第四回性癖小説選手権対象発表 ＆ 性癖一覧
2022年4月1日～5月8日に開催していた第四回性癖小説選手権 の大賞が決定したので発表を致します。
こちらは開催概要
こちらは参加作の講評
◆◇◆第四回性癖小説選手権 大賞作品◆◇◆
作者名：古川 奏
作品名：僕の好きなもの
性癖：「男の子ってこういうのが好きなんでしょ？」
性癖：変な小道具
性癖：相手の隠している感情を自分だけがひそかに読み取っている状況
選考理由
講評にも書きましたが、やはり提示された三つの性癖が三つともそのまま描写するだけでは無く、解釈次第で別の意味を持っていたり、他の二つの性癖と結びつく事で新しい状況を生み出すという性癖の組み合わせが見事でした。
内容も全文に渡って性癖をアピールする為の文章で無駄がなく、なんとなく先の展開が読めてしまっても面白さが減らずに逆に「こうなるだろうな」というドキドキの期待感と、「やっぱりこうなった」というニヤニヤの納得感を味合わせてくれる素晴らしい作りです。又、作品を理解する事で性癖についても理解が進む様になっており、読み進めているうちに知らず知らずに『「男の子ってこういうのが好きなんでしょ？」』という言葉とその言葉を紡ぐ女の子を好きになり、『変な小道具』に期待してしまい、『相手の隠している感情を自分んだけがひそかに読み取っている状況』を体験してしまっています。
力づくで性癖を分からせる訳でもなく、しみじみと感じさせて性癖を分からせる訳でもなく、読み進めているうちに自然と性癖が入ってくるというのが今回の激動の性癖小説選手権の大賞に相応しい作品だと思いました。
本当に素晴らしい作品をありがとうございます。
という事で、第四回性癖小説選手権の大賞作を書かれた古川 奏さんには『初代性癖リーダー』の肩書を授与させていただきます！
初代性癖リーダー古川 奏さんおめでとうございます！！！！！
主催からの第四回性癖小説選手権の感想
はい、という訳で長らくお待たせいたしました第四回性癖小説選手権の大賞が決まりました。なんとか企画終了から三か月を越さずに発表出来たので良かったです。
結果発表に時間がかかった言い訳をしますと、今回は参頂いた作品が100を超えるという大台に乗ってまして、本来予定していた講評の日数を大幅にオーバーした上にあまりにも力作な性癖小説が多すぎて講評に時間がかかってしまったんですね。性癖力の強い作品は読み終わった後でも性癖の残り香によって影響を受けるので、性癖を一旦フラットな状態戻さないと次の性癖小説の講評に影響が出てしまうんです。いやほんと。今回は性癖力が高い作品が多かったです。結果発表を待っていらした方には大変申し訳ないですが、それだけ皆さんの性癖がどれも凄かったのだという事でご納得いただけないでしょうか。お願いします。サボってたわけじゃないんです。
100という大台に乗った理由としては、今回は初参加の方が多かったのと、予想通りに「上限は三作まで」とする事で逆に上限の三作全部を投稿されている方が多かったのもの一つでしょう。これ程多くの作品に投稿頂けたのは講評が大変ではありましたが企画を立ち上げた主催としてとても嬉しいです。皆さん、ありがとうございます！！そしてナイス性癖！！！
投稿作についての感想はほぼ講評に書いているのでここで追加で書く事はないのですが、面白いことに三作投稿頂いている方は殆どの方が『三作目が一番深くて素直な性癖が出ている』という感じがしました。
大体の方が一作目で意気込んだ性癖を書かれていて、二作目で一作目に描き切れなかった性癖を書かれているという感じで、三作目では一作目と二作目で自分が書きたい性癖を書いて満足した筈なのになぜか何かが『足りない』から、その足りない物を書いてみたらそれがその人の一番深淵にある素直な性癖だったという感じです。勿論一作目から素直に強火の性癖をお出ししている方もいらっしゃいますし、そういう方の作品はとても性癖が上手いです。強いじゃなくて上手い。魅せ方が上手いんですね。
今回はそんな感じで普段から付き合いのある方の深い性癖を感じたり、野生の性癖表現者の方々の作品を見る事が出来たりと、とても楽しかったです。めちゃくちゃ大変でしたけど楽しかったです。ありがとうございます。
これで四回目となりました性癖小説選手権ですが、こんな趣味人が起こした自主企画でも、この企画に参加した事で自身の性癖に気付いた方や、普段は隠している性癖を出せて楽しかったとの意見を頂いているので、参加していただける方がいらっしゃるのならばまだまだ続けるつもりでいます。流石に毎回100作品の投稿を頂くとなると年に一回とかになってしまうでしょうが、それはそれで性癖を研ぎ澄ませていただければなと思います。
それではまた次回の性癖小説選手権でお会いしましょう。
皆さん、ご参加ありがとうございました！！性癖はいいぞ！！！
投稿頂いた性癖一覧
情報量が少なくて淡々としている意味がわかると嫌な気分になる話（短ければ短いほどいい）
書簡形式
オチのない怪談
死体処理
生まれ変わってもう一度廻り会いたいという儚い望み
不死者の孤独
殺し愛
肉食
もふもふには目がない！
巨乳お姉さん
メガネ
メガネを外す一連の流れ
隠されたものへの独占欲
両方メガネのカップルのイチャイチャ
隠れ住む明らかにただ者ではない人間
長髪
強い美人
全てを捨て、全てを得る
理屈で解明できない不可解事件
矛盾脱衣
謎の詩
ゆるい日常
サブカル
異性装
優しい世界
この世界が続けばいいのに
山も落ちも谷もない。これが、801か？
黒髪赤目
普段は飄々としている兄貴分
見た目から実年齢が計れない若作り、あるいは童顔の男性
しっぽ髪（セミロングくらいの長さの髪を後ろで一つに結う髪型を指す）
犯罪レベルの年の差
おにロリ
超越者
意味深な何か
意表をつく結末
綺麗じゃない人間の心
実質、何も解決してない話
淡々と色つきふんわり情景描写
逆主人公補正（嫌なことが起きる）
シルバーグレイのおっちゃん
サメ
入れ墨をした褐色美少年
綺麗な空
唐突に吹く風
何も起きない話
しっかりものの年下
愛欲とは違う強めの愛
おねショタorショタおね
地味子
邦ホラーに出てきそうな陰湿因習寒村の兄弟
事故死
中華後宮での骨肉の争い
横恋慕
勘違い男へのざまあ
毒殺・暗殺
権力者に翻弄される美女
か弱い女の復讐
年の差
台詞の意味が変わる
歴史に残らない裏側
真実は本人たちだけが知る
読者に想像の余地を残す
不穏な先輩
その場凌ぎの餞別
クソデカ感情を向けてくる情緒不安定なヤバい奴
ホテルに誘ったはいいが、手を握るのがやっとでフリーズし、「こんなはずでは」とグルグル思考しながら何一つアクションができない交際相手をニコニコしながら見つつ何もしてこない物腰柔らかな年上の男
卑屈に見えてやたら強情な頭のねじの飛んだ女
格下だと思っていた相手にうろたえる
小説から文字をいっぱい削る
消極的かつ破壊的な所有欲
この世の物とは思えないほど美しい少女
不変の人外
人の形をした人ではないもの
何かの代わり
球体関節
人外へと向ける感情が重い人間
ロリ
人間のフリをした人外
流行に疎い人外
夏の涼しい夜
今迄の自分の行いを全く反省してない命乞いをして許されない事
微視的な妄想に入り込んで抜け出せなくなる男
言われると即座に受け入れる男
纏まっていない文章
破滅
挟まれる幸せだったときの回想
心中の真似
夢を他人に台無しにされる
善性だらけの無垢な存在を神格化しつつも地に堕としてしまう思い込みの激しい人
無自覚な計画的犯行
一見地味な人が、実は凄い能力を隠し持っている。見た目が弱そうで頼りなさそうであればあるほど良い。
お前はもう死んでいる。
自分から幸せになれない生き方を選ぶ男
それを見てるだけしかできない第三者
幸せになってほしいという願い
男同士のクソデカ感情
庶民と交流するために、身分を偽って高校に通う某国の王女
新しい女性に出会うたび昔好きだった人を思い出す
急に名前で呼んで距離を詰めようとする
「ばーか」で恥じらいを誤魔化す
孤独を募らせる中、後ろから声を掛けられるも、返答に戸惑い、とりあえず季語を口にする
敵に捕らえられて拷問されている美しい男
子持ちで子供にめっちゃ優しい男
虐げられているけど自分の力で運命を切り開こうとする少女
何も悪くない子が理不尽な絶望と悔しさに泣きむせぶ顔
恥じらう乙女
革手袋を口で咥えて外〝させる〟
普段はやさしいふりをしている獣に従順な恋人
常に手袋をしていて行為の時だけ外す
同性への複雑な感情
男そっちのけ3P
語彙が少なく思いを言語化しきれない苦しみ
あやめ（固有名詞）
喪失による虚無感と自棄
黎明と黄昏、特に逢魔時
上下関係を超えない交際
楽しい食事に関わる情動
字数画数少なめ型中二病
色素薄めか濃いめの美人
二の累乗（一〇二四字）
こういう無駄な字数揃え
恋人の娘
二人で一つ
ハッピーエンド
相容れない二人の共闘
流れ出すオープニング
実はめちゃくちゃ重めの感情を抱いてそうな展開
パニック映画に出てくるやたらタフで強いおじさん
獣人をモノに加工する。
人間を生ゴミとして廃棄する。
強い存在が蹂躙されて媚びる。
猫のしっぽが生えている女の子のしっぽをいじって気持ちよくさせて鳴かせる
普段はおとなしい男の子が催眠術をかけられて強引になる
いきなり始まるファンタジー設定
美しくて危険な生き物
地獄めいたコメディ
ろくでもない年長者
安アパートの一室（夏）
その場凌ぎの手土産
一人の血しか吸わない吸血鬼
多重人格
一人称俺の身体女性
共依存がちの男の子
ポッと出の悪役
不運と幸運のバランス
絶望に身を任せた行動
「男の子ってこういうのが好きなんでしょ？」
変な小道具
相手の隠している感情を自分だけがひそかに読み取っている状況
絶対に成就しない恋
故人や無機物や人外などへの恋慕
片想い
特殊性癖持ちにどろどろに溶かされている癖に最初から最後までずっと強情
愛憎が渦巻すぎて逆に深い愛情になっている二人
スポーツ（中高生の運動部）
主人公に好意を寄せている、裏の顔を孕んだ同学年の部員Aと、Aの仇敵であり、Aの真実を知っているBが、スポーツとは全く関係のない部分で、スポーツとは全く関係のない力を使って争う
ヤクザと殺し屋
父親
顔のいい男がばりばり常人に消化できないものを食べているところ
座敷牢育ちの男
大いなるものが人間を振り回して平気な顔をしているところ
極限状態における人間のせめぎ合い
人間の暴力性
暴力の連鎖
生首
死体処理
和服の似合う美人
古めの女性一人称
ダメおじ
氷がガラスに当たる音
相手が死ぬ直前になって、今の今まで蓋をしていた自分の気持ちに気付いて後悔する
異形頭（できれば無機物）
人外受けのBL
明らかに格差があるのに対等だと言い張る傲慢な攻めをすべて許してくれる聖母のような受け
色々問題はあるけれど幸せならオーケーですみたいな締め
人間が植物に変容する
長髪の年上男性
一見ダメっぽいのに有能なキャラクター
安楽椅子探偵
関わったらヤバそうな病んでる子
一見まともそうだけど病んでる子
緊張感のある純愛関係
男女の双子
対比構造
違うけど同じもの
本人達にしか分からないもの
意図的な一人称違い
誰かの代わり
花言葉
おしとやかだけど属性：暴力で良質な長髪を持った美女（男）
むさいけど良い人系おじさん
全ておじさんは自制心が有るべし
クソデカ感情ブラザーズ
生首を抱く
色白
神格化
女装ショタ
クラシカルメイド服
三つ編みで眼鏡とか最高（拳）
片想い！！！！
メガネ
メガネをかけた美形がメガネを外さないままその美しさの気配で人を惑わす
首を絞めるという行為の意味
微妙にブレーキのかかった欲をぶちまけた後ふと我に返り怖くなる、成りきれてない人間
関係を進展させないまま友達同士ではしなさそうな事に及ぶ
心の中だと比較的流暢によく喋る陰キャ
YESをもらえると思ってなかったがためノリツッコミ的に返事を聞き返す流れ
男性妊娠
不器用な男子
幸せな夫婦
飼い殺される天才・特殊な才能の持ち主
互いを哀れむ兄弟
相互不理解
相手のことしか考えていない二人
翼をもがれた鳥人
ハイヒールを履かされるお兄さん
毒舌クール
義妹
非恋愛男女関係
武人
名乗り
異種族恋愛
浮気者が本気の恋に落ちる様
能力が効かない系の面白い女
左手の薬指の指輪
何言ってるのか良く分かんない年上のオンナ
海
BSS（僕が先に好きだったのに)要素をもつBL
入れ墨をした褐色美少年
父親になる美少年
人型アンドロイド
機械と人間の愛憎
人間心理の矛盾展開
伝染病
存在感が希薄なのに印象的なキャラ
気がつくと、いつまにかいるキャラ
のりこサン
ガタイが良くて物静かな男
ガタイのいい男と小さな子供が仲良くしている様子
子供に対して一人称が『おじちゃん』のおじさん
結婚していなくて一般的でない仕事をしている謎の親戚
名前はめちゃくちゃダサいのに物凄く強い技
技名を言ってから発動する
絶対的な強さでいとも簡単に窮地を救ってくれる強キャラ
僕っ子
処女のフェラチオ
風呂ックス
洋館
入ってはいけない部屋
双子の入れ替わり
相手に靴下等を履かせる行為
突然ふられる
雨により湿度高めの空間
欠損
旧家の謎しきたりで人権がない
年齢差のあるカップリ
カニバリズム
理知的で凶暴な男
傑出した男と凡庸な男のBLが凡庸な男目線で書かれている
破滅と隣り合わせな束の間の勝利
運命への反逆
異型頭
ヤマもなければオチもなく、解決もしない話
元怪人の女。
最終回の後。
上位存在の下僕。
奇妙なバディ関係。
複雑な世界観。
ディストピアの片隅
ゆるいメメント・モリ
超ゴリマッチョポジティブオネェ
苦労人
サイケデリックな文体
ナンセンスな情景
魔女
奇人変人狂人
狂信者
間違いだらけの理論
人を食うバケモノ
目を覚ましたら転がされている
隙自語
小学四年生
少女の足先
幼かった少女が身も心も立派な大人になる
愛への讃歌、あるいは綺麗事
綺麗な空
淡々と色つきふんわり情景描写
唐突に吹く風
あまり何も解決してない話
クロスオーバー
意味深な何か
しっかりものの年下
綺麗じゃない人間の心
醜さや弱さを内包した強者
強い女
自尊心薄めな中性キャラ
愛欲とは違う強めの愛
おねショタorショタおね
動かされるのではなく、動くキャラ。生きてるキャラ
水や土を感じられる生き物
逆主人公補正（嫌なことが起きる）
自己否定（するほど、自分を見つめ過ぎて、苦しむキャラ）
意表をつく結末
暗黒円卓会議
謎カップリング
親殺し
同じキャラとの再戦
小悪党キャラ
皆殺しエンド
火傷痕
嚙み痕
噛み合い
血
吸血
瀉血
自己肯定感の低い子
献身的な愛
自分の感情を制御できず泣く顔
共依存恋愛
本能的な求め合い
暗闇で二人きり
貧乳
心音
背景に雨が降っている
音楽を感じさせる描写
もどかしい関係性
場を掻き乱す悪役
現実を土台にしたSF
恋愛感情ゼロの凸凹男女コンビ
殺し屋VS殺人鬼
洋画っぽいやり取り
喫煙シーン
眼鏡のブリッジを押し上げる中指
以上、被っている性癖もありますが敢えてそのまま性癖紹介に書いて頂いた性癖を書き連ねました。
圧巻ですね。その数334性癖。作中に隠された性癖も含めるともっといきそうですが、約一か月の開催期間の間に334個もの性癖が集まっていたというのは凄くドロドロしていてワクｗカウしますね。この詰みあがった性癖を見たいが為に性癖小説選手権を開催していると言っても過言ではないです。
一部似たような性癖があったりして、ざっと目に付くだけでも『オチが無い物』『首』『意表を突く展開・人物』という物が何人かの人が持っている性癖に見えます。もしかしたらこのデータを利用したら万人向けの性癖小説とか書けるのかもしれませんね。
この一覧はパブリックなのでどなたでも自由に使っていただいて大丈夫です。性癖に関するすごい研究を行うのにばんばん使っちゃって下さい。
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