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グリーンビーンズが取り組む次世代買物体験の構築~講演内容、まとめました「流通大会2025」<1日目>

こんにちは。「流通大会2025」1日目の講演内容のポイントを研究員がご紹介します。ライブ視聴された方は、振り返りにぜひご活用ください。

まとめ:公益財団法人流通経済研究所 上席研究員 池田 満寿次


講演者紹介

イオンネクスト株式会社 取締役副社長
太田 正道 氏

講演:グリーンビーンズが取り組む次世代買物体験の構築

 23年7月にサービス開始したイオンのネット専用スーパー「グリーンビーンズ」。その現況とともに、買物体験の革新に向けた取り組みや新しい業態が目指す姿、エンゲージメントづくりまで、幅広いテーマについてお話を頂きました。

〇お話の概要

 イオングループの新業態として23年夏に開業したネット専用スーパー「グリーンビーンズ」は提供価値として「新しい時間を作ろう」という考えの下、買い物時間の効率化や、買い物時間の高質化をコンセプトに事業を推進しています。
 グリーンビーンズは千葉市の大型フルフィルメントセンター誉田CFCから商品を出荷することから、豊富な品揃えとコールドチェーンを維持できるという特徴を生かし、①欲しい時に受け取れる、②鮮度を徹底キープ、③わくわくする豊富な品揃え、を大きな提供価値としています。
とくに野菜などの生鮮商品は収穫からお届けまでのリードタイムも短く済むことから
「ネットだから新鮮」という価値を提供することができ、お客様の支持を広げています。小売企業としてはめずらしい、食品衛生管理の国際標準規格「ISO22000」の認証を受けているのも、鮮度・品質へのこだわりの表れです。
 グリーンビーンズはCFCから中継拠点(スポーク)を経由して商品を配達する「ハブ&スポーク」の形態を取ります。直近で東京・江東区に辰巳スポークを開設し、7つのスポークを構える体制となりました。今後は横浜や千葉・柏、流山エリアにもスポークを開設する計画のほか、いい物件があれば積極的にスポークを増設したいと考えます。
 お客様とのタッチポイントである買い物ページでは、リテールメディアとしても活用できることから、サプライヤーとの協業で広告出稿するなどの活用も増えています。また商品を配達する際に、新商品をサンプリングして認知を獲得する試みも始めており、ネット専用スーパーならではの仕掛け・取り組みと言えます。
 「イオンネクスト」という社名の通り、次世代の新しい買い物体験を提供し続けていきたいと考えています。


聴講者からは以下のような主旨の感想が寄せられました。

 グリーンビーンズの「新しい時間を作ろう」という提供価値に共感しました。特に鮮度維持や豊富な品揃え、「ネットだから新鮮」を実現する取り組みが魅力的でした。ISO22000認証の取得や「ハブ&スポーク」型配送体制、サプライヤーとのリテールメディア活用も興味深かったです。新商品のサンプリングなど、ネット専用スーパーならではの工夫が次世代の買い物体験を支えていると感じました。効率的かつ高質な買い物時間の提供という方向性に未来の可能性を強く感じました。

<注>
各講演の「概要」は、筆者がリアルタイムで聴講した内容をもとに記述しています。聞き違いなどを含んでいる可能性がある点にご留意ください。

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