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つぎの100年へ、食が創造する未来へ、たすきをつなぐ~講演内容、まとめました「流通大会2025」<1日目>
こんにちは。「流通大会2025」1日目の講演内容のポイントを研究員がご紹介します。ライブ視聴された方は、振り返りにぜひご活用ください。
まとめ:公益財団法人流通経済研究所 上席研究員 池田 満寿次
講演者紹介
三菱食品株式会社 執行役員 マーケティング開発本部長
小山 裕士 氏
講演:つぎの100年へ、食が創造する未来へ、たすきをつなぐ
日本の食品流通産業は、国内人口の加速度的な減少や地政学リスクの高まりなど、激しい外部環境の変化に晒されています。このような環境の中で、食品流通産業の持続的な成長に貢献する三菱食品の取組を、具体的な事例を交えてお話を頂きました。
〇お話の概要
事業環境をめぐっては、国内人口の加速度的な減少と向き合わざるを
得ません。また地政学リスクの高まりやサステナビリティ課題の深刻化も進んでいます。
将来の予見性が低下しているほか、生成AI等のテクノロジーの進化も重なり、環境変化のスピードが加速しています。
こうした環境変化に対応すべく成長戦略として、デジタル活用や新たな需要の創造、人的資本強化を柱に位置付けます。デジタル活用では、①データとデジタルを掛け合わせた「DDマーケティング」の推進、②業務効率化・生産性向上をサポートするデータ利活用の基盤となるクラウド化プロジェクトの推進、③SCM機能強化、が重点領域となります。
SCM機能強化ではPALTAC様との物流における協働取り組みを始動しており、サステナブルに届ける物流を目指します。
新たな需要創造をめぐり国内市場では、ますます多様化する生活者ニーズに対応した商品開発力を強化します。また海外市場では、日本食文化の需要の高まりに対応して、パートナー企業の輸出拡大や海外展開を支援します。そして「DDマーケティング」事業では、売りたい商品のターゲットがどこにいるのかを把握したり、店内外でタイミング良く情報発信することをサポートします。これまでメーカーや小売業が費用を投じてプロモーションした商品が、適切な状態で小売の棚に並んでいない、というロスが少なからずありました。情報流と商品流が効率良く連動し、店外で見た「気になる商品」が買える状態づくりをサポートとしていきます。
情報価値(情緒的価値)の企画設計や最大化を通じて、「情報価値」創造卸売業に挑戦し、これを競争の源泉にしていきたいと考えます。
聴講者からは以下のような主旨の感想が寄せられました。
国内人口減少や地政学リスク、環境課題が進行する中、企業が直面する変化への対応の重要性を再認識しました。特にデジタル活用を軸とした「DDマーケティング」やクラウド化、SCM機能強化の取り組みが印象的で、効率的かつサステナブルな流通を目指す姿勢に共感しました。また、多様化する生活者ニーズに応える商品開発や日本食文化を活用した海外展開支援の話も具体的で興味深かったです。「情報価値」創造への挑戦は独自性があり、未来への可能性を感じました。
<注>
各講演の「概要」は、筆者がリアルタイムで聴講した内容をもとに記述しています。聞き違いなどを含んでいる可能性がある点にご留意ください。
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