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誰も計測しなかった漉き機の押さえ軸の精度

TAKING TK-802を買って一年以上になりますが、主軸と送りローラーの精度が最高、漉きカス取り装置が雑というのを報告しただけでしたが、Fortunaとの比較2件を報告します。

  1. 主軸の丸刃フランジの逃げ加工問題

  2. 押さえ軸の精度に難あり

1.は些細な問題で、TAKING純正でない丸刃で主軸と合う穴の面取りが不十分な場合、底づきするまで入らず刃がブレてしまいます。

凸ボス底の黒いところのぬすみ加工が浅い

丸刃の穴の角を落とせばキチンと入ります。とくにニッピ製が尖っています。

右のTAKING純正は中心穴の面取りが大きい
ニッピの中心穴は角が立っている
こんな風に角を削ればフランジにぴったり合うとこまで入ります。

目や手の感触では底まで入ったかどうかわかりません。ダイヤルゲージ当てないと無理。

2.は動画でどうぞ。Fortuna1号→TAKING→Fortuna2号の順に計測しています。

漉いているときも動きます。

ガタがほとんどないFortunaでもそのガタが動いたらベタ漉きの厚さに影響がでました。動画ではおみせしていませんが、1ミリ→0.8ミリの優しい条件でも試験しました。移動量は少ないものの動きました。つまりこのTK-802では精度の高いベタ漉きはできないと思います。

FortunaがあるのでTK-802にこだわる必然性があまりないのですが、問題の押さえスライドロッドの加工痕を観察するくらいまでは、と外してみました。そして、採寸比較するとFortunaが少し太く、これをTK-802に装着すればガタつきが減りFortunaに近い漉きができるのでは?ということで試してみました。

Fortunaの部品は日本での入手は絶望ですし、左右ガタつき調整の真ちゅう板との接触面積が狭いため継続しては使えません。別の方法でがたつきの改善を試みてみます。だいぶん時間を使ってしまったこのシリーズもそろそろ終了にします。

まとめ

TAKING TK-802はよいとこばっかりではなく、気配りが行き届かないところもあるようです。製造精度の振れ幅内でうちに届いた機械がたまたま悪いほうなのかも。
ダイヤルゲージは革厚と丸刃振れを測る他にも使い道があります。むしろここを確認するのが先ではないかと。