の問題Ⅱの解答速報では30点
10/26(木) ヒューマン速報 問題Ⅰ 80 +問題Ⅲ 65 → 145
10/28(土) 東京明星学院 問題Ⅰ 78 + 問題Ⅲ 65 → 143
10/30(月) アルク 72 + 30 + 66 → 172
試験後1週間ちょいで速報でそろう。まぁ、開票率30%くらいでの当確宣言みたいなもんだろ。クリスマスを楽しみに待とう。同期受験のTwitterアカウントをフォローしまくる。みんな頑張ってんな、ただ合格圏の人のみがドヤtweetの感はある。これすげえ時間がすいとられる、ま、今はいいや
試験対策用の参考書や問題集ほぼ手放した。試しに出してみたR5の問題集3時間位で売れちゃった。来年まで待てばCDと解答付きの問題集が発売されるのに、早く見たかったので出品ありがとうとのこと。色んな人がいるもんだなあ。試験本番の解答は控えているので後日、解答・解説が出揃ったところで復習しておこう
次は日本語検定試験1級にターゲットが絞れてきた。本屋で問題集立ち読みしたら、結構解ける。日本語というテーマが同じだからあたり前か。11/12の試験後、問題集などがメルカリに出品されるのではないかと期待している。漢検1級は6000文字を覚える必要があるようだ。これは実用性がなさそうでパスもしくは将来のテーマ。日本手話、図書館で本を借りてみたが、イマイチ興味わかず、深まらず。これは使わない言語だな。いままでも使う機会はなかったし、これもパス
使わない言語や資格に手を出してやってます感に浸るのは避けよう。日本語を軸に進めていこう
11/6(月) 来年度より日本語教員試験が始まる。現職でない場合は日本語教育能力検定試験合格のメリットはないのか。筆記試験+教育実習がいるんだと。しゃーない。また挑戦するか。
11/6 とりあえず日本語検定の参考書と単語集を買ってきた。うわっ、暗記試験?
11/14 勉強している、頑張っているというプロセスに自己満足せずに資格を活かして社会で結果を出す
11/28 結構ヒマ。プライベートの時間はパソコン、ゲーム、iPad、地デジ、Netflix、Youtube、Kindle Unlimitedの繰り返し。飽きたなぁ
言語学習においては、言葉を発したときの相手の生の反応が重要で、教える側がライブで教えないと効果がない。byパトリシア・クール博士
試験終了後ここ2ヶ月可処分時間のほとんどをデジタルコンテンツの依存的な受動的消費に費やした。特にツイッターやヤフー知恵袋。その中身の95%以上は僕の人生にとって無価値な文字列や絵文字だった。テクノロジーの奴隷よろしく、見知らぬアカウントへの無言フォローやスクリーンのリロードを繰り返す中、それでもおぼろげながら以下の仮説が見えてきた
①実務経験/伸びしろ>資格≒趣味≒頑張っている自分への自己満足
②資格(専門知識、スキル)は社会の中で活かしてこそ役に立つ
③果報は寝て待て(仮説でもなんでもないが)
こうまとめてしまうと資格取得に関わる活動はほぼ意味のないようなことと思えるが、実際に挑戦してみた結果感じたことは、
④分からないことがわかるようになる、出来なかったことができるようになるというのはもう伸びしろなく閉塞感が漂う自分の世界が広がるようで楽しいものだ。また、
⑤目標と期限が設定され、能動的かつアナログな活動で時間の使い方や生活にメリハリが出る。頑張りたいことがある事自体がそれなりに幸せ
というようにすくなくとも内なる方向でのメリットは得られた。今回の取り組みは僕にとってちょうどいい難易度だった。一旦まとめて振り返っておこう
・勉強期間1月23日~10月21日(271日間)実働時間は385時間/219日
・メルカリで参考書・過去問24冊を31000円。5冊を残し売却。
結果10,000円の負担。受験料17000円。
というものだった。これを踏まえ、今後のテーマ設定の条件は、
・半年~1年の取り組みで合格ラインが見えてくること
・独学が可能であること(通信教育含めた、資格商法にはハマらない)
・ある程度受験者(今回は8千人)がいて、ネットで情報収集可能なテーマであること
という感じかな。来年は今年の続きとして
・日本語検定1級
・地域日本語ボランティア(②の実践)
に挑戦してみよう。
その先に、ほんやく検定があるかも