見出し画像

ドヤドヤされてフムフムする。すごいぞ、求職者支援訓練。

今回はフリーランスとして活動しつつ、求職者支援訓練を受けている方の話をフムフムと伺った。

ハローワークでの職業訓練。なんとなく聞いたこともあるだろう。しかし詳しく知らない人も多いだろう。私もそうだ。(社労士の勉強をしたりもしているのにね。実際に詳しくは知らなかったよね)

ハローワークと言えば失業給付をもらう場所だったり、仕事を探す場所という認識をしている方が多いかもしれないが、仕事を見つけるためのスキルを身につける支援をしてくれる場所でもある。いわゆる職業訓練と言われるものだ。

一言に職業訓練と言っても、大きく「公共職業訓練(離職者訓練)」「求職者支援訓練(求職者支援制度に基づく認定職業訓練)」のふたつに分けられる。

どちらも就職に必要なスキルを身に着け、(再)就職を支援するものとなっている。前者は雇用保険を受給している方、後者は雇用保険を受給していない方向けとなっている。雇用保険を受給している…ということは、一定期間雇用され、今は離職されている方々が、次の仕事に就くためのスキルを身につける支援と言える。

かといって雇用保険を受給できない方々(雇用保険の対象とならない働き方をされていた方、事情により雇用保険受給の要件を満たす前に退職された方、仕事から長いこと離れていた方など)に向けた支援もある。それが、今回話を伺った求職者支援訓練の話となる。

実際の制度概要については、厚労省の求職者支援のページが詳しい。なんと円楽師匠が教えてくれるコンテンツもあるぞ。

さて、今回話を伺った方が受講されているのは、簿記3級とビジネス実務法務検定3級を取り、実務に活かすためのコース。テキスト代は有料だが、その他受講料はかからず、交通費も支給される。
ただ、コースの受講には選考があり、求職中であること(就労意思)・そのコースを何故受けようとしているのか…という志望理由などが問われるようだ。

これは完全に私の知識不足なのだが、「職業訓練」と言うと実施訓練、現場の訓練のイメージが強かった。なぜなら厚労省のページを見たら専門的な機械を動かす絵が目に飛び込んでくるから。なんとなーく技術職系がメインなのだと思っていた。↓このページに飛んだ先の画像

しかしこちら、大阪の例だけ見ても分かる通り、カリキュラムは多岐にわたる。

パソコンスキルの基本的なところから、エステティシャンを養成する講座だったり、プログラミングやデザインや介護や…専門分野の知識や技能を身につける内容となっている。プログラミング周りが無料で体系的に学べるのはいいなぁ。

肝心の講義内容について聞いてみると「思った以上にしっかりしている」と、予想外だったぜ!みたいな反応で応えてくれた。ハローワーク経由で受ける講義、なんだか基礎オブ基礎かな…と思いがちだが、予想に反して良い講義が受けられているようだ。

大阪の例でお見せしたコース案内にもある通り、これらは民間の教育機関での講義となっている。簿記&ビジネス実務検定コースはさながら大学の講義のようで、教えてくれてるのが社労士の先生と労基署の人で、今後は弁護士の人も来てくれるらしい。豪華ラインナップ。

資格のとり方と、資格をどう活かすかにフォーカスをあてて講義が進むため、今までの会社経験と照らし合わせながら学べているとおっしゃっていた。

平日ほぼ毎日の講義となり、月10万円の受講手当が出るようになっている。先述の通り交通費も負担してもらえる。冒頭にフリーランスでも活動されているとあったが、月8万円以内であれば支給要件に該当するらしい。毎日講義受けていたらバイトもあんまりできないものね…。
(その他の要件もあるので、気になる方は御覧ください。)

今回お話を伺った方は、いろんな会社で営業などの前線に立って仕事をされていたが、「バックオフィス知識も必要だ」と思われてこのコースを受講されている。
バックオフィスにいる人間としては「そう思ってくれる人が現場にいるだけでバックオフィスはすごい仕事がしやすくなるから助かる~~!!」とえらく感動してしまった。

このあと過去の就労体験や今後のキャリアや働き方についてやいのやいの語り合って、とても楽しい時間になった。しかし本当にレア体験というか、破天荒体験が多くて書けないことが多すぎる。
転職は様々な経験を積む機会にもなる一方で、「転職歴」としても刻まれる。転職回数の多さを嫌う会社は多く存在している。長く働けない方なのかな?という受け取り方をされることもあるのだろう。「転職歴は1社まで」と採用内規で決まっている会社に出くわしたこともある。(これは私の話)

これを書きながら、石倉さんのnoteを思い出した。

なんで学歴必要なの?とか、社員じゃないとダメな理由なんだっけ?とか、いちいち考えるのって結構めんどくさいことだと思います。
ただ、少しでも「なんで採用するんでしたっけ?」と考えることで、自社にとって本当に必要な人材像は明確になるでしょうし、きっとそれは学歴や転職回数では計れないはず。

採用以外にも手段はあるかもしれないけど、採用という選択肢を取る中で、根っこにある「これをやる人手が足りない」ことを考えた時に、学歴や転職回数あたりが最優先のフィルターになるのか?そこだけで書類選考を落とす理由になるのか?

求職者支援訓練を受けている…つまり雇用保険の受給対象ではないということは、経歴的にはブランクがあったり、短い職歴があったり、非正規雇用だったりで、先に挙げたようなフィルターがかけられがちなのではとも思った。

しかし、実務を想定して組まれた内容を学んでいることと、学ぶ先に見据えている明確な意図と意思を思うと、求められるスキルがハマるところだと活躍待ったなしな感じがするなぁとも同時に感じた。先程のカリキュラムを見ると、なんだかワクワクしてしまうんだよなぁ。

明確に「これができる」を身につけた人、それが言える人は、今後働き方が選べるようになる中――ある程度オンラインでもできるようになる中では活躍のフィールドが広がるんじゃあなかろうか。おらワクワクすっぞ!などと、話しながら思うなどもした。私もそのあたりの、「できること」を言語化していかないとなぁ。


いいなと思ったら応援しよう!

でご
頂いたサポートはありがたく自分の心の栄養のためにつかいます!