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富山の空は「思慮深い哲学者」。

人が暮らす地理的、気象的な条件と、その人の人格や精神に与える影響って、因果関係があるよね、と思うこの頃。

ご存じな方も多いかもしれないけれど、いま私が暮らす富山を含め、北陸の空は、一年を通じてどんより曇った空が多い。それが子どもの頃から嫌で、県外に飛び出した、という話も聞くほど。

個人的には、イギリスやドイツも同じような空で、それはそれで「悪くない」と思っている派なのだけど。

何気ない会話で「私、どんよりした曇り空、って嫌いじゃない。太平洋側の突き抜けたピーカンが昔は当たり前だったけれど、例えるなら、『何も考えていない、無邪気な10代』のような気がして。それに引き換え、富山や北陸の、どんよりと物憂げで、アンニュイな空って、まるで『思慮深い哲学者』みたいじゃない?」

そう話すと、「それはデコちゃん、すごいことかも。普通の人が苦手とすることを、苦痛じゃない、それってそこに住む意味でかなり大きな強みだよ!」と。

あと、こないだ、私の好きな松本清張の小説「ゼロの焦点」のドラマ化作品(リメイク版でなく、1983年版)を見返していたら、舞台は北陸地方で、馴染みある土地名がところどころ出てきて、昔は、こうした地名に特別な思いはなかったのだけど、今、こうして自分の住むエリアだと思うと、思いもひとしお、感慨深く感じるのでした。

ということで、「思慮深い哲学者のような空」に会いたくなったら、
皆さん、富山、北陸地方へお出かけくださいね♪

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