期待

「決断しろという」
意味はヤメロだ。

そもそも出だしは大変だった。
それを何年もかけて作ったものなのだ。
儲かりたいからやってきたわけではなく、そこに来てくれているお客さまがいらっしゃるから。
もっとそのお客様たちに喜んでもらいたいから。
懇意にしてくれているお客様が自慢できるようなお店にしたいから。
だから頑張って作ってきたのだ。
それを作れる人がいるから。

その結果、頑張った人に高く給金が出せればよいと思っていた。

結果を見ればもっと前にやめたほうが良かったのかもしれない。
ずるずると決断せずにしてしまったのかもしれない。

しかしどの時点でやめればよかったのだろうか？

皆が爪に火をともすようにして努力した結果が報われる年が15年目にしてやっと来ると思っていた矢先だった。

「運が悪い」

そう言われてしまえばそうなのだ。
私は運が悪い。

成功に理由はなく、失敗には理由があるという。
全ては自己責任。自業自得。
人生は自作自演。。。。

もうすぐ一年になる。
一年前、このような状況になる直前タイとインドネシアに行き、未来を夢見ていた。来年はもっとたくさんのスタッフと来れると思っていたし、新たなチャレンジの種も植えてきた。

みんなそうだ。

みんなそうなのだ。自分だけではなくみんな辛いのだ。

みんな辛いのだ。

みんなつらい、、、のだ。

がんばれ、なんとか生き延びろ。

試算表
資金繰り表
計画書
助成金の申請
銀行や税務署、自治体との話し合い
スタッフからの助成金の申請

やらなくてはいけないことが山積みでやりたいことを見失う。

煙にいぶされたキッチンカーの窓から外を眺める。

今日はにこにこしたおばあちゃんが来てくれた。
先日お弁当を買ってくれたおばあちゃんだ。
とても美味しかった。ありがとね。
一生懸命作ってくれてありがとね。
今日は挨拶だけだけど、ひとこと言いたかったんだ。
ありがとね。またくるね。

良い店を閉店する決断をしました。

I was not able to meet your expectations