2022/01/10

今朝は卵かけご飯と納豆とお新香、を食べた。昼間は働いていた。いつも経理の仕事をやっている。12月末決算の書類を公認会計士からフィードバックを受けて直したり、この月末までの資金繰り予定表をつくったりしていた。

お昼はおにぎりが2個。仕事に出る日のおにぎりは必ず2個と決まっている。これは妻(正確には43日後に妻になっていただく見込みの妻見込みの方)に毎朝つくってもらっている。2個のおにぎりは必ず中身が相異なる。今日は、からあげと、ちりめんじゃこだった。

今日は祝日だったのだが営業日だった。祝日の営業日は、電話が鳴らないので捗る。事務所のトイレ(金曜に壊れた)を直しに、水道屋さんがやってきた。意外と大工事になってしまい、すごい音をたてて事務所が揺れ始めズガガガガッガガッガガガガガガガガリガリドリュドリュリュもうだめだ、何もできない。本日の営業は終了しました。帰りたい。帰りたい。帰りたい。

結局どうにか17時17分まで仕事を勤め上げた。めまいがしていた。家に帰って自分の部屋に戻ると妻が勉強していた。えらい。超巨大なメタモンのぬいぐるみが、僕のデスクチェアにしゃんと座らされていた。「少しくたびれていたので整えておきました」と妻(見込み)が言った。妻(見込み)は、メタモン整え師という意外な一面を持つ。そして、妻(見込み)は豚の角煮を仕込んでおいたので食べましょうと言った。いっしょに食べた。おいしかった。食後にパルム(チョコ味)も食べた。

それから、また僕たちは僕らの部屋に移動した。妻(見込み)は、どんなくだらないことでも、僕の言うことを真剣に聞き届けてくれる。僕は今日、会社であったことを言った。音がすごかった。トイレは直った。よかった。でも、僕は壊れたかもしれない。「お義父さまも、今日のあなたはがんばってらしたとおっしゃっていました」妻はそういった。

それから、仕事中に考えていたことを言った。昨年末に、君が「今年はあと何をしたらよいか」という話をしていて、それを真面目に考えていたのだけど、ふと、ずっと毎日やってきたのに、できなくなったことをやりたいなと思ったんだ。毎日(シャワーではなく)お風呂に入ることとか、英単語アプリを1000単語やることとか、そういえば日記も毎日書いていたし、数学書を写経していたし、ゼミの準備をしたり、でもね……。そこで僕は両目をつぶって横になって意識を失おうとした。

日記、日記をね、いや日記でなくてもなんでもいい、論文でも、小説でも、何でも。何か書こうとして、ノートパソコンの電源を入れようとするとバッテリーが0%なんだ。まず、充電しなきゃいけない。ACアダプタをさして、5%充電されて電源がつくまで待つつもりで横になって、そうこうしているうちに、次の日になるだろう。そして数週間、そう短くない間をおいて、また何かしてみようかという気になったときには、またノートパソコンのバッテリーは放電しきっていてて0%なんだ。少々の工夫をして、その問題を解決する気力もないんだ、投射なんだ。バッテリーが0%なのは、僕なんだ。僕がバッテリーを0%にしている。何も起こらないように呪いをかけているんだ。

売ってしまおうかな、博士後期課程になるときに、僕にとっては少し高い買い物で、いいノートパソコンを買ったんだ。でも、あまりノートパソコンとして使っていなくてね、いつもディスプレイとキーボードが別につながれていて、何か本来のものではないかのように、無理に活かされてきたんだ。望みとスペックがちぐはぐな、咲いた場所で咲くしか進路がなかった高嶺の花なんだ。僕の手で終わらせたい。夢だった。まともに活躍させてやれなかった。売って、綺麗にしたい。

妻(見込み)は、そうですね……と静かにうなずいて、お風呂はわいていますけど、今晩はとてもお疲れでしょうから、シャワーになさいますか、といった。僕は、そうだね、といってから、いや、せっかくだからお風呂に入らせてもらうよ、と一階に降りた。

風呂に入って、そして、戻ってくると
ノートパソコンのバッテリーは100%になっていた。

僕はノートパソコンに、ディスプレイもキーボードも外付けせずに、そのままタイピングの練習を始めた。今日の朝ごはんは……なんだっけな……「卵かけご飯です。それと納豆。それと白菜の浅漬も」そうそう、お新香だ。あと、おにぎりのことも書かないと、おにぎりを制作してる主体についても言及しなければリアリティがなくなる。僕の仕事は経理です。経理ってなんだったっけな。数学ってどうやって勉強するんだっけ?

(2022/01/11 へ続く)

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