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お弁当に苦戦する母
私の母は私が幼稚園の頃からフルタイムで働いていて、生け花と茶道の先生の資格もあったので副業で金曜日の夜に祖母の家で生け花教室を、不定期で自宅で茶道教室をやっていた。
だから私と弟が小中学生の頃はそれはそれはバタバタで…。私は1人で習い事も行くし鍵っ子で1人で留守番は特に苦ではなかった。弟はじっとできる子ではなかったので習い事の後は決まって自営業のお友達の家にお世話になっていた。
田舎なので女の人の働き口は少なかった時代、私のお友達の家はお店をやっていたり、専業主婦でお母さんがお家にいて手作りのおやつが出てきたりして感動したのを覚えている。
父は働き盛りで、当時、元いた会社の同僚達と会社を立ち上げて朝早くから夜遅くまで家にはいなかった。だから母は働きながらワンオペで2人の子供の面倒をみていたのだけど、うまく手抜きはしていたんじゃないか、と思う。
私達姉弟は手作りのおやつを食べた記憶がない。かと言って市販のお菓子を買ってもらった記憶もない。たまに一緒に商店(日用品とか食料品とか色々売ってるコンビニみたいな個人店)に行けるチャンスに私と弟に一個だけと言ってカゴに入れさせてもらう。滅多にないから私はすごく悩んで時間かけて選ぶ。
そんな感じなので普段はおやつと言ったらご飯にふりかけとか、自分で料理ができるようになるとトーストやホットケーキを焼いたりして食べた。大人になって母に聞いたら別にお菓子禁止にもしてないし無理に食べさせなかったわけじゃなく私達が欲しがらなかったから、と言う。まあ後からならなんとでも言える。
そんな母なので私が高校生になりお弁当を持っていくようになると、最初の2、3ヶ月は作ってくれたそうなのだが、私の中に母のお弁当の記憶がないので『お母さん私の高校時代お弁当作ってないよね?』という記憶になっている。
と言うのも、高校は家政科に進んだので週の3日〜4日は調理実習があるのだ。残りの1日〜2日は購買か自分で作って持っていく。たまに学校を抜け出して正門前のパン屋さんのカロリーたっぷりパンを校舎裏の芝生で食べるスリルと背徳感を楽しむ時もあった。
私に言わせればたまにしかないお弁当の日にちょっとだけ早起きして娘のために作ってくれてもいいじゃない〰︎と思うのだが母は凝ったお弁当が苦手。卵焼きとウインナーと夕ご飯の残り程度。でもそれでも娘にしてみたら手作りの方がいいに決まってる。
そして今、私は高校生の息子に毎日お弁当を作っている。野球部の中ではたくさん食べる方ではないけど、なるべくたくさん食べて欲しい、残さず食べて欲しいと目覚ましは4時にセットする。
私も料理は苦手、朝も苦手だから4時に起きられたとて、完全に覚醒できなくて実際は5時近くになってからヤバっ!ヤバっ!って言いながら毎日やっている。覚書代わりに4月〜10月末まで毎日お弁当を写真に撮ってスマホのファイルに入れてある。
なぜ10月で撮るのをやめたかと言うと息子が一本早い電車に変えたので悠長に写真なんか撮ってる時間が無くなってしまったから。
3段保温弁当の隙間をなんとか埋めて、保冷バッグにゼリー飲料、ミニドリンク、補食のパンとかデザート類に保冷剤を詰めて、水筒とプロテインの粉入りシェイカーと水のペットボトル…。
毎朝、バタバタのぐしゃぐしゃ。手際が良くて料理上手なお母さんはきっとお子さんを見送った後、ウチみたいにキッチンがぐしゃーとはなってないのかなww
去年、私が医療事務で働いていた職場が閉院し、その後、身内の不幸が続いてやっと落ち着いてきた今、職探し中なのだが、お弁当でぐしゃぐしゃなキッチンを横目に出勤する自分の姿が想像できるぅ。
そして先日、泣の一言をくらってしまった私。息子に加工肉入れないでって言われてしまいました。動画で美味しそうなお弁当をアップしている方のを参考にウインナー、ベーコン、ハムはなるべく常備して隙間を埋めるのに使っていたけどそんなにたくさん入れてないし…それ禁止されたらお母さんツライ!でも今のところなんとか守っております。
いやぁ毎日バタバタだけど終わってしまえばきっといい思い出になるのだろうな。食べるものは息子の血となり骨となるわけで空っぽのお弁当箱を持ち帰ってくるのを楽しみに明日も頑張ろう。
自分の母とはお弁当の思い出はなかったけど、家政科の課題で冬休みに一から作ったおせち。これはほんとによく頑張ったよねって話しました。母もお友達に自慢げに話していたし私もよく頑張った。実際作ると昔の人の大変さとおせちの意味を改めて考えることができた。
※ちなみに料理が苦手な私ですが、家政科では私は被服専攻でした。お裁縫は得意ですw
調理実習では得意な子がほとんど作り、私は混ぜる係、お皿を並べる係、そして味見係でしたw
うまいこと母から娘へ苦手なことリレーが繋がってしまいましたが、息子には週7日、テスト休みや入試で生徒休業の数日以外は毎日作っているお弁当。保温弁当や水筒のパーツを毎日洗うのも正直しんどくてヘコタレる日もあるけど泣いても笑ってもざっくり計算であと700日〜730日くらいかな。世の中にはもっと早起きしていくつも作っている母がいる。感服しております。私なんて息子、旦那弁当だけだもんな。
どうせ作るなら息子が美味かった!と返してくる空っぽのお弁当箱であって欲しいと、毎日のようにスーパーでぐるぐるとカートを押している。
『天国の母に見せたい息子のデカ弁当』
『行ってきますの後のキッチンとアカギレ』
かあさん川柳二本立てww
※手際が悪いのは私の特性のためであり、前日に作ったおかずを入れることもあるし、冷食や加工肉、市販品に極力頼らないようにとは思ってもフリーズドライのスープや即席味噌汁を使うこともあります。