25.勤労学生な生活③ 4年間のあれこれ

 勤労学生として過ごした4年間。
 クラスメイト、親友たちとの思い出の数々を一部れつしてみる。


・入学当初、積極的に話かけまくっていた俺。人がつどい「◯◯会」という俺の名前が入ったグループラインまでつくられたが、間もなく滅亡した。

・入学当初、俺は「チャラ男」といじられるようになった。1年が経つころには完全に風化した。

・ひょんなことから夏の海に繰り出すことになった。その場をしのぐために、俺はマンキンでほぼ完コピのラッスンゴレライを披露し、一躍脚光を浴びる。

・学校は21時過ぎに終わるため、学校終わりによく飲みに行った。多いときは週に3回ほど飲むこともあった。4年間で何百回と飲みに行ったことだろう。元々お酒が弱く、入学当初は生ビールは1杯で限界だった俺。4年間で生ビールをずっと飲んでいられるほどに成長しました。

・親友のひとりが発起ほっき人となってクラスの飲み会を定期的に開催してくれた。おかげさまでクラスメイトとの親睦しんぼくは深まり、概ねみんな仲がよかった。とてもいいクラスになったと思う。感謝。

・数名で相席屋に行った。当時はまだ親しくなかったクラスメイトとペアになった。そやつは、のちに親友のひとりになる。相手の女性は2人。そういう場が苦手で振る舞い方に困惑していた俺。そやつは、どこからか持ち出してきた黒ヒゲ危機一髪で必死に盛り上げようとしてくれた。

・クラスでお花見をした。その会場で、俺は実の兄と遭遇するというミラクルが起きた。

・親友のひとりは、我々と飲んでいるとき95%の確率で記憶をなくす。それで済めばいいのだが、時々店で寝やがる。なんとかタクシーに乗せ、2人がかりで介助しながら家まで連れて帰ったこともある。介助しながら歩いている途中「一回座らせて! 頼む! 頼む!」と必死に訴えてきたので座らせてみたら、寝ようとしやがったので必死で立たせ家まで連れて帰った。もちろん本人は覚えていない。1発しばいとけばよかった。

・実技テスト前や実習前には、誰かの家で練習することもあった。

・実技テストは土曜の日中にあった。実技テスト終わりは必ず飲みに行った。緊張感からの解放、教員への鬱憤うっぷん、テストで犯した奇行や失態、「絶対あかんわー」という嘆き、そんなこんなに酒が進む進む。昼間から終電を越えることもしばしば。カラオケでくたばり朝を迎えることがつね

・カラオケに行ったとき、いつからか「WOW WAR TONIGHT」を肩を組みながら歌うのが恒例になった。ちなみに、そのキッカケでもある最初にそれを歌ったのは俺だ。

・散々飲みに行ったが、俺は泥酔してわれを失ったことはない。最終的に泥酔した人たちを誘導したり介抱する役回りになるひとりだった。それを俺も理解していた。こういうやつがいたから、泥酔するほど思う存分飲めたということを感謝してくれ!!笑

・親友のひとりが決まり文句のように度々言っていたセリフがある。
「やらない善より、やる偽善」
 耳にタコができるほど聞かされたが、いい言葉だな。

・親友メンバーのなかで、特に恋愛に奥手なひとりがいて、『彼女をつくるーーー!!』をスローガンにみんなで力を合わせ彼女をつくらせようとふんした。そのスローガンを口にするのも、奮起したのも、本人ではなく我々。我々が勝手にはやし立てた。本人の心情はいかに……。2年目から毎年毎年、『彼女をつくるーーー!!season3』まで突入。結局のところ、その親友は旧友の紹介で知り合った女性と付き合った……。それはきっと、これまでの軌跡があったからだ……。そういうことにしとこ。

・合コンをした。何度か合コンをしたが、一緒に行ったメンバーで何かを成し遂げた人はひとりもいない。やっぱ俺は苦手。

・クラス内の恋愛に悲劇が起きた。内容は書けません。

・4年目の大晦日。俺は気になっていた女性がいて、年明けに会う約束をしていた。その女性とはすでに何回か食事に行っていた。そろそろアタックしようかなぐらいの気持ちだった。飲みながらそれまでの経緯も含め、みんなに話し「いける!いける!」と背中を押してくれた。正直俺も「いける!」と思っていた。1軒目の飲み屋を出て、ルンルン気分で2軒目に向かっている道中、突然その女性から1通のラインが届き………会う前に撃沈した俺。難波の地下街で「ゔぅー」とうめき声をあげながら分かりやすく膝から崩れ落ちた俺を、みんなが励ましてくれた。――そんな年越し。

・誰かに彼女ができれば共に喜び、誰かが彼女と別れたり女性にフラれたときは、同情し慰め合いながら酒を飲み、最後は笑いとばした。

・各々、毎日毎日もがき苦しみながら乗り切った実習。涙する者もいた。時にLINEや電話でお互い励まし合いながら乗り切った実習。乗り切ったあとのうたげは格別だった。達成感や解放感に酔いしれながら、互いをたたえ合った。

・俺は一度挫折した。目に涙を浮かべながら「もういいです」と教員に自らリタイア宣言をするほどに。クラス内に居ない期間があった。やや久しぶりに再会したクラスメイトたち。俺の性格と心情を察してか、あるいは理解してか、多くを尋ねることはなく、多くを語るわけでもなく、温かく迎え入れいたわってくれた。教員の助けもあって乗り切ることができた。

・授業の合間に親友のひとりとコンビニへ行ったとき、お笑いコンビ・トータルテンボスの藤田さんを発見。帽子とマスクで覆われていたが、特徴的なヘアーですぐに気付いた。親友が声をかけ、一緒に写真を撮ってもらった。気さくに応じてくれた。いい方だった。

・国家試験に向けて、図書室で黙々と勉強していた俺。同じく隣で勉強していた親友のひとり。静寂せいじゃくに包まれた図書室でいきなり「この歌詞いいからちょっと聴いて」と声を発し、俺にイヤホンを装着させ、わざわざ勉強を中断してまで聴かされた「ロマンスの神様」。oh yeah!

・国家試験勉強にいそしんでいたとき、親友のひとりが「禁酒するわ」と一念発起ほっきして宣言した。1週間足らずで「飲みいこ」と言ったことに驚きはなかった。そして飲みに行った。

・およそ2ヶ月後に国家試験を控えた三が日。親友を含めた数人で初詣に行った。おみくじを引いた。『学業』の欄、親友のひとりのおみくじに『神様を信仰せよ』とだけ書かれていたのには爆笑した。「実力では無理ってことやな、ドンマイ」「祈れ! 神に祈れ!」「もう勉強せずに信仰だけしといたら?」なんて言って笑った。その親友は無事に国家試験に合格した。実力なのか、神のおかげか。

・国家試験に向けて勉強に追われる日々。それぞれ、くじけそうになることも、現実逃避におぼれそうになることも、自暴自棄になることもあった。それでも、みんな最後まで頑張れたのはきっと仲間がいたから。

・親友メンバー4人、卒業旅行で博多に行った。昼間に博多に到着、すぐさま飲みに行き、店を転々としながら深夜まで飲み歩いた。翌日、午前中にラーメンを食べに行ってから、またまた飲んで博多を後にした。卒業旅行って、こういうものですか? 観光ってなに?

・クラスみんなで卒業旅行に行った。4年間苦楽を共にした仲間たちと――。



 様々な思い出。
 俺の脳からパッと呼び起こせたうちの一部。

 そんな4年間でした。


エッセイ

  作成中。不定期で更新。

〈目次〉
1.俺のプロローグ 〜迷惑をかけない〜
2.迷惑をかけないは迷惑をかけた
3.俺はそんなヤツじゃない①
4.部活の話 〜俺はキャプテン向いてない〜
5.上阪での失敗
6.今の自分は好きですか?
7.砕け散った好奇心
8.もしも俺が魚だったら
9.普通名詞の関係
10.何が迷惑になるか分からないから
11.初めての本気土下座
12.青鬼になろう
13.俺はそんなヤツじゃない②
14.教師にしばかれた話
15.初めての就職①  迷惑をかけないの力
16.初めての就職②  仕事を辞めれない俺が
                               店長になった
17.初めての就職③  スタッフからの手紙
18.初めての就職④  俺って
19.部活の話 〜悪い魔法使い〜
20.人類にラッコの本能を
21.失敗は成功の素(チャラ男風味)
22.勤労学生な生活①  不安
23.勤労学生な生活②  ルーティン
24.苦手は苦手でいい
25.勤労学生な生活③  4年間のあれこれ
26.やりがいを感じた話 〜残される側の悔い〜
27.分岐点は君がため①
28.分岐点は君がため②
29.分岐点は君がため③


 順番どおりに見てもらえると嬉しいです。

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