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高価な丸刃はそれに見合う高価値なのか?
材質が大差ない前提で、高いだけかなと思います。台湾製の丸刃は悪くない。
FortunaとTA KINGの丸刃を比較します。TA KINGのはTK-802についていたもので単体の値段は不明ですが、台湾のGolden Eagle製と同じとこで作られていると思う。Aliexpressで3,000円くらいで買え、Fortunaとの価格差は4倍。
重量はタイトル画像の通り、TA KINGのほうがわずかに重い。そしてフランジ付近の造形がかなり違います。
具体的には、フランジ凸の径が大きいのがFortuna、段差が大きく出べそになってるのがTA KING。Fortunaのほうが取付剛性が高いかも。フランジ部と筒部と2ピースで接合してつくってあるっぽく、Fortunaのは2ピースの材質が違う感じ。
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刃になる筒部分の肉厚はFortunaのほうが薄く1.8ミリくらい、TA KINGは2.2ミリ。薄いと砥石で研ぐとき逃げやすいかも、その反面、少ない研削量で刃が整います。
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この厚みの寸法差を念頭に入れて研ぎ幅と角度を説明してる人居ませんよね。こうなります。だいぶん研ぎ角に差がでます
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5mm幅で研いだTA KING刃と同じ26.1度に仕上がるようにFortunaを研ぐ場合の研ぎ幅は4ミリです。同じ刃幅に研ぐとFortunaの刃は硬いから刃先が痛みやすい…とか言ってる人を見かけたような?刃厚を考慮せず同じ研ぎ幅=鋭角に研いだら痛みやすいのは当然。そしてFortunaの刃が硬いかどうかも比較したデータがあるんでしょうか?現在Fortunaの刃の硬さは2種あり、硬いほうの流通が多いようですけど、他メーカーとの比較はわかりません。
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Fortuna丸刃に排出板を入れたとき、TA KINGより2ミリくらい余分に奥に入るのでその分有効に使えますが、値段4倍差だとその差に意味はないし、機械によっては主軸をたくさん出すと回転がヨレ易くなったりとかしますしね。
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わたし、量産仕事はないので、このFortunaの丸刃で終わり次の刃は無いだろうと思います、曲げない限り。TA KINGの刃はTA KINGの漉き機に同梱して手放します。
まとめ
差はわずか。台湾製の丸刃は精度も悪いことは全然なく、使っていて不満に思ったこともないです。
ただ、センターボス穴の角仕上げが違ってたり面取り加工忘れしてたりでそこが閊えて斜めに取りつくことがあるようです。その場合丸刃の精度が低いというより漉き機主軸の仕上げが悪いせい、刃の販売元にクレームすると返り討ちに遭うと聞いたことがあります。