③転職失敗。売り手市場で転職時代と言われてますがやはり転職は博打。私の実体験をお話します。三章目
こんにちは。お待たせしました三章目です。
初めて読みに来ていただいた方は大変お手数をおかけしますが、この前の
一章目と二章目をチェケラッチョです。すいませんシリーズものなので…
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重苦しい雰囲気、ドヨーンとした空気が営業車内に蔓延り…
ハンドルを握って運転しているのはワイなので集中すべき作業はとりあえず運転というのがまだ助かったのですが、やはりそれでも「辛いなぁ…」と
思い、その空気の中開口したのはモミヤマさんから…
モミヤマ「…まずもぺもぺさんもやけど、二人とも俺のこと嫌いやろ?」
ワイ&上司「(なんやこいつ)…え?そんなことないですよ。」
モミヤマ「君ら、嘘下手やな~ガハハハ笑 まぁええわ。とりあえず1億売ったってのはさっき言ったと思うけど、訪問販売っていくつかのことを押さえたら売れるようになんねん。俺が考え生み出して実践して売ってきたから間違いない。で、君んところの以外の販売代理店にも俺は実は指導してきてさ、しっかり成績伸ばして来たから。今日は、その入門編やけど、しっかり叩き込んだるさかい、安心して。ムチャクチャ優しく指導するから笑
ワイ「はぁ・・・ありがとうございます」
(チッ なんやこいつ)
モミヤマ「でも、こんなこというてるけど、俺かって100%じゃない。
営業ペースというか商談数はせやな~ 一週間のうち2日は必ず商談を組んで、x4週間で毎月8件は商談して。そのうち決まるのは3~4件かな。月に1千万売らないとペース的には駄目やしな。けどたまにこのペースを月で維持してても、まれにあかんときあるねん。ドラゴンボールで言うたら、ん-せやなイメージ的には手のひらの上に筋斗雲があるとしてそれに乗っていたはずの孫悟空が一匹ずつ逃げていくイメージやねんガハハ! 」
ワイ「(意味わからん)はぁ…」
これはやばいんじゃないかと内心そのときは思っていました。
というのがもちろん訪問販売なんてしたことはないが、
一週間に2日ペースで商談組もうって思っても、インターホン押した瞬間に
お払い箱がいいところで、どうやったら2日/1週間ペースの商談なんて
組めるんだ?と思ってました。
仮に商談を組むにしても打率で行けば、それだけのかなりの訪問数が必要なわけで、絶望的なことは私でもすぐにわかりました。
そうこうしていると、ある住宅街の一角にたどり着き、近くの公園のコインパーキングに車を停め…住宅街にオッサン3人が挙動不審でうろうろしはじめる。
モミヤマ「よーっし、ほなやるか!」
上司&ワイ「よろしくお願いいたします・・・」
モミヤマ「ほな最初は俺が数件回りながら手本見せるから、もぺもぺさん後ろについてきといて。3人でインターホンの前に移ると仰々しくなるし、上司さんはちょっと離れたところで見といて。」
ワイ「わかりました」
ピンポーン!
モミヤマ「こんにちは~~~~~!私〇〇㈱のモミヤマと申します!!!
突然失礼します!今日はですね~!」
と後ろから見ていたのですが、確かにさっきとは別人のように笑顔もだが、
インターホンを鳴らされた住人からすると「何か変な奴が来て変なこと言ってるな~。怪しいけど・・・・でも、何用か聞きたいな」
と私から見ていてもひきつける魅力みたいなものを醸しながら、
営業トークを行っている。
ただ後ろから見ていて思ったのが、製品についての性能、特徴やその製品が競合品と比べてどうすごいかとか、もちろん価格とかも一切言っていなくて、とにかく押し売りではないんだな・・・・・・?と気づいてしまった。
相手であるお客さんにとって今提案しようとしている製品が、
どれだけ検討する価値があるか、ということを複数の要点ポイントを
踏まえて話をしていた。
例えば、どれくらいその製品が日本市場、一般消費者に普及しているもの
なのか購入されているか、言わば導入件数を端的に伝え、
またお客さんがなぜ今検討すべきなのかを耳より情報について
しっかりと短い時間で情報を伝えていた。
無論そうは言うたかて、簡単にアポイントを取れるものではなく、
数件モミヤマ氏の後ろからついて見て回っていたのだが、
インターホンを押したあと、明らかに2~3歳の小さい子供がカーテンからこちらを覗いていて車や自転車も駐車されているし見た感じ人の気配があるのに居留守をつかわれたり、
「いいから帰れ!」といった怒号やら
「無料やったらつけてやるわ!」とか
「警察呼ぶわよ!」
みたいな人もいて・・・
モミヤマ氏はそれでも次から次にインターホンを押していく。
最初の反応から明らかにダメな人でもこちらの言いたいことは伝えて、
それでも最後に
モミヤマ氏「わかりました!でも最後にチラシだけでも!!どうですか!!」
となかなか食い下がらない。
この最後のチラシだけでもどうですか!というのが
もう退職してから10年以上経つのに今でも耳に残っているのだ。
と7~8軒回ったあとだろうか?
モミヤマ「よーし、次もぺもぺさん行こうか!俺が後ろから見ててやるから」
と言われ
ワイ「わかりました…頑張ります。(うわーやべえ・・・・いよいよか・・・)」
ピンポーン!!
【第四章に続く」