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コミュ力の育まれる背景

その③

待っていてくださった方、
大変大変、お待たせしてしまいました。


中学3年生の夏、私はまた転校。
その続きからです。


3年生の2学期からは転校先の中学に通いました。その中学だって一般的な普通の中学です。
決して最低でも、極悪(笑)でもありません。

ただ私にとって、入学した中学があまりにも自由な校風だった為、転校先の中学を、とんでもなくダサい学校だと思ってしまうほどでした。

その、あまりにも自由な校風の中学の話を、もう少しさせてください。



コミュ力の育まれる背景  その②  で少し触れましたが、
入学した、大阪のマンモス団地の中にあるその中学校は、当時の校長先生や教師の教育方針のもとに、学級会やホームルームだけでなく、どの教科の授業でも班で学習するように指導されていました。

1クラス35人〜ほどだったので、1つの班は5、6人で構成されていました。

そこで、どの教科の授業でもみんなで考えを出し合って、班としての意見を発表するのです。
誰が発表するかもその都度班で決めます。

当時の自信の無い私、周りに迎合してばかりの私は、意見を持つ事、自分の考えを言う事に全く慣れていませんでした。
それどころか、私ごときが意見なんか言っちゃっていいの!?
状態  でした。

そして発表された意見は否定されません。
数学などの正しい答えを導き出す場合も、間違った答えを否定するのではなく、間違った原因をみんなで考えるのです。

国語なら物語の登場人物に対して、社会科なら、その事実や史実に対して、どう思うかを班で話し合うのです。
どう思うかどう感じたかは人其々でよくて、どう思うかどう感じたかが大切で、其々の感じ方は尊重されるのです。



私は小学校を8回転校しました。
それがどう言う事かと言うと、
転校する先々で教科者が違う為、前の学校では3学期に習う予定の単元が、転校先の学校では2学期に終わっていたり、前の学校では1学期に既に習った事を、転校先でまたもう一度習うと言う事態に遭遇するわけです。

よって、当然算数と言う科目なんかは特に、学ばないまま素通りしてしまった単元を基礎に、更に複雑な公式を積み上げて学んでいく教科なので、私の頭の中に「算数≪数学」と言う教科だけポッカリ空白状態。

数学に対して  (だけじゃないですけど(笑))  ちんぷんかんぷんな私を、クラスメートは絶対にバカにせず、根気よく教えてくれました。

あの時の、あの彼らの優しい眼差しは、今もはっきり覚えています。
(もしかして、あまりにちんぷんかんぷんな私への同情の笑みだったのかも😅)




そのマンモス団地の中学に入学してすぐ、誰が、どのタイミングで始めたのか記憶に無いのですが、その当時の歌手やアイドルの何人もの写真を、縦横おおよそ1メートル四方にまで引き伸ばしたパネルが、気付いたら壁中に飾られていました。

もちろん授業中も、です。

先生から外しなさい などと、注意を受けた記憶がありません。

当時、フォークソングが流行っていたので、何人かの男子はギターを持ち込んでいました。
休み時間になると弾いていたし、クラスメートが一緒になって歌っている事もありました。

そこでも先生から注意を受けた記憶がありません。



それはそれは、本当に ごくごく自然な風景でした。



学生服は決められたものを着用です。
が、男子は普段は襟元の第一ボタンは外していたし、ワイシャツの下にTシャツを、肌着の代わりに着ている男子もいれば、ワイシャツの上に着ている男子もいたり、ズボンの丈や幅を自分流に補正している男子もいました。

女子はセーラー服でした。
寒い日には、セーラー服の下にタートルネックを重ね着したりもしました。
スカート丈を、流石にくるぶしにかかるくらい長くしている女子は見ませんでしたが、自分の好みの長さにして履いていました。
髪をカーラーで巻き毛にしている女子もいました。

「肩にかかる長さの髪は黒いゴムで縛る事」なんて生徒手帳に書いてあったかどうかも記憶にないくらい、各々がバラバラでしたし、それで先生から厳しく注意を受けた記憶もありません。

今では、よほどの厳しい学校でない限り、ほどほどの自由は許されているのでしょうけど、今から50年ほども前の時代です。





最後に、その中学校での、
風紀の事で私が一番感動した話で今日は終わりにしたいと思います。

中学2年生の時だったか、1人の男子が他の中学から転校してきました。

男子は一応、サイドの髪は耳が隠れない程度の長さと決まっていましたが、その転校生はワンレンボブにしていました。

その当時、私のクラスの数学の先生が風紀の顧問でした。


お〜い、切ってこいよぉ〜ぉ と、
その転校生と顔を合わせるたびに笑顔で声をかけていました。

それでもなかなか指示に従わない彼を、誰も咎める事も、ハブにする事もありませんでした。

ひとつき、ふたつき、みつき?ほど経った頃だったか、彼が、耳たぶが少し見えるくらいの長さに髪を切ってきたのです。

あっ、切ってきたんだ

と、ちょっと感動 !!

でもそれだけ。

先生も

切ってきたかぁ

それだけ。

決して無理強いはしない、その数学(苦手だった数学(笑))の先生を、私は、ちょっとだけ尊敬したのでした。




ここまでま読んでくださり、有難うございます✨️

続きは、転校先の中学の様子からお話しします。
今度は必ず近いうち(笑)に投稿します。



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