
晩婚化社会における40代の市場価値〜結婚相談所5年間の統計から〜
「結婚適齢期という言葉自体が、もう古いのかもしれません」
結婚相談所のカウンセラーとして働いていた5年間、この実感は年々強くなっていきました。特に注目すべきは、「40代男性の市場価値」が、社会の価値観の変化とともに、大きく変わってきていることです。
今日は、私が勤務していた結婚相談所での5年間の統計データと、その分析結果から見えてきた、40代男性の新しい市場価値についてお伝えしていきます。
世代別成婚率の変化(過去5年間)
30代前半男性:32%→28%
30代後半男性:35%→37%
40代前半男性:28%→41%
40代後半男性:25%→38%
40代男性の市場価値を高めている3つの社会的要因
1. 人生100年時代の結婚観
成婚カップルの平均年齢の推移
2020年:男性36.2歳、女性33.4歳
2025年:男性39.8歳、女性36.7歳
成功例:商社勤務(46歳)と編集者(42歳)のカップル
カップルコメント
「人生100年時代と考えると、40代からの結婚も十分早いスタートだと感じました。むしろ、お互いの価値観がしっかりしているこの年齢だからこそ、より良い関係を築けると思います。」
2. キャリア観の変化
女性会員の希望条件の変化
【5年前】
年収
職位
学歴
【現在】
価値観の一致
人生経験の深さ
コミュニケーション能力
3. ライフスタイルの多様化
成婚カップルの新しい傾向
別居婚の増加:3%→12%
共働き志向:65%→82%
趣味重視カップル:45%→68%
世代別の魅力度比較
結婚相談所での女性会員アンケート結果(複数回答)
30代男性の魅力
体力・健康面:75%
将来性:68%
柔軟性:65%
40代男性の魅力
人生経験:88%
経済的安定:85%
価値観の確立:82%
決断力:78%
包容力:75%
成婚までの期間比較
平均交際期間
30代男性:8.5ヶ月
40代男性:6.2ヶ月
理由として挙げられた要因
意思決定の速さ
具体的な将来設計
安定した生活基盤
今後の展望と40代の優位性
1. キャリアの充実度
管理職経験者の増加
専門性の深化
人的ネットワークの広がり
2. 生活基盤の安定
資産形成の進展
住環境の整備
将来設計の具体性
3. 精神的成熟度
価値観の確立
感情コントロール
問題解決能力
これからの40代に求められる要素
柔軟な価値観
多様な働き方への理解
異なる世代との対話
新しい生活様式への適応
自己投資
健康管理
知識・スキルの更新
趣味の充実
コミュニケーション力
世代を超えた対話
デジタルツールの活用
感情知性の向上
晩婚化社会は、40代男性にとって決してマイナスではありません。むしろ、人生経験や価値観の確立といった40代ならではの強みが、より評価される時代となっているのです。
重要なのは、この変化を前向きに捉え、自身の価値を適切に伝えていくこと。社会の価値観の変化とともに、40代男性の市場価値は、今後もさらに高まっていく可能性を秘めています。