災害等停電やアウトドア用など考慮しない機械稼働用ポータブル電源ってまだ少ないな
ガレージの電気不足を補うポータブル電源。ガレージでプラズマCNCを稼働させるためには住居ぶんと別に50A契約でも足りないのでエアーコンプレッサーをポータブル電源に受け持たせようとプライム感謝祭で安くなったベストセラー機定格1500Wを調達しました。しかしプラズマ用に100V機としてはゴツいエアーコンプレッサーを始動できず、もっとデカくてポタ電とは呼びにくい大きさのを注文しました。
電動機は負荷がかかった状態から回し始める際3倍くらい電気を食うから、スペック十分余裕と思われたポタ電でも無理ってことです。600Wくらいのコンプレッサーなら平気で起動、1000W超の集塵機も掃除機も大丈夫だったんですけどね。
発端はプラズマCNCをポタ電でってのがあったな…記憶を頼りに探してみたら…違った、CNCコントローラーだけがバッテリー駆動。ポタ電は一般住宅設備ならまかなえるけど製造業向けの性能はまだ獲得していないっての、この週末にようやく気づきました。
いま最強は↓これか。ここまでデカいとポータブルではない。停電対応が目的の製品、単相3線を出力できるから200Vも取れて一見凄そうだが、よくスペックを見るとプラズマCNCに使うと供給できる電力が足りません。定格出力6000Wだとプラズマ本体だけで終わり。
上のよりちょっとサイズが小さい200Vも出る機械。6000Wまでは出ないし、追加バッテリーパックをスタックしても容量が増えるだけで出力は変わらない
ANKERの最大機種も6000W。
それのアメリカ仕様の交流のアウトプット。4極コネクタがありますが三相出力ではなくて、多分中性線ありの単三線式
英国仕様の場合電化製品が230Vだけなのでインバータからまったく異なる
てなわけで、現場溶接工やガレージ作業の電力をポタ電でまかなう未来はまだ来てなかったようです。現場大工なら大丈夫、木工所だと集塵以外ならなんとか、って感じでしょうか
↑で挙げたEcoFlowのDELTA PRO3と併売されている旧型3,600Wを買いました。クラファン数億円調達発売から3年経ってるぶん値段が安く、バグも出尽くしてるはずですし。とはいえ不具合報告が多いメーカー、すぐタクシーでひいこらとガレージに運んでエアーコンプレッサーが稼働再起動できることを確認しました。このテの機械、修理やリコールによる返送の可能性を見越して箱は捨てたらダメです。
コンセントは20Aと30Aがある。EcoFlow Delta Proに110V15Aクラスの木工電動機をいくつか繋げて一通り稼働させたあと、110Vのインプットでカット電流35Aでプラズマカットしてる動画。電源の出力読みで3,500Wくらい出てるので健闘しているが頑張って切ってるのが6ミリ板なのでね。動画でプラズマのエアーコンプレッサー駆動は別電源です。うちのエアーコンプレッサーは余裕で運転できました。
↓英国のビルダーさん、ポタ電案件紹介寄りの動画。半自動の薄板溶接ならイケた、プラズマはパイロットアーク出すとこからジジジジと失敗してる。英国の単相は230-240Vなのでポタ電仕様自体が日米とは違いますが、2,400Wの出力だと240Vが出せるこれでもプラズマは無理、というわかりやすい結果。
BLUETTIはこれ(品番に200がつく)の上の300クラス~にはまだ力を入れてないです、出力電圧を細かく設定できるのはいいんですけどね。
今の現地(出張)溶接でバッテリー活用の最先端はこの↓ハイブリッド機
住居建設現場等には仮設電源、住居レベルのブレーカー配線の太さしか用意されないわけで、電気食う機械を使う場合はそれじゃ足りない。このバッテリーハイブリッド溶接機は持ち込みの発動機発電機に常時繋ぎ充電しつつ使う。つまり溶接電流は発電機から直接でなく、さほど容量はない内蔵バッテリーからどかんと流す。長いビードを切らずに溶接ってのはできないけど、それ以外なら電流かけて溶接している時間はこま切れなので合理的な設計。
まとめ
ポータブル電源を買ったがプラズマCNC用のエアーコンプレッサーを稼働させることができなかった。日本の一般家庭の電源が貧弱なガレージスペースでプラズマや溶接するためポタ電活用ってのはまだ絵にかいた餅でしかないな。
もっとデカいポタ電を注文した続きはまた次でこととそれを繋いで問題なくエアーコンプレッサーが稼働したことを追記しました。