大人はエンターティナーであれ
自分が19歳から34歳までの実家で無職だのフリーターだのなんだのしてた時にめちゃくちゃハマってたオンラインゲームがあった。キャラメイキングも自由が多くてモーションも軽すぎず程よくて、とにかく朝から晩まで、そっちの世界に住んでてリアルはまぁリアルで、みたいな感覚だった。
そこではGM(ゲームマスター)が各鯖に夜や昼に現れて遊んでくれたり不思議なアイテムを出してくれたり、ディズニーのキャラのアクターみたいな感じで演じてくれて、我々を楽しませてくれていた。
そこで出会った人達はリアルでは会ったことがないし(仲良くなってオフ会をしたりもあるけど)一人一人がその世界の住人で、スキルや個性があって、一緒に遊べると、その1日はとても楽しかった。
初代運営がそのゲームから撤退する事になった時、GMが現れた。みんなわらわらと集まって、辞めないでくれーだとかアイテム寄越せーだとか色々話してた。私はまだ始めたばかりだったから、なにか始まるのかなと思って見ていた。
「諸君らは全員が主役だ!」
そのようなことをGMは言った。
「一人一人が、エンターティナーであれ!」
と。
遊ばせてもらってる側だけど、あなた方もこの世界の主役なんだ。だから、皆で楽しむためにいい雰囲気にしよう。悪役もよし(ほんとにダメなことやって垢BANされる奴も居たけど笑)。
という意味なのかなと、妙に心に残った。
大人は見られている。
子供からも。もしかしたら天からも。
だから、何もかもを貰う側、与えられる側でいるんじゃなくて、何かを与えられる側、してあげられる側に回れる自由があるのが、大人なんだなと思った。
サンタさんになるのも然り、大人の特権だ。喜ばせてあげられる側に今度は回れるんだなって、思う。
社会にもそう。よくしていく側に参加してまわっていける立場に立てたのだから、良くしていきたいなって、思う。
私が出来ることは私の身の回りの事くらいなんだけども、それでも、あの時のGMのエンターティナーみたいに、私もなれたらなあって、思って、生きてます。