交換できるくん IR通信 Vol.7(2024年12月25日)
こんにちは。「交換できるくん IR通信」編集チームです。
2024年も、残すところ、あとわずかになりました。みなさん、年越しに向けての支度は、もう準備万端でしょうか。年末年始は何かと慌ただしい上、不規則な生活や暴飲暴食などで、体調を崩しやすい時期でもありますね。運動不足にもなりがちなので、1日のうち、ほんの30分か1時間でも散歩をするように心がけると、気分転換になりますよね。かく言う私も、この間の休日、家の近くを1時間ほど散歩してきたのですが、冬空の下、冷えびえとした空気を吸い込みながら歩くのは、とても爽快でした。
さて、今回の「交換できるくん IR通信」では、伊藤忠エネクスホームライフ社との資本業務提携の合意についてのお知らせと、交換できるくんと各社とのBtoB事業の提携がなぜ加速しているのか、その背景となる業界の動向についての解説をお届けします。
1.伊藤忠エネクスホームライフ社との資本業務提携について
交換できるくんは2024年12月20日、伊藤忠エネクスホームライフ社との間で資本提携を行うとともに、同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行を行うことを発表しました。
両社は2024年11月に、住宅設備販売ECクラウドサービス「Replaform」の共同開発について発表したばかりですが、今回の資本業務提携によって、Replaform事業を加速させるとともに、双方の住宅設備関連事業をさらに発展させるための包括的な協業を目指していきたいと考えています。具体的にどのような分野で協業を行っていくか、ここでご紹介します。
Replaformの発展を目指す
交換できるくんと伊藤忠エネクスホームライフ社は、2025年春のリリースを目指して、Replaformの共同開発を進めています。住宅設備販売のECクラウドサービスとして唯一無二の存在にすべく、さらなる機能強化に取り組む予定です。リフォームや住宅設備の販売システムは仕様が複雑になりがちですが、そこに最新のDX技術を駆使することで、よりシンプルで使いやすいプラットフォームにしていきたいと考えています。
※Replaform関連情報
プレスリリース https://www.dekirukun.co.jp/co/release/20241107.html
関連note記事 https://note.com/dekirukun_7695/n/n54d8d100aa67
交換技能アカデミーを通じた施工体制の補完と強化
2024年11月に開校した交換技能アカデミーで設置されているガス系技術習得のカリキュラムを、伊藤忠エネクスホームライフ社の技術者が持つノウハウによって、さらに強化することが可能になります。また、伊藤忠エネクスホームライフ社の技術者が、交換技能アカデミーで水回りや電気系の技術を習得することで、よりマルチな能力を持つ「プロフェッショナル交換士」に転身できる環境を整えることができます。交換技能アカデミーを通じてこのような補完を互いに行うことで、施工体制のさらなる強化が期待できます。
※交換技能アカデミー関連情報
ホームページ https://koukanshi.com/academy/
プレスリリース https://www.dekirukun.co.jp/co/release/20241101.html
関連note記事 https://note.com/dekirukun_7695/n/n54d8d100aa67
より戦略的な商品調達が可能に
交換できるくんと伊藤忠エネクスホームライフ社の提携による相乗効果で、商品調達力のさらなる向上が見込まれます。また、伊藤忠グループの商品調達力を活かし、コスト面での競争力も高めていきたいと考えています。両社による物流や倉庫の共同管理などによって、今後見込まれる販売量の増加や物流コストの上昇への対策を講じていきます。
新しい商品やサービスの共同開発も視野に
両社によるPB商品や保証サービスなど、新たな付加価値を持つ商材の共同開発にも、積極的に取り組んでいきたいと考えています。住宅設備機器をよりコスパよく、安心して使っていただけるような環境の整備を、両社の協業によって目指していきます。
2.交換できるくんのBtoB事業の提携はなぜ加速しているのか
これまでに発表されている案件のほかにも、交換できるくんでは、不動産やエネルギーなど暮らし関連の事業を手がけている大手企業と、協業や提携について数多くの協議を行っています。リフォーム関連業界の中でも、交換できるくんは、DX化が確立されたサービスと全国規模で標準化された施工網を持つ上場企業という特徴を持つ存在であるため、そのようなBtoB事業の提携の打診が多数持ち込まれる状況になっています。
また、それ以外に、暮らし関連の企業を取り巻く昨今の市場環境の変化も、提携や協業の打診が増えている大きな要因となっているようです。それらの要因を読み解くためのポイントを、ここでいくつかご説明します。
LPガス事業は淘汰の流れ
まず、交換できるくんが今回資本業務提携を発表した、伊藤忠エネクスホームライフ社が手がけるLPガスの業界の現状について。LPガスの需要は、今後減少の見通しとなっていて、特に家庭用LPガスの需要の減少が顕著になりそうです。また、2024年からLPガス販売の規制が強化され、ガス料金への上乗せが禁止されるなど、業界としても転換期にさしかかっています。
現在、LPガス業界は中小の事業者が乱立している状況ですが、今後は、伊藤忠エネクスホームライフ社のような大手の事業者に集約されていくと予想されています。
新設住宅の需要減少に伴うリフォーム事業への注力
マンションデベロッパーやハウスメーカーの業界では、国内での新設住宅着工戸数が今後減少すると予測されていることが、大きな影響をもたらしています。対策として、各社ともリフォーム事業を強化する方向で検討を進めていますが、リフォームの需要で大多数を占める小工事を、いかにして効率的かつ高品質に実施し、顧客満足度を高めていくかが課題となっています。
また、住宅設備メーカーもリフォーム事業に目を向けつつあり、顧客サービスをより充実させて、設備交換時にも自社製品の後継機種を選んでもらえるようなマーケティングを強化しています。
ただ、リフォーム事業は新設住宅と違って、扱う業者の裾野が広く、販売促進活動の効率があまりよくないという課題があります。そこで、住宅設備交換に特化した強みを持つ交換できるくんとの提携を、ご検討いただく企業が増えています。
シニア市場の拡大とネット利用の伸長
みずほ銀行の試算によると、65歳以上の高齢者市場は2025年に101.3兆円に達する予測で、そのうち医療や介護を除く生活産業は51.1兆円に達するとされています。国内のリフォーム事業の分野では、40代以上のシニア層がボリュームゾーンとなりますが、こうしたシニア市場の拡大予測は、リフォーム市場の活性化にもつながりそうです。
また、シニア層におけるネットショッピングの利用動向の推移を分析すると、年を追うごとにネット利用の拡大がみられます。こうした流れは、リフォーム業界における交換できるくんのBtoC事業の成長を裏付けていると考えられます。暮らし関連企業の各社も、当然この流れを把握しているため、リフォーム事業のDX化で成功している交換できるくんとの提携をご検討いただく理由の一つとなっているようです。
技術者不足への対応が急務
現在、交換できるくんにおいては、幸いにも当面は技術者が不足する懸念はないのですが、リフォーム事業を含めた建設関連業界においては、技術者不足への対策が急務となっていて、技術分野の偏りの解消やシニア技術者の再配置などが懸案となっています。この点も、各社が協業や提携を模索する要因の一つと考えられます。
交換できるくんでも、今後の事業成長を鑑みて、交換技能アカデミーの拡大によるプロフェッショナル交換士の育成強化や、他社との協業による施工体制の安定化などに積極的に取り組んでいきたいと考えています。
3.編集後記
2024年は、株主のみなさまのご支援のおかげで、交換できるくん、グループ各社ともども、良い年で終えることができそうです。深く感謝致します。
2025年の干支は「乙巳(きのと み)」だそうです。「努力を重ね、物事を安定させていく」という縁起の良い意味合いを持つ年と言われているとか。私たちもそれに倣って、今まで以上に努力を重ねて、企業価値を高めていけるような年にしていければと思っています。2025年も、どうぞよろしくお願い致します。
では、次回の「交換できるくんIR通信」をお楽しみに。