
ゴルシのライバル!?最も無名な春天連覇馬フェノーメノ-ウマ娘化されていない名馬列伝-天皇賞春特集 競馬EP.8[投げ銭式]
お疲れ様です。De:Lです。
今週は、歴史を紡ぐ栄誉ある盾を狙う、天皇賞春。
出走メンバーはこちら。
注目は
英雄の蹄跡を追い詰めた”知略の暴君”アリストテレス
阪神大賞典でアリストテレスをぶっちぎった同期のディープボンド
牝馬としての春天狙うウインマリリン、そしてカレンブーケドール
復活狙うワールドプレミア
などなど。。。。
歴代の天皇賞春と比べると、高速化と中距離化が進む日本においては、なかなか見劣りするメンバーかもしれませんw
1.春天連覇したウマ娘たち
そんな3200m(今年は阪神の超特殊コース)を歴代のスタミナ自慢の名馬たちが駆け抜けてきたわけですが、
そんな中、皆さんに質問したいのですが、
”春の天皇賞を連覇(もしくは2勝)した馬を何頭ご存じですか?”
有名どころでいいますと、ウマ娘化されている
メジロマックイーン。こちらは91年と92年を連覇。
ライスシャワー。連覇ではないですが、93年と95年の2勝。
この2頭は有名ですよね。
さて、あと2頭、連覇しているウマ娘、ご存じですか?(煽り)
それがテイエムオペラオーとキタサンブラックですね。
他にもマヤノトップガンや、ビワハヤヒデ、スペシャルウィークなども連覇はせずとも勝利経験があり、実は天皇賞春で好走してきた馬は結構ウマ娘化されているんです。
理由はいくつかあって、
ウマ娘自体が2000年代までの競馬で活躍してきた馬を中心にしているので、当時のトレンドといいますか、欧州のスタミナや馬力を重視した血統背景を持つ馬が多く、おそらく有馬記念やそれこそ天皇賞春など、古馬(4歳以降)になってからも勝てる馬を作ることが、今以上に重視されていたことが大きな要因かと思います。
現代の日本競馬は高速化。つまり、レコードを出してしまうような、スピード血統が重視されますから、そこを重視すると、同時にスタミナを軽視するということですから、天皇賞春で勝てる馬で名馬というのはなかなか出にくい印象です。
とまぁ、話を戻しまして、天皇賞春を連覇した馬、その中でもウマ娘化されていない馬、ご存じですか?
2.春天連覇した非ウマ娘化サラブレッドたち
それが、フェノーメノとフィエールマンです。
まず、フィエールマンは意外と聞いたことある人多いのでは?
なんて言ったって、ついこないだまで現役で走っていたのでw
ウマ娘のステータスでいう、”根性”に優れた馬でして、特に2勝目となった天皇賞のステッフェリオとの競り合いはハイボールが進んでなりませんw
ただ、今回の記事で話たいのはこのフィエールマンではなく、フェノーメノなのです。
”フェノーメノ知ってます!!”
というウマ娘から競馬を知ったファンの方、よくぞ辿り着いてくださった。逆に知らないという方、情けない!!!!!!
3.フェノーメノ
実はここ5.6年とかで競馬を知ったファンのなかでも、実はよく知らないという方も多い名馬です。
ですから、もしウマ娘から競馬を知ってファンになった方で知っていたらすごいですww
3.1.ゴルシとの関係
でも、同期の馬を聞くと誰でも知ってる馬がいます。
それがゴールドシップです。
そうです。彼女です。
実はこのゴールドシップとフェノーメノは同期でした。おまけになんとライバル説がありまして。。。
ゴールドシップは偉くこのフェノーメノを威嚇して嫌っていたとの話がありますw
手前の馬がフェノーメノ。後ろで睨んでいるのがゴールドシップ。これは2013年の天皇賞春でフェノーメノが勝ったレースです。
これはその直後のシーン。まだ睨んでますwww
一方、大好きなジャスタウェイと会うと、
このノソッとした表情。本当に豊かな馬ですww
そんなゴールドシップに嫌われていたフェノーメノですが、血統を見ると、ゴルシとの共通点もあるんです。
3.2.フェノーメノとゴルシの共通点
こちらはフェノーメノの血統表。
こちらはゴルシの血統表。
一目瞭然といいますか、父ステイゴールド。そう所謂腹違いの兄弟なのです。
違いは母のほうですね。
ゴールドシップのほうは、所謂ステマ血統。メジロマックイーンのとの配合ですね。
一方でフェノーメノはデインヒルという母父を持ちます。
ご存じの方いますかね?外国産馬で、1年だけ日本でも種牡馬をやっていた経歴を持つ馬です。
このデインヒルの父のダンジグ(ダンチヒ)が有名で、系統確立されています。
日本馬の産駒となると、ビコーペガサスやアグネスワールドが当たります。
このダンジグ(加えてデインヒル)という馬の血統的な特徴は、持続するスピードをもち、中~マイルの距離を得意としていました。
一方で、ステイヤー寄りの血統とニックス(血としての相性がいいこと)があり、ウマ娘化されているファインモーションはまさにそのニックスがうまく出たパターンと言えます。
母父のトロイ、母母父のミルリーフ、はともにイギリスの重たい馬場で好成績を残した馬なので、スタミナに優れており、日本の馬場を考えるとステイヤーといって差し支えない馬ですね。
ですが、それでも2400m辺りが限界距離で、フェノーメノ3200m連覇がいかにすごいかが分かります。(それだけ血統を超える能力を持っていた。)
3.3.2012年世代
この2012世代はジェンティルドンナとゴールドシップやジャスタウェイ、など名馬といっていい馬たちがたくさんいました。
上にオルフェーブル世代があるため、意外と目立ちませんが、各世代の合計獲得賞金ランキングではあのアーモンドアイ世代よりも高く、No.1 です。(G1勝利数では負けますがw)
その世代でも、幼い頃から牡馬で最も評価されていたのが、このフェノーメノなんです。
2歳世代のときの最強を決める戦いホープフルステークスで1番人気に推されます。
しかし、7着に敗れ、トライアルでも勝てず、皐月賞は出れずにダービーに向かいます。
ダービーはディープブリランテに負けますが、2着に来ます。
そのあと、本来なら菊花賞に向かうところですが、なんと天皇賞秋に向かいます。
3歳で天皇賞秋に向かうことは相当な勇気がいることでして、古馬と戦って勝つということですから、ハードルも高いです。
結果としては残念ながら2着でしたが、その時勝ったのが、エイシンフラッシュです。
そのときの調教師さんのコメントが
”3000m(菊花賞)を走れるクオリティではない。だから回避した”
ということで。血統的にも3000mは厳しそうですし、自然と当然の選択だといわれていました。
3.4.ゴールドシップvsフェノーメノ
そして迎えた4歳。デインヒルの馬体の成長力、ステイゴールドのスタミナと古馬になってからの強さを見せて、本格化します。
この辺りからゴールドシップとのライバル関係が見えてきます。
明確な対決模様を呈していたのは2013年の天皇賞春。
ゴールドシップが1番人気。このときゴールドシップは菊花賞勝ちを引っ提げて春天にやってきます。
フェノーメノが2番人気。前哨戦となった日経賞を快勝しての天皇賞春。
非常に綺麗な競馬を見せ、フェノーメノが圧勝。ゴールドシップは進路妨害も受け、5着となります。
続く宝塚記念では、同期の牝馬三冠馬のジェンティルドンナに1番人気を譲りますが、ゴールドシップ2番人気、フェノーメノが3番人気と3強を形成。
結果としてはゴールドシップが3馬身差圧勝。
次の対戦はなんと次の年の天皇賞春になりますw(フェノーメノが脚靭帯炎を発症し、秋競馬に出られなかったことが影響しています。)
5歳になったフェノーメノですが、前年と同じく日経賞にでますが、なんと5着。
迎えた天皇賞ですが、4番人気とやはり人気を落としてしまいます。一方のゴールドシップは2番人気。1番人気は一つ下の世代のダービー馬キズナに譲ります。
しかし、レースとしてはフェノーメノが中央からお手の物の好位抜け出しで勝利。2連覇を達成。
その後、フェノーメノは力を出し切ったかのように大敗が続いて引退。
一方でライバルだったゴールドシップは次年の天皇賞春を勝利することとなります。
フェノーメノがいなくなってのこの勝利ですから、よっぽどフェノーメノが嫌いだったのでしょうねw
4.まとめ
いかがだったでしょうか。
ゴルシは長い競馬人生を持つ馬なので、たくさんライバルというか、競い合ってきた馬がいますから、その中でフェノーメノはあまり目立たない一頭かもしれません。
しかし、この2頭の関係性から思うに、お互い嫌い同士でありますが、最高のライバルだったようにも思います。
ちなみに、フェノーメノは現在も種牡馬生活を送っていますが、
フィリーサイアー(活躍産駒が牝馬に偏った種牡馬)でして。したがってフェノーメノを血統表で見るためには、おじいさん(母父)として見られるようになるまで待つ必要がありそうですw
そんなライバル関係を彩った天皇賞春。楽しみです!!
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