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私に妖精さんが見えるようになった理由 3

 小学生の女の子特有のその仲間外れにされたとか、されなかったとかは、大人になった今は、取るに足らないような出来事だったのかもしれません。それでも、当時の私にとってその数日間の経験は、世界が終わってしまったように確かに感じたし、声をかけてくれたAちゃんを救いの神のように感じました。そして、あの時声をかけてくれたAちゃんの周りにいつもの煌めきが、キラキラとアピールしてくれていたのを、今でもおぼえています。

 その後の私は、Aちゃん達と本当に面白い学校生活を送りました。白い小さなオーブだったり煌めきは、何故だか現れたり現れなかったり。その存在が当たり前すぎて、わざわざ誰かに言ったりした事もなく、日々は過ぎて行きました。

 Aちゃん達のおかげで、その後の中学生生活も楽しく、Aちゃん達とは今でも交流があります。私がよく目にしていたオーブや煌めきの話はしてなかったけど、妖精妖精と、妖精の話をよくする中学生だったそうです。

 思い返せば、あの時期はずっと煌めきは見えてなかったなぁと今気づいても、当時は別段気にする事もなく、相変わらず、いつか妖精さんが姿を現してくれるんじゃないかと、なるべく生活の中にお花や植物を取り入れ、自然を観察し、いろんな存在に話しかける生活は続きました。ちなみに、その後の中学を卒業してからしばらくは、長くオーブや煌めきを見れない時期を過ごしていました。

 20代になり、とても印象的だった事がありました。

 20代前半で結婚し、1人目の赤ちゃんを授かった時でした。病院に妊婦健診を受けに行っていた時、悪阻もおさまり、まーるいお腹を撫でながら、待合の廊下で長椅子に座っていた時の事です。

 突然、いつもの煌めきの数十倍の数のオーブが、私のお腹周りにうわーっと現れたのです。古めの薄暗い総合病院の廊下が、その光でパァーッと明るくなるほどの、すごい数のオーブに囲まれて、私は思わず、息を呑んで慌てて周りの人たちの反応を見ました。

 私には、眩しくて仕方のないオーブの粒々が、周りの人たちには、どうやら見えてないようです。初めての妊娠した赤ちゃんを悲しくも流産してしまって、再び妊娠できたものの、また流産したらどうしよう、そんな不安な妊娠初期をやっと乗り越えた後の事でした。悪阻が酷くて元々痩せていたのに、さらに体重が落ちてしまった私を、光の粒たちが、みんなで祝福してくれてるかのようで、胸がいっぱいになりました。

 何かわからないけど、このオーブ達は、私の妊娠をとてもとても喜んでくれていて、お祝いしてくれてるんだな、今回の妊娠はきっと無事に出産に至るんだろうな、と思えた出来事でした。

 続く。



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