昔体験した不思議な話をしてみる
私が小学生のときに体験した怖い話?不思議な話?を思い出したので書いてみます。幽霊が出てくるわけでも人コワでもない、オチのない不思議な体験です。暇な時間にどうぞ。
これは家の近所にあるファミリーレストランにいったときのこと。何度か利用したことのあるレストランで、怖い話によくある古びた感じや不気味な雰囲気などはなく、至って普通のファミレスだった。
その日は家族で晩御飯を食べに行っていて、いつも通り料理を食べて、楽しく過ごした。いつもドリンクバーを頼んで、食後には温かい飲み物を飲んですこしゆっくりするのが家族のルーティーンだったのでその日も同じように過ごしていた。いざ帰ろうという段になって、私はトイレに行きたくなって、一人でトイレに向かった。
よく考えたらこのとき初めてここのトイレを使ったんですね。入口のドアを入ると、左手に洗面台があり、その向こうに2つの個室が並んでいる狭いトイレ。
そのときは誰もおらず、個室が2つとも空いていたのでとくに何も考えず手前の個室に入った。用を足していると、誰かが入ってきた気配があり、もう一つの個室(入口から見て奥の個室)に入ったようだった。
私は用を終えて出ようと思ったが、狭い手洗い場で知らない人と一緒になるのも気まずいな、と思ってもう一人の誰かが出るのを待って出ることにした。
しばらくすると隣から水を流す音と、ドアが開く音がし、出ていったようだったので、私も個室からでた。
そしてふともう一つの個室のほうを見ると、そこには、ドアがなかった。同じように個室があると思い込んでいたその壁にはドアがなく、本当にただの壁だったのだ。驚いて壁を手で触ってみたが、ただのつるりとした一枚の板でしかなかった。
掃除用具入れとか、トイレではない空間なのか?でも構造的にはそこにドアがないとおかしい。入口のない無意味な空間ができてしまう。それに隣から水を流す音も聞こえたはずだった。
そこまで考えて急に怖くなって走ってトイレを出て家族の元に戻った。このことは家族には言えなかった。
その後、何度もそのファミレスを利用しているが、2つ目の個室のドアはしっかりとそこにあって、個室の中も普通のトイレだ。あのときの体験は勘違いだったのか、まぼろしだったのか?壁に触れてまで確認したのに?
話はここで終わり。ただ意味のないおかしな体験。これは何だったんでしょうか?そもそもなんであのときあんなに恐怖を感じたのかわからない。
でも実際に個室を前にするとこの体験が甦ってきて、今でも奥の個室には入れない。