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マレ・ノストルム会議場(150611)

型にはまった一般論。先の読める予定調和な構成。取って付けたような美辞麗句や決まり文句でくくられるシメの言葉。そんなの全然ロッケンロールじゃないぜ。 15ヶ国120人強の聴衆を前に、ヨタ話とオタ話を大盛に盛り込んだ与太話、ビジネスマン風にいうといわゆるプレゼン、をぶちかましたら大喝采をうけた

最後の決めゼリフは、「オメーらの魚を見せてみろ」ここに至るまでの論理構成は我ながらわけわからん。席に戻ってからもう一度おおきな拍手が鳴り響き、おれも一緒に拍手してやり過ごそうとしても拍手がなりやまないため、居心地が悪くなった俺は思わず立ち上がり、後ろを向いて深々とお辞儀をした

そして一人抜け出しホテルの近くにあるキャンプ・ノウのバーに腰掛け、セブンスターを吹かしながら二杯目のビールを啜っているとフト気付いた。これからの俺は涼しい顔をして何でもそつなくとりあえず無難にこなしておく。そういうことが必要になって来ているんだろう

映画監督でいうと大作を無難にこなしある程度あらかじめ興行収入の読める、ジェームス・キャメロンとかスピルバーグ監督のようなセオリー通り王道を行くやり方

しかしオレの指向性からしてB級狙いなんだ。万人受けなんて狙ってねえ。わかるやつだけに、わかってもらえばいいという、オタクなのだ。無難におりこうさんにこなしておけばいいのに、普通にこなすことに価値を見出さずあえてひねって独自路線で突き進む。この先の160光年彼方にタランティーノ先生が君臨しているのだろう

今回はたまたま普遍的にウケタが、普段は外しっぱなしの冴えない人生。当たり外れが激しい。当然サラリーマンとしてはチョンボなんだろう。でもよくわかったおれはB級路線で行く。頑張り屋さんなんだけれどもちょっと残念なやつ。それでいいぜ。それで息苦しくなってくれば、オキシジェンと青い鳥を求めて旅を続けるのみだぜ。失うものなんて大したことねえ

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