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将来世代に豊かな自然を繋ぐ ~バローグループ「大森の径探検」イベント潜入レポート~
公益財団法人流通経済研究所
研究員 寺田 奈津美
こんにちは。今日はバローホールディングス サステナビリティ推進室の方にお招きいただき、バローグループが開催する「大森の径(おおもりのこみち)探検」イベントに参加させていただいた様子をご紹介します。
先日、弊所が開催した「サステナブルグロース実現エグゼクティブセミナー」でもご紹介いただいた、バローグループの地域やこどもたちにフォーカスしたサステナビリティの取り組みについて深掘りします。
セミナーの概要はこちら👇
「大森の径探検」イベントと、バローグループの大森の径再生の取り組みについて
バローグループでは、人材開発センター設立にあたり、開発時に生じた法面の森の再生に取り組んでいます。2011年から2018年にかけて、敷地内に約15万本のその地域に生育する樹種の苗木を植え、2019年からは、貴重な植物が多く見られる場所を重点的に整備し、生き物が住む環境の再生・保護・強化を進めています。
今回の「大森の径探検」のような自然体験や植樹イベントを通じて、地域との絆を深め、地域の方々やこどもたちと共に「大森の径」の豊かな自然を100年、さらには1000年先まで残し続けることを目指しています。
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イベントの概要
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大森の径探検の様子
会場はバローグループ人材開発センターで行われ、3歳から70代まで幅広い年代の、親子連れや大人のお友達同士での参加など様々で、約30名が参加しました。
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バローホールディングス サステナビリティ推進室の方からイベントのスケジュールや大森の径についての説明を受け、いよいよ探検の始まりです。大森の径の保全に関わられている環境の専門家の先生たちが特徴的な植物や生き物について解説しながら案内してくださいます。
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人材開発センターの入り口前からスタートです。参加者はそれぞれ3人の先生ごとにチームに分かれて探検します。
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みんなで一列になって森をどんどん進んでいきます。周りの植物や、虫や鳥の鳴き声について、「この葉っぱの形はハートの形だね」「あれは何の鳴き声だろう」など、会話も弾みます。
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先生が大森の径に生えている植物や、生息している生物について紹介してくれるのですが、とても興味深いものが多かったです。例えば、シデコブシはモクレン科モクレン属の日本固有種で、環境省の準絶滅危惧種に指定されている希少種です。また、トウカイコモウセンゴケは、岐阜県の準絶滅危惧種に指定されている、虫を捕獲して養分にする食虫植物です。湿地や水のしみ出る崖に生育し、大森の径では湧水湿地で確認することができます。
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大森の径の雑木林を抜けると、開けた場所にやってきました。ここにはちょうどこの時期、桔梗が咲いていました。この桔梗も自然に咲くわけではなく、夏にしっかりと草刈りや手入れをしているからこそ、秋になってこのようなきれいな花を咲かせるそうです。
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今回のイベントでは、シデコブシの記念植樹が行われました。前述のように、シデコブシは湿地の開発や生育環境の悪化により個体数が減少しつつあり、大森の径ではこれまでにこの森に育ってきたシデコブシの実を採取して保全・育成に取り組んでいます。今回は、その取り組みで2020年から育ててきた苗木を大森の径に植樹し、育てていきます。
先生の指導の下、こどもたちが協力して苗木に土をかけ、植樹を完了させました。こどもたちが大人になるころには、このシデコブシも大きく成長して、大森の径の一部となっているでしょう。
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サステナブルなワークショップ:ドングリを使ったオーナメントづくり
美味しいお弁当をいただいた後、午後からはドングリを使ったオーナメントづくりのワークショップの時間です。
絵具やマーカーを使って、思い思いのデザインをドングリに描いてオーナメントを作ります。大人もこどもも夢中で色塗りや飾りつけを楽しんでいました。
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ワークショップは大盛り上がりで、お互いの作品を見せ合ったり、予定時間を過ぎても納得のいくものができるまで会場に残って、自分の作品を完成させる人もいました。
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サステナビリティ推進室のメンバーが作られたそうで、どれもとってもかわいいですね😊
さらに、 当日の会場ではフードドライブも実施しており、たくさんの食品が持ち寄られました。
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まとめ(参加してみての気づき)
今回のイベントには、小学生から70代まで幅広い世代の方々が参加しており、こどもたちにとっては楽しみながら自然に触れ、その大切さを学ぶ貴重な機会となっていました。一方、年配の方々にとっては、森を散策することで運動になり、友達同士や夫婦で参加することでコミュニケーションの場にもなったり、他の参加者との交流も生まれて、ウェルビーイングにつながっているように思いました。また、自然の中で開放感を味わいながら、参加者が自由に好奇心や個性を発揮できていると感じました。
企業視点から見ると、自社の敷地(研修棟)のある土地に対する責任として、自然を守り、再生し、未来世代に引き継ぐ取り組みを行っている点は素晴らしいと感じました。
また、自社の資産(研修施設)を社内研修以外にも有効活用し、比較的コストを抑えた形でサステナビリティ活動を進め、ファンづくりにつなげていることは他社も参考になるのではないかと思いました。
サステナビリティ推進室の塚田さん、冨永さんによると、「この取り組みの大きな目的は、こどもたちに自然に触れてもらい、100年後の未来のために自然を守る意識を育むことです。そして、こどもたちが大人になったときに『こどものころにバローの自然イベントに参加したな』という思い出があり、それをきっかけにバローをずっとご愛顧いただけるようになることを目指しています。」とのことで、いわば、長期視点でのファンづくりです。
企業がサステナビリティを進める際に課題となるのは、費用対効果が見えにくく、短期的には利益に直結しないことです。しかし、長期的には「ファンづくり」など、目に見えない価値が企業に還元されると考えられます。
今後は、こうした長期的な価値を評価するための指標や効果測定の方法を考えていく必要があるかもしれない、ということも今回の取材を通じて感じました。
◎バローグループでは、今後も様々なサステナビリティのイベントを実施予定です。詳しいスケジュールや参加方法の詳細はInstagramよりご確認いただけます💡
バローホールディングス サステナビリティ推進室Instagram
バローホールディングスのサステナビリティ推進の概要はnoteの記事でご紹介しています👇
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