潔く過去を断捨離する
2年前、一人暮らしをしていた母が大腿骨を骨折し、手術した後、リハビリ入院をしました。
母は退院後、長年住んでいた実家を手放し、私と同居することになったのですが、入院中、私は実家の全ての家財や母の九十数年分の私物整理を一任され、真夏の2ヶ月間毎日汗だくになりながら、断捨離生活を送っていました。
自分の人生を振り返ってみると、引越し好きな私は生まれてから今まで、合計9回ほど引っ越しをしていて、そこそこ断捨離や荷物整理は得意分野ではあったのですが、流石に、流石に実家の断捨離や荷物整理には根を上げました。
とにかく母は物を捨てなかった。
戦争時代を生きた昔の人だから、物を大切にすること、確保しておくことが当たり前…
理解はできたのですが、それをとにかく選別して断捨離して欲しいと頼まれ、何かに取り憑かれたのでは無いと思うくらい昼夜問わず荷物の山に埋もれながら、ビニール袋に放り込んでいたあの日の悪夢がうそみたい(笑)
最終的に、先祖代々継がれて来たものや、高価なもの、父や母の思い出の品など、絶対に捨てられ無い物を残し、洋服などは知人友人にもらってもらったり、親戚を呼んでは食器や備品を引き取ってもらったりしました。
ラストは2トントラックで、大型家具、家電を処分。
思い出しただけでも、二度とあの作業はやりたくない(笑)
あの夏、私は母に代わって、思い切り不要な物を断捨離したのです。
あれから私の生活は激変し、いま新しい人生を生きていることを改めて認識しました。
結局、母の退院後、私と母との生活もあっという間に終わってしまい、いま母は介護施設で生活しています。
それでも母とコミニュケーションが取れること、時々毒舌を聴かせてくれる母がそれなりに元気でいてくれることに感謝で一杯です。
私より、いざとなったら全然過去に執着のなかった母…
やっぱり凄いなぁ。
いつも、過去をなかなか手放せない私の目の前には、潔い母がいて、
かと思えば、すぐに諦めてしまいがちな私の目の前には、絶対諦めない母がいる。
どちらも私の内面の反映なのだけど、とにかく今、私は過去の断捨離に夢中です♫