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「海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会がきらいなら 勝手にしやがれ」
ジャンポール・ベルモンドが亡くなった。
映画「勝手にしやがれ」や「気狂いピエロ」。
ゴダール作品の主演を飄々と演じてきたナイスガイだ。
あぁ、またこうして一人、私の好きな俳優さんが減っていく。
「海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会がきらいなら 勝手にしやがれ」は映画「勝手にしやがれ」で冒頭のセリフ。
かくいう私は、海も好きだし、山も好き。
都会も好きだし、田舎も好きなのだ(まるでノンポリの学生みたい?!)
ところで、都会の良さって、ひとつ、人の多さゆえの「雑踏」、そこから誰かに「思いを馳せる」「そんな感傷に浸れる」ことじゃないかと思う。
何を突然ぬかしやがる(ごめんなすって)。
というのも、こないだ西麻布の「かおたんラーメン」のぼろい店舗が現存することに軽い衝撃と懐かしさを覚えながら、青山霊園に沿って北に向かって歩いた時のこと。
ひょいと小道から出てきて、私の前を飄々と歩く一人の男性が目に入った。
その瞬間。
その後ろ姿、ちょっとクセのある歩き方。
20年以上も会ってないのに、後ろ姿を見た瞬間、「あ!エイジかも」と思ったのだ。
大学時代のクラスメイトで、就職してからもちょこちょこ一緒に遊んだ友人だ。背が高く、骨格のしっかりした身体つきで、ヨーロッパ人のような、いや、どこか北欧的な顔だちをした男子だった。
気が合ったのは会話のセンスだと思う。
まわり込んでお顔を確認したくなったけれど、思い出のままにしておいた。
素敵なすれ違いにしておいた。
そのうち、その後ろ姿は人込みに紛れて視界から消えてしまった。
そもそも、人が少ない田舎だとそうはいかない。
人込みに紛れて消えてゆく後ろ姿、というシチュエーションは田舎に存在しづらい。原宿や巣鴨地蔵通商店街のような、老若男女がごった煮、イモ煮状態の混雑は存在しないから、「あれはもしや、ひょっとして」という淡い感傷にひたるような場面は想像しづらい。
そういえば昔、竹内まりあの名曲で、
「ひとつ隣の車両に乗り うつむく横顔見ていたら 思わず涙あふれてきそう」って歌詞があって、そうそう、わかるわかる!アルアルだよねって胸がキュンとしたものだった。
何度も言うけれど、私は田舎も好きだし、都会も好きだ。
どちらにも、お互い、長所、短所がそれぞれある。
そういえば、「Age35」って漫画&ドラマ、好きだったな。
(懐かしい!)